都会の喧騒から離れて静かな里山の宿でくつろぐ

 香川県と徳島県の境目にそびえる阿讃山脈。平成29年(2017)に創業した「阿讃琴南」は、国道から少し離れた場所に建ち、里山の風情を感じさせる自然に囲まれた宿だ。

この地域は、古くから信仰の地とされていた金刀比羅宮への参詣道「こんぴら参り」にもアクセスしやすい好立地。ほかにも四国で唯一の国営公園「国立まんのう公園」など、周辺観光も可能だ。

香川県南部の雄大な自然を味わえる阿讃琴南は、敷地内から阿讃山脈の稜線を望むことができるのが魅力のひとつ。また、宿のすぐ下には土器川が流れており、渓流の爽やかな音や、季節によっては野鳥のさえずりが耳を愉しませてくれる。

和の趣きある橋を渡り本館でチェックインを済ませると、見ているだけで温かみを感じさせる暖炉や、木材をふんだんに使った内装が心を和ませる。1階のロビースペースには囲炉裏ラウンジが設けられ、パチパチと薪がはぜる音が聞こえてくる。

この宿での宿泊は、自家源泉が引かれた「本館」と、二間の居住空間やデッキテラスを備える「里山ヒュッテ」から選ぶことができ、全28室の客室はどれも趣きが異なる。そのため、この宿に何度も足を運ぶリピーターも多いという。また、ドッグランも併設されているので、愛犬と共に滞在してもいい。

そして自家源泉「美合温泉」が愉しめる湯船はバリエーションも豊富。河畔風呂「せせらぎ」では内湯やサウナのほか様々な露天風呂が用意されている。滝や土器川の流れる音に包み込まれる「岩風呂」や、長湯で自然の眺望も愉しめる低温浴風呂の「寝湯」、血行を促す「深湯」など湯浴みの愉しみが尽きない。さらにサウナ付きか岩盤浴チェア付きから選べる貸切露天風呂「なごみ湯」もぜひ利用したい。十分な広さが確保された幅3mほどの湯船をひとり占めし、心ゆくまで湯浴みできるのだ。

温泉を満喫した後は、夕食に舌鼓を打つ。モダンかつ和の要素が盛り込まれたメインダイニング「穀雨」で、里山料理が味わえる。供される料理は野趣にあふれ、冬は囲炉裏料理が堪能できる。食材には寒暖差の激しい山間地で育った米や旬の野菜のほか、瀬戸内海で水揚げされた魚介が使われる。さらに讃岐産の米「オオセト」から作られた地酒や、地ビールなどアルコール類も充実しているのも嬉しい。

 懐かしさ漂う里山のモダンな宿で、贅を尽くした冬の旅を堪能したい。