玄関ホールからリビングダイニングを眺める。左側が内ドア、右が内窓。いずれも細めのアイアンの枠がおしゃれ。

一瞬、おしゃれなブックカフェに足を踏み入れたのかと錯覚するほど、山口邸の空気感は隅々まで洗練されている。

玄関扉を開けてまず目に飛び込んでくるのは、リビングダイニングと玄関ホールを仕切る壁と内窓。ドアも全面ガラスで横の窓と共に細めのアイアン枠ではめ込まれているのがなんとも格好良い。奥に広がるリビングダイニングもガラス越しに眺められる構造で、間接照明に浮かぶモダンな家具や本などがセンス良く配されている。

玄関側から内窓越しにリビングの本棚を見る。ブックカフェのような雰囲気。

「二人ともブックカフェが大好きで、リノベーションの際にイメージしたのが、まさにその雰囲気でした。“泊まれる本屋”みたいな感じかな(笑)」と笑顔を見せる山口さん。

奥さんと二人で様々に思いを巡らし、理想とする空間が完成したのが2017年。その4カ月前に築20年・70平方メートルの中古マンションを購入し、リノベーションのプランを練りに練ったという。

カウンターキッチンを挟んでリビングダイニングで会話を弾ませる山口夫妻。キッチンも動線が考慮されている。

「特に大事にしたのが生活動線です。朝起きて、トイレに入って歯を磨いて、キッチンへという感じで実際の生活をイメージしました」。想像しながら設計図を眺める作業がすごく楽しかったと語る。

生活動線を考えて部屋は回遊できるようになっている。左手がトイレや浴室、右側はリビングダイニングの本棚の裏側になる。まっすぐ進んでいくとワークスペースに出る。

そして絶対に造りたかったのがワークスペースだったという山口さん。どこに配置するかを悩んだ末に出来上がったのが玄関ホール横のスペース。

もともと洋室があった場所だが、スケルトンでリノベーションしたからこそ実現できた空間だ。夫婦二人並んで座れる長いデスクと、雰囲気に合わせたスクールチェアが印象的。

リビングダイニングから内窓越しにワークスペースを見たところ。開放感がありながらも生活スペースとは分けているので、仕事に集中できる。

「最近はリモートワークも増えているので、ここは趣味部屋というより仕事の場所。リビングとは壁で隔てているので籠もり感もあって仕事にも集中できますね」

【秘密基地造りのPOINT】
1.玄関脇で生活スペースと分離。
2.室内窓でリビングの様子がわかる。
3.籠もり感をキープしつつ動線確保。

【Owner’s voice】
フルリノベーションだからこそ思い通りの空間ができたと大満足!今度は自分たちでDIYもしていきたいですね。

文/岩谷雪美 写真/秋 武生