バーの扉はなかなか開けにくいものだが、モノトーンの壁と鉄の扉がより躊躇させる。しかし、足を踏み入れると、そこは心ときめく光景と空気感に包まれていた。

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店は車が往来する幹線通りに建つが、内部には喧騒とは隔絶された、大人の空間が広がる。

まずは、細長い店の奥まで一直線に伸びる長9.15mものカウンターが目に入る。山形県鶴岡市から運んできたという見事な米松の一枚板で、重さも1.2tあるという。

そこに革張りの座り心地の良い椅子が10席。並行するバックバーとの調和も洗練された美しさを放ち、シェーカーを振るオーナーバーテンダーの山田隆之氏の所作もスマートだ。

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「うなぎの寝床のような縦長の空間をうまく利用し、9m余の一枚板のカウンターを設えました」と山田氏。とにかく重さと大きさがあったため、店に入れるのがとても大変だったと笑う。
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奥の小さなテーブル席は2人用。

「一杯のカクテルは1食分のお食事に匹敵するクオリティー。流儀や所作、会話もいわば料理の一部です」

開業は平成10年(1998)。もともと山田氏の祖父の代に氷屋、父の代は中華料理屋だったところで、そこを相続しバーに改装した。

「実は私も、調理師学校を卒業した後に中華料理店で5年間修業し、家業を継ぐ予定でした。しかし、父の経営方針と自分の方向性にギャップがあり、悩む日々の中で酒を飲み歩き……(笑)。そんな中で酒との新たな出会いがあり心が動かされたのです。それがバーの世界でした」

通っていた浅草のバーのマスターから弟子入りを許され、実家の仕事もしながらバーテンダーの修業を重ねること約4年。最初は料理を食べながら酒が飲める程度のカウンター9席の小さなバーだった。

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メインカウンターの背中側にはウェイティングスタイルのカウンターも。スポット照明に浮かぶ写真や絵画も雰囲気を醸す。
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奥には大きめのテーブル席も用意。

現在のオーセンティック・スタイルに改装したのは12年前のこと。「当時向島の花柳界の人たちに贔屓にされていたものの、この下町では本格派のバーには馴染みがなかったんです。最近はマンションが建ち、若いお客様も増えています。皆様にくつろいでいただける店にしたい。中華メニューもご用意しています」

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山田氏のセンスが隅々にまで生かされたモダンな空間。
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バックバーにずらりと並ぶボトルを眺め、静かに時を過ごすのもバーの愉しみ。

【Selected cocktail】ジャクローズ

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搾った生ザクロ、リンゴのブランデー、ライムジュースなどを合わせた色鮮やかで優雅なカクテル。店でいただける中華など、食後酒として味わうのにお勧めの一杯。1400円。

※営業日時などについては要確認。

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