山歩きが楽しい季節が到来した。久しぶりに山歩きをしようと登山靴を出したらソールに亀裂が入っていた、思う以上に劣化していたなどの経験はないだろうか? 登山靴は使用後のケアにより劣化を抑えることが可能だ。劣化を防止するための必要なケア方法を紹介する。

山登りを快適に楽しむ。登山靴の手入れの仕方

登山靴の寿命は、一般的に4~5年ほどといわれている。とくに劣化しやすい部分は靴底部分だ。ここは、地面と直に接するアウトソールと、その内側にあるミッドソールから構成されている。

このミッドソールに使用されているポリウレタン樹脂は、使用頻度が少なくても経年劣化で傷んでいく。空気中の水分などと反応して加水分解が進むと、ミッドソールがボロボロに崩れてソールが剥がれてしまう。また、接着剤の劣化によってソールが剥がれることもある。

登山靴を長く使うためには、使用後の汚れをしっかりと落として乾燥させることが大切だ。それでは登山靴の使用後にどのような手入れをすればいいのか、手入れの方法と注意点を紹介しよう。

汚れの除去

登山靴を使用したら、靴についている汚れを乾いた布や専用のブラシで落としていく。きれいになったら、再度全体を乾いた布で軽く拭くといい。

水洗い

アッパー部分は、専用洗剤でも落ちない頑固な汚れが残っている場合に水洗いを行う。ただし、レザーを使っているようなら、水洗いで変形する恐れもあるので注意。泥がつきやすいアウトソールは、水洗いで汚れを落とす。ソールの溝に挟まっている小石はマイナスドライバーなどで傷つけないように取り除いた方がよい。

乾燥

中敷きは使用後すぐに取り出してよく乾燥させる。汚れがひどい場合には専用の洗剤やブラシで汚れを落としてから乾燥させる。直射日光の当たらない風通しのいい場所に2~3日置いて乾燥させるのがおすすめだ。それでも水分が残っているようなら、靴用の乾燥剤を中に入れておくとよい。

革製や合成皮革製のブーツは、乾燥後に保革クリームを塗布して撥水スプレーをかけておく。スプレーの水分が乾いたら靴棚に保管する。布製のブーツなら、クリームを塗る必要はない。

山登りの安全装備。登山靴の保管にも注意

登山靴は、山登りをするときに重要となる装備だ。山の中で急に靴に不具合が生じると、山道を安全に歩けなくなる。安全に登山できる良好な状態を長く保つためには、保管方法にも注意が必要だ。

湿気や暑さは、カビが生えたりポリウレタンが劣化したりする原因になる。また、直射日光に照らされても、劣化が進んでソールが剥がれてしまう。そのため、保管場所は日光の当たらない風通しのよい場所をおすすめする。購入時の袋や箱から出しておくことも忘れてはならない。その際には吸湿剤を一緒に使用するのもいいだろう。

また、靴を保管する際には、靴紐を一番上まで締めてから保管した方が賢明だ。こうすることで型崩れを未然に防げる。

足元に不安を感じながら山登りをする羽目に陥らないように、靴の手入れは普段から万全にしておくことが大切だ。愛着のある靴を長く使用するためにも、正しくケアを行いたい。