フグ尽くしのコースで冬の味覚トラフグを堪能

創業71年。大女将と若女将のおもてなしの心が店構えにも表れている。

昭和24年(1949)、初代女将・黒田ひでさんが開業。以来、娘、孫、ひ孫と、女将を受け継いできた。令和元年(2019)、新しい時代の幕開けと共に、四代目の女将になったのは清水綾乃さん。

「創業時からのおもてなしの心を受け継ぎ、型にはまらない、しかし崩しすぎることのない“京料理の店”の女将を務めさせていただきたいと存じます」

艶やかな着物姿の大女将と若女将。

おもてなしの心が表れているのがカウンター席だ。目の前で繰り広げられる匠の技を見ながら味わう京料理。座敷とはひと味違った、大人の粋な時間を愉しむことができる。料理は会席料理や一品料理、手頃なお昼のコースなど様々。四季会席はおまかせコースで、趣向が凝らされた目にも艶やかな京料理をいただく。

カウンター席。白木の風合いの清潔なカウンターで、気軽に京料理をいただく。ほかにも、座敷やお座敷椅子席などの完全個室がある。
女将のお酌(しゃく)で美酒に酔う。

「この時期のお勧めは、職人の仕事が味に出るフグ料理です。最高級品のトラフグだけにこだわったフグ尽くしのコース。照月の自慢の季節料理です」と四代目女将。冬はほかにも、カニ料理のコースや多彩な鍋料理がある。地元客にも愛されている人気店。京言葉が飛び交う中での食事は思い出深いひと時になるだろう。

寒い季節になると食べたくなるふぐちり。フグコースは8800円~1万6500円。11月から3月までの冬季限定。
フグコースの主役、フグ刺し。
フグの白子を中心にホタテやタケノコが入ったお吸い物。

文/阿部文枝