それぞれ違う時間を生きる人々に寄り添う憩いの場

サンルーカル・バーを経営する新橋清氏が、日本を代表するバーテンダーの上田和男氏と出会ったのは20歳の頃。その技に魅了されて、上田氏のいる資生堂の「ロオジエ」に勤めた。やがて上田氏が銀座の名店「テンダー」を独立開業すると、新橋氏も移籍。合わせて20年間、その片腕を務めてきた。

「仕事に対するストイックさ。探求心と集中力など、多くのことを上田さんから学びました」と新橋氏は語る。その教えを踏まえながら、自分なりの店を形にと独立したのが9年前だ。そして、その思いのひとつが14時からのオープン時間。

「朝や昼にお仕事が終わられる方もいます。そうした様々な暮らし方に合わせた、より身近で軽いお酒の愉しみ方をご提案したかったのです」

店名は、シェリーの名醸地であるスペインの港町の名。どんなことがあっても寄港すれば安らぎをもたらし、新たな気持ちで船出できるように。そんな願いが込められている。

文/相庭 泰志 写真/池本 史彦