焼きとんと名物「キャベ玉」が人気

赤羽といえば、せんべろの聖地。午前中から暖簾を掲げる店が多い“昼呑み文化”が浸透する地として知られている。

「戦前は軍需工場が集まる〝軍都〟で、昼夜3交代で働く工員さんのために朝から酒を出す店が多かったそうです。今も夜中も稼働する印刷会社やタクシー会社が多いからね。うちも最初は夕方からだったんだけど、お客さんの要望でだんだん開店時間が早くなっちゃったんですよ」

そう教えてくれたのは赤羽駅東口を出てすぐ、京浜通り商店街に面した「まるよし」の店主・大場巳紀夫さん。

創業以来、継ぎ足しているタレ(または塩)で焼き上げた香ばしい「もつ焼き」は1本90円。作り置きせず、新鮮なうちに売り切るという。

「キャベ玉も旨いよ」と、子どもの頃から祖父に連れられてきていたという常連さんが勧めてくれる。酒肴は各160~430円と、懐にも優しい名店だ。

看板メニューの「もつ焼き」は、レバ ー、タン、ハツ、ハラミ、シロ、テッポー、カシラ、子袋、鶏皮、たこの10種類。キャベツと卵を塩とコショウで炒めたシンプルな「キャベ玉
」と、ほんのりビターな味わいが絶妙に旨い「まるよしサワー」(380円)と共に味わいたい。

文/奥 紀栄 撮影/島崎信一