実りの秋を迎え、ますます美味なる酒と肴が恋しくなってくるのも、人情というものだ。そんな時は、お気に入りの酒と酒器を持って、フラリと自然の中に出かけてみるのも悪くない。今回は味を際立たせてくれる前割りを施した、本格焼酎を持って農園キャンプ場を訪ねてみた。

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味をまろやかにする前割りと、燗を旨くする伝統酒器

旬の旨い肴を用意して、気の置けない仲間と賑やかに飲む。それが本格焼酎や泡盛の味を格段に引き上げてくれるのは言うまでもない。だが大人数で飲めるようになるのは、今少し先のことだろう。ならばひとり静かに大自然に身を置き、じっくり酒と語り合ってみるのも悪くない。

そこで忘れてはならないのが、本格焼酎の本当の味を愉しむには、疎かにできないふたつの約束事がある、ということ。そのひとつが「前割り(先割り)」である。これは読んで字の如く「焼酎を前もって水で割り、それを寝かせておく」こと。飲む直前に水で割るよりも、口当たりがまろやかになり飲みやすくなるのだ。

じつは焼酎と水は、混ざり合うまでに時間がかかる。蔵では蒸留された焼酎を寝かした後、アルコール度数を25度や20度に設定するため水を加える。その後、時間をかけて焼酎と水をしっかり馴染ませる。そうしなければ、焼酎の分子と水の分子が結合しない。そのような手間をかけ、出来上がった焼酎が出荷される。

当然、手元に届けられた焼酎も、それを水で割る場合は同じことが言える。即席で割った水割りは、真に混ざり合ってはいないのだ。そこで蔵元と同じように、時間をかけ焼酎と水を馴染ませることで、本格焼酎の“本格的な”味わいが愉しめる。

そしてもうひとつが、薩摩地方で愛用されている酒器「黒千代香(じょか)」を使った愉しみ方。前割りした焼酎を、黒千代香に7〜8分目まで注ぐ。それを弱火にかければ2〜3分で飲み頃になる。黒千代香は熱伝導効率が良いので、すぐに沸騰してしまう。1〜2分くらいから味を見ながら温めるのがコツである。

アウトドア用のコンロでもガスを使うものは、微妙な火力調節もできる。さらに黒千代香を火の中心から少し離して置くことで、迂闊に沸騰させてしまう心配もなくなる。

焚き火が恋しい季節。一瞬たりとも同じ表情を見せない炎を愛でながら、静かに本格焼酎を口に運ぶ。そんな充実した時間を過ごせるのも、ソロキャンプならではの贅沢。しかも実りの秋は、訪れた先々で旬の食材を手にいれることができる。これだけの極上な肴が揃い、しかも焼酎の味を際立たせる術を身につければ、夢見心地の時間が堪能できる。

味をより際立たせる「前割り焼酎」の作り方

焼酎の味にこだわっている飲食店には、前割り焼酎をメニューに載せているところもある。その作り方はそれほど難しくはない。焼酎を6に対して水を4加え、一晩以上寝かせる。数日置いたほうが、さらにアルコールの角が取れて味に丸みが出るようだ。

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だが鹿児島県人は「だいやめ」と呼び、毎日呑むため間に合わない。割りに使う水は、軟水であるほど適しているとされる。焼酎の割合が5:5を下回らないようにするのもコツ。味わいが薄くなりすぎるうえ、品質が保たれない恐れがある。

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準備は楽しい時間へのプロローグ

キャンプサイトで愉しむ食材は、行った先で手に入れよう。スーパーだけでなく個人商店、道の駅や農協の直売所などには、その地ならではの食材が並んでいるからだ。食材を手に入れたらキャンプ場でサイトを構築。ソロの場合は道具を減らし、シンプルなレイアウトのほうが使い勝手がいい。ただし焚火は不可欠なのだ。

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新鮮な地物食材を活かすシンプル調理

今回は海から離れた場所だったので、旬の栗や野菜中心の献立とした。味付けはジビエのソーセージが手に入ったので、その塩味を活かした。

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鹿児島の伝統酒器「黒千代香」は必携

黒千代香はそれ自体が熱くなり、火から下ろしてもしばらくは熱いままなので、じっくりと燗を味わうことができる。そして野外だとはいえ酒杯にもこだわり、黒千代香と同じ薩摩焼の酒杯を用意。雰囲気も味わった。

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テーブルの上で使うタイプのガスコンロを用意。火力調節だけでなく、常に目視できるので安心。

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黒千代香は苗代川焼で、火にかけられるタイプを用意。前割り焼酎はステンレス二重構造が特徴の「SIGG(シグ)ボトル・メルディアン」に入れて携帯。

野外では焚火を楽しみたいと考えている人は多い。今では直火はほとんどの場所で禁止されているので、焚火台を用意しておきたい。

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時間をかけて本格焼酎と食事を味わう。ひとりなので終わりを気にする必要もない。次回はソーダ割や泡盛を愉しみたい。

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文◎野田伊豆守 撮影◎谷岡義雄
撮影協力/有野実苑オートキャンプ場

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・所在地:千葉県山武市板中新田224
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