お洒落な雰囲気漂う
空間や料理が人気の山小屋

秀麗に稜線をのばす燧ヶ岳を背にして佇む弥四郎小屋。尾瀬のちょうど真ん中付近の見晴エリアにあり、山ノ鼻から尾瀬ヶ原を歩いてくると、まっすぐに延びる木道の正面に建物が見えてくる。

一方、尾瀬沼方面から来ると、数軒の山小屋の間を抜けて裏側から小屋へ。ちなみに見晴は“十字路”とも呼ばれる尾瀬の中心部で、6件の山小屋が点在している。

木立に抱かれたパステルグリーンと茶色のお洒落な建物が印象的。1階にはカフェがあり、珈琲やケーキ、軽食など楽しめるほか、夏はかき氷が大人気。湿原と至仏山を真正面に望みながら味わうひと時は格別だ。

弥四郎小屋の始まりは明治21年。創設者となる橘弥四郎が、14歳の時に山に分け入り、清らかな水が湧くこの地を発見。景色の美しさとあまりにも獲れる魚(主に岩魚)にすっかり魅了されたという。

その後、漁師の腕を磨きながら、昭和7年に自らの手で営業山小屋を建てた。水は今も小屋の前に滔々と湧出し、「弥四郎清水」の名で親しまれている。

建物は増改築を繰り返しながらも創建当時の面影を残し、本館の客室などは昭和レトロの風情たっぷり。現在は別館も造られ、特定日以外に個室として利用できる部屋も多数用意されている。

設備は他にもシャワー付きの浴室があり、窓の外の尾瀬ヶ原を眺めながらの入浴は歩き疲れた体にじんわり。汗をさっぱり流した後のビールが最高だ。

料理も山小屋とは思えない工夫を凝らした内容。肉や魚をメインに野菜もたっぷり。夕食・朝食ともに和食だが、朝食は何とパン食も選べる。手作りパンも弥四郎小屋の自慢だ。