65798東串良、キャンプでぶらり歩記。〜美味いもん巡りの旅〜

東串良、キャンプでぶらり歩記。〜美味いもん巡りの旅〜

男の隠れ家編集部
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鹿児島県・東串良町──。大隅半島にある小さな港町の海辺に、素晴らしいキャンプ場がリニューアルオープンした。今回はこのキャンプ場をベースにしながら、2泊3日で町をぶらりと歩き、「東串良の美味いもん」をピックアップすると共に、キャンプ&立ち寄りスポットの魅力をご紹介したい。
目次

大隅半島の小さな町、東串良町キャンプ旅へ

東京から飛行機で約2時間、鹿児島空港に降り立った。背中にはソロキャンプギア満載の80リットルザック。今回のキャンプ旅では錦江湾の向こう側、大隅半島にある、とある小さな町をご案内したい。

鹿児島県の観光地といえばやはり薩摩半島に集中している。大隅半島に住む人々も若干弱気に「忘れられた鹿児島県ですから」などと言う。しかし他県民からみればこの大隅半島には手付かずの自然がたくさん残っており、地元の特産物も多く、訪ねてみたい地である。

さて、そんなわけでお邪魔したのは肝属郡東串良町。鹿児島空港から車で約1時間20分で着くこの小さな町を2泊3日で歩き、美味しいものを食べ、鹿児島の芋焼酎を飲み、キャンプを存分に楽しもうというのが今回の旅の趣旨である。

まず同町にある「ふれあいの森 キャンプ場」にベースキャンプを作り、伺ったのは牧原養鰻。ここでは東串良町のふるさと納税返礼品であるうなぎの加工品(蒲焼きなど)が店頭価格で購入できる。さすがうなぎの産地だけあって養殖の規模にまず驚く。

リニューアルによって誕生したキャンプ場の管理棟兼、東串良町の情報発信ベース「円山公園管理センター MARUMARINE」。ここにはトイレとシャワー、売店も完備。今後はアウトドアギアなども扱う予定。上の写真はキャンプサイト。広々とした砂地で快適なフィールド。

小さな「しらすうなぎ」から出荷直前のうなぎまで約25万尾。良質な地下水で育まれたうなぎは同町の一番のセールス商品である。東京に住んでいれば知らなかった手間のかかるうなぎの養殖、うなぎが高いわけもうなずける(しかし牧原養鰻の店頭販売は安価)。

さらに大隅産のうなぎを食べられる「うなぎ太郎」へも足を運んだ。関東近郊の蒸したうなぎと異なり、焼いたうなぎの香ばしさ、濃厚な秘伝タレ、水稲早生品種「なつほのか」の米ならではの甘み…どれをとっても絶品であった。

得てしてその地に住む人は自分の町の本当の良さを知らない。その地を訪ね歩く旅人にとっては、今回の東串良でいえば、丁寧に育てられたうなぎやアヒージョが購入でき、しかも都心で食べる価格の半額近くでうな重が食せる、新鮮な野菜が豊富でそれがいつでも手に入る、最高のキャンプフィールドがある(さらに美味しい地元の芋焼酎も楽しめる、というのも付け加えておきたい)。もうそれだけで贅沢、十分に羨ましいことなのである。

ゼインアーツのギギ1をバックヤードにし、ゲウをリビングに。2人が快適に過ごせるサイトが完成。いよいよ東串良の食材を活かした酒宴初日が始まる。

キャンプ初日の夕食はいつになく豪華。うなぎの蒲焼きと白焼きを炭火で焼き直し、ピーマンと東串良町のジャコを菜種油でサッと炒め、芋焼酎の酒肴に。地元のおばあちゃんが作ったという朝鮮漬(野菜の漬物)も初めて食べるピリ辛味(?)で芋焼酎がどんどん進んでしまう。 

松林の防風林の中にひろがるこの「ふれあいの森キャンプ場」は、基本フリーのオートサイト(クルマの侵入一部不可)。キャンプ場は真っ暗になるので最高の星空が楽しめる。海辺のフィールドは数あれど、ここまで気持ち良いキャンプ場はなかなかない。今は知られざる穴場であるが、今後絶対に人気沸騰のベストフィールドである。

うなぎ 屋さんで食べたうなぎとほぼ同じクオリティで上手に焼けた牧原養鰻のうなぎ蒲焼き。「コレを食べにわざわざ東串良町にキャンプしに来るのもぜんぜんアリだ」と相棒がポツリ。

東串良町の旅で楽しみにしていたのが芋焼酎。今回は一番オーソドックスな「小鹿」をメインに色々な東串良町の美味をいただいた。普段、関東でキャンプするのとはまた違う食卓の彩り。旅先で買う食材、料理に芋焼酎がよく合う。キャンプ場に漂う南国のような空気感もたまらない。

■DAY.01 小さな町の美味を味わうキャンプトリップ

SPOT 01 「牧原養鰻」

大隅の良質な水で育てる東串良自慢のうなぎ

うなぎの一大産地・鹿児島県。その中でも大隅産のうなぎは絶品とされる。牧原養鰻では約25万尾のうなぎを養殖しており、加工品(左)も販売。良質な地下水で育ったうなぎは臭みがなく、脂の乗りも独特の甘みも最高。東串良町のふるさと納税返礼品でも大人気。

社長・牧原博文さんが育てたうなぎは炭火蒲焼き(180g2400円〜)、白焼き(180g2400円〜)焼き肝(100g600円)、地元の菜種油や醤油を使った肝のアヒージョは1490円(中央)。※価格は直売所価格。

鹿児島県肝属郡東串良町岩弘1437
TEL:0994-63-2297
https://makiharayouman.com/

SPOT 02 「うなぎ太郎」

厳選された大隅産うなぎを低価格でいただく

今年創業54年、20歳という若さで三代目を継いだ日高謙太さんが営む同店は、大隅産のうなぎにこだわったうなぎ屋。一尾一尾丁寧に焼き上げられ、創業当時から変わらない秘伝のタレで味わう「うな重(並2300円~)」は、地元民だけではなく観光客の評価も高い。

生きたままのうなぎを仕入れ、自らの手で早朝からさばき、そして焼き上げる。産地ならではの低価格なのもうれしい。

鹿児島県曽於郡大崎町永吉8371
TEL:0994-63-3515
https://www.instagram.com/unagitarou1/

SPOT 03 「東串良町物産館 ルピノンの里」

地元の農産物や加工食品、工芸品が豊富に並ぶ

東串良町をはじめ、周辺の町の特産品が集まった物産館。農産物はもとより、肉や魚介類、酒、調味料などキャンプの食材はほぼここでそろう。なかでも東串良町特産「ピーマン」はぜひお試しいただきたい。さらに地元産の漬物や加工品(揚げ物など)も見逃せない。

地方に旅に出たら物産館や道の駅は必ず立ち寄りたい。特にキャンプの旅では、今夜の一品が手に入る食材の宝庫だ。

鹿児島県肝属郡東串良町池之原2608-1
TEL:0994-62-8701
https://rupinon.com/

■円山公園管理センター MARUMARINE(ふれあいの森キャンプ場)

ソロでもファミリーでも楽しめる最高のロケーション

全国にキャンプ場数あれど、本当に再訪したくなるほど心地良いキャンプ場は数少ない。リニューアルされた同キャンプ場は松林の中に広がるオートサイト。特筆すべきは「無料」であること。

これだけのロケーションと設備ともなれば、私たちはそれなりの金額を支払うことになるが、ここは完全に無料(ドームハウスは有料)。しっかり管理されており清潔なので、いわゆる無法地帯とは異なる。正しいルールとマナーでぜひこのキャンプ場を盛り上げていきたいものだ。

主要なキャンプ用品はもちろん、トイレやシャワー、寝具も完備されており、グランピングレベルでキャンプが楽しめる。「キャンプ初心者の方にオススメです。東串良町の食と自然を楽しみにいらしてください(東串良町役場企画課 地域おこし協力隊・前園尚紀さん)」今後、4棟が増設される予定とのこと。

鹿児島県肝属郡東串良町川東4989-6
TEL:0994-35-1881
http://www.higashikushira.com/docs/2022050200016/
開館:9時~18時
休館日:毎週月曜、第一・第三火曜(休館日が祝日の場合は開館し、翌平日が休館)
使用料金ならびに施設概要:キャンプサイト(車乗り入れ可能のフリーサイト/無料。松林の中の砂地、管理棟、炊事棟、トイレ完備)、ドームハウス(現在全2棟/1部屋1泊4名まで1万2000円、最大6名まで。5名以上の場合、ひとり追加ごとに大人3000円、子ども1500円、未就学児は無料。設備/エアコン、冷蔵庫、室内テーブル&チェア、布団一式×4、シャワー<シャンプー、リンス、ボディーソープ、ドライヤー完備>、キッチン<IHコンロ、電子レンジ、ケトル完備>、BBQグリル。ペット同伴不可)※管理棟、シャワールーム完備、一部レンタル、BBQプランあり。※開館時間内に要事前予約(instagram@gotohigashikushira3122へのDMでも予約可)。サイト料金は無料ですが、必ず管理棟(MARUMARINE)でチェックインを済ませてからご入場ください。予約状況はhttp://www.higashikushira.com/にてご確認ください。
アクセス:鹿児島市内より(東九州自動車道/鹿児島区間経由)約1時間45分、鹿児島空港より(東九州自動車道/鹿児島区間経由)約1時間20分

■DAY.02 キャンプの食卓を彩る東串良町の豊かな食材

志布志湾の恵み「冷凍生しらす(864円)」をキャンプ場の目の前にある東串良漁協で購入し、うなぎしらす丼の贅沢朝食。

SPOT 04 「山中醤油」

醤油+スタイリッシュ空間を融合した新しい形

「デザインする醤油屋」をコンセプトに社長・村山立樹さん、山中賢治さんらが営む同店。2021年2月に創業し、厳選された素材を活かした醤油が今、大人気に。また、店内は山中さんが集めたさまざまな古道具で彩られ、スタイリッシュな空間が心地良い。「いずれ2階をブックカフェにするつもりです(村山さん)」。

左は九州産大豆、小麦、塩で作られた本醸造濃口醤油「紅の八塩(200ml・540円)」大豆本来の旨味が活きた濃厚な醤油。右は自社でだしを引いた看板商品「月白(200ml・518円)」丁寧に仕込まれた合わせだし醤油はどんな料理にも合う。

鹿児島県肝属郡
東串良町岩弘33-1
TEL:0994-45-4962
https://www.instagram.com/yamanaka_soysauce/

SPOT 05 「村山製油」

貴重な国産菜種から作る無添加で仕上げた菜種油

昭和11年(1936)年創業の老舗。珍しい菜種油(なたねあぶら)を純国産で作っており、左の坪山水産、P94の牧原養鰻のアヒージョなどでも使用される。とろっとした黄色い油で、揚げ物をしても香ばしい香り。「一度、ぜひ本物の菜種油を使って欲しいですね(社長・村山博隆さん)」。

菜種(菜の花の種)本来の風味を活かし、コクを残して作られる菜種油。揚げ物はキレイに揚がり、煮物、炒め物にもオススメ!

鹿児島県肝属郡
東串良町岩弘2640-1
TEL:0994-63-2064
https://www.murayama-seiyu.com/

SPOT 06 「坪山水産」

手作りの「さつま揚げ」は100年続く伝統の味

仲の良い坪山さん夫妻(社長は三代目)が営む坪山水産。ここのさつま揚げ(1枚80円)がとにかく美味! 8時半のオープンから14時には売り切れてしまうほどの人気商品で、遠方からわざわざ買いに来る人も多数。

地元の魚を早朝からさばき、それをすりつぶして、ザラメと塩、片栗粉と混ぜて作る昔ながらのさつま揚げ。その場でもいただける。

鹿児島県肝属郡
東串良町川東3985
TEL:0994-63-8515

SPOT 07 Food&Spice「Soerw Coco」

食卓に寄り添う、副菜とスパイスの持ち帰り専門店

こだわりのスパイスやマスタード、日替わり惣菜などがラインアップ。店の佇まいもおしゃれ。

フードコーディネーター福元由紀子さんが営む店。キャンプでも活躍する4種のスパイスは390円〜、粒マスタードは500円。

鹿児島県肝属郡
東串良町池之原57
https://www.instagram.com/yyukincoo/

東串良町を存分に味わった大満足の2泊3日

炭火で焼き直したさつま揚げ、菜種油で作ったピーマンとしらすのアヒージョ、キャンプ場で購入できるランプ肉(1ポンド4000円)などをつまみに杯を重ねる素晴らしいキャンプ酒宴。

キャンプの楽しみ、それはなんといっても食事だろう。酒を嗜むキャンパーにとっては「ご飯」というよりどちらかというと「酒肴」がメイン。特に地方へ出かけてキャンプをするならば、その地の食材を味わいたいと思うものだ。

そんな酒飲みのキャンプ酒宴を満たす豊かな食材が豊富に揃うのもこの町ならでは。わずか2泊の東串良町の美味いもん巡りであったが、それでもいろいろな食材に出会い、店を訪ね、そして町を愛する人々に出会った。ガイドブックやネットの情報を見るとまだまだ行ってみたい店、食べてみたい食材、見てみたい景色はたくさんあるが、それは次回に譲るとして。

「美味しい食材があるかどうか…」と謙遜する東串良町の皆さん。しかしこの町に来たらわかるはず、全部の食材がキャンプご飯にベストマッチ! 炭火で焼いたり温めなおすだけでも立派な酒肴に。特に坪山水産のさつま揚げは最高。村山製油の菜種油もいろいろなシーンで大活躍。食巡りをするだけでも東串良町歩きは楽しい!

さて、旅の最終日。聞けばキャンプ場の目の前の柏原海岸に100万本のルーピン(別名・ルピナスとも呼ばれ、真っ直ぐに伸びた茎に小さな黄色い花をつける花)が咲き誇っているという。

そして今、東串良町ではサイクル事業(東串良町、肝付町、大崎町でサイクリングMAPも作成)を推進しており、キャンプ場でも自転車がレンタルできる。

早速、自転車でそのルーピン畑へ。目の前に広がる青い海と黄色の花々のコントラストがなんとも美しい。サイクリングレベルではあったが、この美しい景色を眺めながら海岸線を走ればリフレッシュすること間違いなし。

キャンプだけではなくアウトドアアクティビティが楽しめるというのも、東串良町の旅の醍醐味である。

遥か先まで咲き誇るルーピンの中を自転車でのんびりサイクリング。このサイクリングMAPにはオススメの観光スポットやグルメスポットが多数掲載されている。

■DAY.03 アクティビティを愉しんだら旅はラストへ──

SPOT 08 「FISH BURGER SHOP PESCE」

毎朝内之浦で買い付けた魚で作られる絶品バーガー

地元の朝獲れ鮮魚を使ったフィッシュバーガー(ニベ/700円)が今、東串良町で人気沸騰中。火曜〜土曜の営業だが、絶対に食べて欲しい逸品だ。

店主の内村尚史さんが魚をさばき、丁寧に作り上げるフィッシュバーガー。「東串良の新名物をぜひ味わいに来てください」。

鹿児島県肝属郡
東串良町岩弘2636-3
TEL:080-8373-6484
https://www.instagram.com/fishburgerpesce/

SPOT 09 「児玉酒店」

鹿児島の芋焼酎が豊富な小さな港町の小さな酒屋

「小さな港町の小さな酒屋」の看板を掲げる昔ながらの酒屋。鹿児島の芋焼酎が並び「キャンプで飲む酒はもちろん、土産もいろいろ選んでいただけますよ」(スタッフ・児玉憲介さん)

土産に買った「小鹿No.610(900ml・1450円)」は黒麹仕込み荒濾過一年寝かせの限定蔵出し(写真右)。左は「瀞とろ(720ml・1190円)」。

鹿児島県肝属郡
東串良町川東3916
TEL:0994-63-8276
http://kodama-saketen.com/

■美味しいものもたくさん、最高のロケーション! ぜひ鹿児島県・東串良町にキャンプへ!

東串良町役場 企画課 地域おこし協力隊
前園尚紀さん

「東串良町には美味しいものがたくさんあり自然も豊か。無料のキャンプ場をベースにして町巡りができます。そして町では移住事業にも力を入れています。田舎に住みたい方、田舎で働いてみたい方、東串良町へまず遊びに来てください」。

■大阪と鹿児島を結ぶ約15時間の優雅な船旅

今夏、関西圏から東串良にキャンプへ!

関西圏から九州に行くならこれ。東串良町の隣の志布志に着く。

https://www.ferry-sunflower.co.jp/ 
・大阪府大阪市住之江区南港北3-1-15
TEL:06-6612-1315(大阪窓口)
・鹿児島県志布志市志布志町志布志3292
TEL:099-473-8185(志布志・鹿児島窓口)
※詳しい乗船情報(乗船ターミナル、運行予定、料金等)についてはHPをご確認ください。

■鹿児島県東串良町

鹿児島県肝属郡東串良町川西1543(東串良町役場)
TEL:0994-63-3131(代表)
http://www.higashikushira.com/
アクセス:鹿児島市内より(東九州自動車道/鹿児島区間経由約1時間45分)、鹿児島空港より(東九州自動車道/鹿児島区間経由約1時間20分)

photo/Kenji Mukano text/Noriy.K thanks/東串良町、東串良町役場企画課

※掲載の情報は2022年7月現在のものです。各施設ならびに店舗の営業時間や定休日、料金詳細、アクセス等についての詳細はHPをご参照いただくか直接お問い合わせください。

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