49023もらって嬉しい。自分用にも! 京都の人気お土産23選 職場から家族まで喜ばれるおすすめ商品紹介

もらって嬉しい。自分用にも! 京都の人気お土産23選 職場から家族まで喜ばれるおすすめ商品紹介

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京都は日本でも最も知られた観光地のひとつであり、東京と並び海外でも人気スポットだ。

新型コロナウイルス蔓延の影響により減少しているものの、2019年の年間観光客数は5000万人を越え、海外からの旅行者も800万人以上を記録した。そういった古都にふさわしく、京都土産もまたバラエティーに富んでいる。

歴史の町、京都に詳しい歴史ライターである森川雅美が、こだわり派の男も納得できる京都の人気土産を紹介しよう。

お土産選びのコツ

土産店がたくさんあると迷ってしまい、かえってつまらない商品を買ってしまうことはよくある。また、せっかく買っても、相手が喜ばない土産では意味がない。まずは、迷わず相手の喜ぶ土産を買うためのコツを解説しよう。

京都ならではのものを選ぶ

京都土産を渡すなら、どこでも手に入る商品ではなく、「京都でしか手に入らない」「人気のある」土産を選ぼう。

京都土産は名品が数多くあり、いわゆる「定番商品」のなかには首都圏の百貨店で買えるものもある。どうせならそれらはなるべく避け、京都でしか買えない逸品を探すのが良い。

また、渡された相手にも京都を旅行している気分を味わってもらいたいものだ。ふさわしい雰囲気を備えたお菓子や、珍しい雑貨などが良いだろう。

雑貨を選ぶ場合、長く持ち、使う価値があるのかまで、考える必要がある。せっかく歴史のある古都なので、そこでしか買えない、「知る人ぞ知る」といった特別感のある伝統的な商品のなかから選ぶのがコツだ。

相手との関係性で選ぶ

渡す相手に合う土産を選ぶのが第2のコツだ。

会社の同僚と家族や恋人に買う土産は、当然違ってくる。合わないお土産を渡されると相手が不満に思うだけでなく、自分への印象を悪くしてしまう可能性すらある。

たとえば、趣味を同じくする友人なら、自分の趣味に合った商品でも良いが、家族や職場に同じようなものを渡すと、押しつけたように思われ、印象が良くない。

また、よほど親しい相手以外は、高価な土産も相手を萎縮させ、何か意図があるのではないかと勘繰られかねない。かといって、安いものを選ぶと喜びも薄くなる。適宜の値段で、かつ誰でも楽しめる人気の土産を選ぶのが肝要なのだ。

消えものを選ぶ

人数の多い職場や、あまり気心の知れない相手へのお土産は、どんなものが好きなのか分からず、合わないことも少なくない。

もちろん合う土産が選べるとベストだが、もし合わなくても、消えものであれば「まあこういうものか」と相手も納得するだろう。長く持たざるを得ないような、たとえば置物のような土産であると、捨てるに捨てられず迷惑をかけることになりかねない。

家族や親しい友人など、身近な相手以外へ渡すお土産は、お菓子などの消えものを選ぶのもひとつのコツなのだ。

小分け、日持ちなどを考慮する

会社などで多数に渡す場合や、すぐに会えない相手に郵送する場合は、日持ちを考慮する必要がある。賞味期限切れはもちろんだが、賞味期限ギリギリのお土産を渡されても、あまり気分は良くないだろう。

また、職場などでは切り分けが必要な土産だと、相手に負担をかけるうえ、大きさなど不平等になり全員に行き渡らない可能性もある。会社への土産は、小分けされた、生もの以外のスイーツなどがおすすめだ。

職場へおすすめの京都土産

職場へ渡すべき土産には、重要な3つのポイントがある。

まず、日持ちがする商品であること。次に、多くの人数に配るため小分けされた商品であること。そして、あまり高価な土産ではないこと。人数にもよるが、1人当たり200円くらいとなるのが妥当な値段だろう。

雑貨を選ぶ場合、この程度の値段だと安っぽくなるのでなるべく避け、和菓子などが良いだろう。

定番の商品もいいが、お座なりの印象になりかねないので、最新トレンドランキングにも入るような、話題性と人気のある商品がベストだ。好みはそれぞれ違うため、あまり奇抜な土産も避けたい。

京都北山マールブランシュ「お濃茶ラングドシャ」

公式サイト: 京都北山マールブランシュ

京都で現在人気のスイーツ土産が、京都北山マールブランシュ「お濃茶ラングドシャ」だ。約15日と日持ちし、小分けに包装されてはいないが個別にしても渡しやすく、会社への土産にはぴったりだろう。

京都北山マールブランシュは、京都の伝統を大胆に取り入れ、和と洋を融合させた洋菓子店として注目されている。食材にもこだわり、日本の味の洋菓子を目指しているという。

「お濃茶ラングドシャ」は京都北山マールブランシュでも、最も人気がある品だ。ホワイトチョコレートをしっとりとした抹茶クッキーで挟んだ、甘味と微かな苦味はまさに絶妙のハーモニー。

5枚入・税込750円をはじめ、8枚、12枚、20枚、30枚入があり、予算と目的に応じて買えるのも便利だ。

北区北山通植物園北山門前の本店をはじめ、京都タワー、大丸、伊勢丹、高島屋などの各デパート、支店などで購入できる。

祇園辻利「つじりの里」

公式サイト:祇園辻利


祇園辻利「つじりの里」は約150日と日持ちし、かつ値段も求めやすい。小分けに包装されていないが個別にしても渡しやすく、職場などに向いた人気のある一品だ。

祇園辻利は幕末の1860(万延元)年、現在の京都府宇治市で創業した160年以上の歴史を持つ抹茶の老舗。現在は抹茶だけでなく、白玉や抹茶アイス、抹茶ゼリーなどの抹茶のスイーツも提供している。

その辻利の人気土産が「つじりの里」。辻利の抹茶を練りこんだクリームを、薄く焼いたロールせんべいに入れた、サクサク感が楽しめる和菓子だ。せんべいを一口噛むと、甘すぎないクリームの味と、抹茶の香りが口中に広がる味覚は、ほかでは味わえない。

値段は8本入・税込432円。ほかに15本入、21本入がある。
東山区四条通祇園町南側 573-3の本店をはじめ、支店や大丸・伊勢丹などの各種デパート等で購入できる。

京菓子司満月「阿闍梨餅」

公式サイト:阿闍梨餅本舗

京都ではよく知られた和菓子の名店が提供する、スイーツの人気土産が京菓子司満月「阿闍梨餅」だ。日持ちは常温で約5日と長くないが、会社への土産には十分だろう。1個からの購入もでき、箱入りもひとつずつ包装されているうえ、値段もリーズナブルだ。

京菓子司満月の創業は幕末の1856(安政3)年と、和菓子屋のなかでも老舗といえる。160年以上の伝統を守ってきた。

京菓子司満月は阿闍梨餅本舗ともいい、「阿闍梨餅」がいかに長く人気商品であるのかが分かる。餅粉と卵をベースに様々な食材を混ぜた生地で、厳選された丹波産大納言小豆の餡を包んだ半生菓子だ。甘味を抑えた上品な餡としっとりとした食感は、まさに伝統の味といえよう。

1個当たり税込119円、箱入りも10から50個と、予算と目的に合わせ選べる。
左京区麹小路通り今出川上ルの本店をはじめ、支店や大丸、高島屋などのデパート、京都駅構内のお土産コーナーなどで購入できる。

祇園小石「京の彩 京飴」

公式サイト:祇園小石

京都には様々な飴の人気土産もあるが、祇園小石「京の彩 京飴」はそのなかでもイチ押しの商品だ。飴であるため日持ちするうえ、少量でまとめて袋に包装されているため、会社への土産に最適といえる。

祇園小石は1936(昭和11)年に創業し、独特の飴を作り続けてきた。人気商品は祇園小石・しそ梅・宇治小石・豆平糖・黒飴の定番5個入、祇園飴歳時記・黒みつしょうが・お濃い茶飴・のど飴・梅酒にて候の京飴5個入、双方をあわせた10個入だ。飴はどれも京風を意識しており、口に含むと甘味とともに、京都の四季を感じさせるような上品な味が広がる。

5個入・税込1,242円、10個入税込2,484円。ほかに季節限定の「祇園歳時記」もあり、1袋税込432円で買うことができる。

中京区錦小路猪熊西入七軒町481の本店と、東山区祇園町北側286-2の祇園本店などで購入できる。

嵐山らすく本店Cafe「嵐山らすく」

公式サイト: 嵐山らすく本店Cafe

京都の名勝・嵐山で人気のスーツが、「嵐山らすく」だ。約1ヶ月と日持ちし、1個ずつ包装されているうえ求めやすい価格だ。そして何よりも嵐山でしか買えない限定商品であるため、職場への土産として買いたいイチ押しの人気土産といえる。

嵐山らすく本店Caféは、人気の「嵐山らすく」をはじめとした洋菓子などのスイーツ、パンを製造販売している。とりわけ「嵐山らすくは」一番の人気商品であり、数も限定しているため売り切れることも少なくない。抹茶とほうじ茶、和三盆の3種類があり、最も人気があるのは抹茶味だ。

厳選した材料で焼いたパンに、挽く前の抹茶の茶葉をのせ、こんがりと焼いた姿はまさに逸品。噛めばかりっと香ばしく、抹茶のほろ苦く爽やかな香りが口中に広がる。

右京区嵯峨天龍寺門前の昇龍苑、レストラン嵐山のお土産処渡月橋など、嵐山の数店でしか購入できない。昇龍苑6個入540円、お土産処嵐山3種6個18個入1,620円。

家族へおすすめの京都土産

家族への土産は日持ちも大切だが、量もあり、かつ、大人や子供も楽しめることが基本である。会社向けには不適切だった切り分けるスイーツなども、むしろ団らんの場で楽しんでもらえるため好ましいだろう。

値段は2,000円から3,000円くらいが妥当だが、妻や恋人などには、やや高めの土産を選ぶと、特別感を与えられ、より喜ばせられるかもしれない。

京都御所南チョコレート研究所「京都さんかくショコラサンド」

公式サイト:京都御所南チョコレート研究所

いま京都で注目を集めている、最新スイーツの人気土産が、京都御所南チョコレート研究所「京都さんかくショコラサンド」だ。

やや苦味はありつつも、その上品な味は大人も子供も美味しく楽しめる。21日と日持ちし、家族の土産にはぴったりといえよう。また、京都でしか買えない逸品でもある。京都御所南チョコレート研究所は、人気洋菓子店アンリ・シャルパンティと、世界的なショコラティエ垣本晃宏が、2019年に創設した新しいタイプの洋菓子店だ。京都に根付いた和の伝統を基盤に、様々な洋菓子を生み出している。

「京都さんかくショコラサンド」は、パイ生地にほろ苦いチョコレートクリームを入れ、シナモンを隠し味にした、いままでにない美味しさだ。噛むとさっくりしたパイの食感とともに、シナモンの香りが口いっぱいに広がる。

4個入・税込702円、ほかに8個入、15個入がある。伊勢丹、高島屋、京都駅構内のアンリ・シャルパンティで購入できる。

緑寿庵清水「金平糖」

公式サイト:緑寿庵清水

金平糖は、見た目もきれいなうえ上品な甘味があり、大人も子供楽しめるため、家族の土産に適している。

そんな金平糖の人気土産が、緑寿庵清水「金平糖」だ。しかも、本店と東京銀座の支店以外では、京都でもほとんど購入できない。緑寿庵清水は100年近い歴史を有し、様々な新しい金平糖を生み出してきた、日本で唯一の金平糖の専門店だ。一子口伝の伝統を守り続け、現在は60種以上の金平糖を制作販売している。

小袋は生姜や肉桂、林檎や蜜柑などの四季の果物や、変わったものではサイダー味など13種ある。やや高いが季節限定、さらには宇治の濃茶をはじめとした5種類の特上、予約をしないと手に入らない究極などのバリエーションがあり、さながら金平糖の博物館のようだ。

小袋は税込599円、特上は税込1,260円、季節限定は商品により異なる。左京区吉田泉殿町38番地の2にある本店以外では、京都でも手に入りにくい品。

洋菓子ぎおんさかい「京ばあむ」

公式サイト:洋菓子ぎおんさかい

洋菓子ぎおんさかい「京ばあむ」は京都スイーツとして人気土産の定番になった感がある。しっとりした食感と上品な甘味は、大切な人に届けたいお土産に最適だ。卵の風味も楽しめるうえ、皆で切り分けて食べるのも楽しく、家族のお土産に最適といえる。

洋菓子ぎおんさかいは京都でも人気の洋菓子店であり、独創的なケーキを多く創作するとともに、「京ばあむ」を皮切りに、「京さんど」「京ごころん」などネーミングも面白い多くの人気土産を生み出している。

「京ばあむ」は京都の伝統を取り入れた、趣深い色合いをしている。それだけでなく、宇治の抹茶や京都産の豆乳など地産の材料を用い、まさに京都が生んだ洋菓子という印象を与える。口に入れるとしっとり感に加え、抹茶が香る。たまらない美味しさだ。

厚さ3.5cmが税込1,166円、厚さ5.25cmは税込1,750円。各種デパートや駅にある大きな土産物店などで購入できる。

京昆布舗田なか「万能だし」

公式サイト: 京昆布舗田なか

京昆布舗田なか「万能だし」は自然の素材だけで作った無添加品であり、汁ものだけでなく煮物や炒め物など、あらゆる料理の味を引き立ててくれるため、家族の土産に適している。しかも、京都でしか購入できない。

京昆布舗田なかは名前の通り、京都の食文化を支える出汁昆布の老舗であり、長い歴史を持っている。出汁について知り尽くした、昆布舗田なかが作る出汁が、まずいはずがない。鰹節、焼あご、昆布など10近い出汁をブレンドした旨味は、まさに老舗の味といえよう。

ほかにも和風ブイヨンや無塩素材だけの出汁もあり、おぼろ昆布や山椒ちりめんなど、出汁以外の土産も豊富だ。

値段は30袋・税込1,994円。東山区白糸町569-12など3店舗で購入できる。

京都しゃぼんや「石鹸」

公式サイト: 京都しゃぼんや

家族向けにふさわしい雑貨の人気土産も紹介する。石鹸は家族で毎日使うものであり、手触りや香りが良ければ毎日の気分も良くなるため、家庭向きの土産に最適といえる。

ほかとは違う独自の石鹸を作り続けているのが、京都しゃぼんやだ。

京都しゃぼんや「石鹸」が市販の石鹸と異なるのは、オリーブオイルやココナツオイルなどの植物油だけでなく、香料もすべて自然の材料を使っている点だ。しかも、1~2ヶ月かけ、油を分解しないように工夫し、健康に良い成分を閉じ込めるため、低温で手作りしている。檜や金箔など、京らしさを感じさせるような材料もあしらっており、見た目も美しく手触りも滑らかだ。

メイン商品の「京の優しい石鹸」「京のひのき石鹸」など税込990円、「石鹸シャンプー」「オーガニック手洗い石鹸」などが税込1,650円。紫蘇や丹波ワインなど、ユニークな素材を使った石鹸も各税込1,540円で豊富に揃えている。

京都市中京区三条通桝屋町55番の本店と、京都タワーで購入できる。

友人や同僚へおすすめの京都土産

友人や同僚への土産は関係性の深さによって変わってくる。とても親しく、趣味も同じくしているのなら、その趣味に合った土産が好ましい。では、趣味が違う場合はどうすべきか。

その場合、家族や職場とは違い、量よりも質を選んだ方が良いだろう。

予算は家族と同じ、2,000から3,000円ほどが妥当だ。もちろん、京都ならでは、とうならせられるような土産を選びたい。

クロッシェ「京飴Crochet(クロッシェ)」

公式サイト:クロッシェ

見た目も美しく味も美味なうえ、京都でしか購入できない、人気のスイーツが今西製菓「京飴Crochet(クロッシェ)」だ。

外見は高級織物のように感じさせ、味も上品でまろやかな甘味のため、親しい友人や同僚の土産にはもってこいだろう。

京都の飴は平安時代から1000年以上の歴史があり、その伝統を引き継ぐ1876(明治9)年創業の老舗・今西製菓がプロデュースする。京都の伝統と西洋の色彩技術が見事に一致した和菓子の傑作だ。

名前も「花浅葱」「白絹手毬」など和風のものと、「アールデコ」「ヴェルサイユ」など西洋風のものがある。各種名前にあった物語があるのも楽しく、すべて丁寧な手作りであり、味もそれぞれ違う。

値段は各税込540円~。下京区綾小路富小路東入塩屋町69の本店、伊勢丹、京都タワー、嵐山で購入できる。

マールブランシュ京都「きょうの宙(そら)」

公式サイト:マールブランシュ京都

京都でしか購入できず、京都のイメージで作られた人気土産のチョコレートが、マールブランシュ京都「きょうの宙(そら)」だ。

京都を思い出させるデザインと、甘さを抑えた上品な味わいが楽しめる。ひとつずつにボリュームがあるとはいえないが、おしゃれ感があり友人や同僚の土産に適する。14日と日持ちも良い。

マールブランシュ京都は先に紹介した「お濃茶ラングドシャ」で知られる、京都の洋菓子の名店だが、「きょうの宙」は「加加阿(カカオ)365」限定のため、2店舗でしか購入できない。

パリッとしたシェルでコーティングされた、滑らかなソフトチョコレートは上品な甘味。

全部で30種類あり1個税込350~750円。北区北山通植物園北山門前の本店と東山区祇園町南側570-150の加加阿365祇園店でしか購入できない。

UCHU wagashi(ウチュウワガシ)「drawing(ドローイング)」

公式サイト:UCHU wagashi

一風変わった和菓子として人気なのが、UCHU wagashi「drawing」だ。

名前の通り見た目も独創的であり、30日と日持ちも良く、一風変わった土産として友人や同僚に贈るものとして最適だろう。UCHU wagashiとは、空を飛ぶ魚や七夕の空など、メルヘンチックな対象をイメージに仕上げた、新感覚の人気のスイーツだ。それらのなかでも、「drawing」は特に奇抜である。

まず箱は白地に鮮やかな色の扇型がいくつも書かれ、和菓子というよりおもちゃ箱を彷彿とさせる。箱を開くとパズルのように入れられた、より色鮮やかなピースが現れ、食べるのが惜しいくらいだ。菓子は落雁であり、上品な甘味と口の中でとろける感覚を味わうだろう。見た目だけでなく味も一級品なのだ。

値段は税込760円。上京区寺町通丸太町上ル信富町307の本店、伊勢丹、京都タワーで購入できる。

鶴屋吉信IRODORI「琥珀糖」

公式サイト:鶴屋吉信

鶴屋吉信IRODORI「琥珀糖」も新感覚で人気の和菓子だ。

ガラスのような鮮やかな色彩はおしゃれで、もらえば心躍ることだろう。25日と日持ちも良いため、友人に渡す土産として最適の逸品といえる。

鶴屋吉信は創業1803(享和3)年の京都でも有数の和菓子屋であり、「京観世」「柚餅」「果の彩」など多くの人気土産を生み出している。IRODORIは、その鶴屋吉信が、和菓子だけでなく雑貨や化粧品など、和のオリジナル商品を販売するために、カフェとともに開設した。

コンセプトカラーの6色をイメージし作られたのが、目玉商品の和菓子「琥珀糖」。ジャスミン・カモミール・ラベンダーなど、5種類の鮮やかなパステル調がまず目を楽しませる。もちろん、老舗の商品だけに、味わいにも定評がある。上品な甘味にそれぞれの香りがほのかに匂いたち、得もいえぬ美味しさだ。

10本入・税込1,080円。京都駅八条口にある店舗でしか購入できない、オリジナル商品である。

にじゆら「手ぬぐい」

最後に雑貨の人気土産、にじゆら「手ぬぐいポーチ」を紹介する。

見た目も楽しめるオリジナルデザインのうえ、使い心地も良く、友人への土産に最適な雑貨だ。にじゆらは伝統技術で染めた手ぬぐいを手頃な価格で提供する、オリジナルブランド。

どの商品も独創的な意匠にあふれており、すでにネット通販でも話題のショップだが、実際に見て手にすると、やはりひと味違う感覚だ。オリジナル作家のデザインを元に、伝統に支えられた技が生み出す手ぬぐいは、ほかではお目にかかれないだろう。もちろん、生地も不純物のない厳選した「幸さらし」を使用している。

手ふきだけでなく、ラッピングや壁飾りなど、工夫次第で使い方はいろいろある。エコバッグやスカーフ、甚平など、オリジナル商品も盛りだくさんだ。

値段は税込1,100円から、1枚税込1,210円が基本。中京区麩屋町通三条上ル弁慶石町38-1の京都三条店で購入できる。(公式サイト:にじゆら)

自分へのおすすめ京都土産

次に紹介するのは、自分への土産だ。旅の思い出に買う土産は、心を沸き立たせてくれる、もうひとつの旅ともいえる。

自分への土産なので気兼ねはなく、好きな商品を予算にあわせ、気にいった商品を買えば良い。

スイーツも日持ちが短くても自分のものならOK。ただし、大切なのは、「京都を旅したこと」を振り返って思い返せるような品を選ぶことだ。それが食べ物であれ、形として残るものであれ、変わることはない。

やや値段が張る商品も含め、伝統品から人気土産までを紹介していく。

出町ふたば「名代豆餅」

手頃な値段で美味しい人気の土産だが、人に渡すにしては日持ちがしないという、スイーツの人気土産はたくさんある。しかし、自分への土産であればホテルで食べても、帰りの電車で食べても良く、帰りに買っていけば良い手土産になるだろう。

出町ふたば「名代豆餅」もそのようなスイーツの代表といえる。京都でもファンが多く、いつも売り切れてしまう人気のスイーツであり、「この値段でこの味とこのボリューム」という、一度は食べてみたい逸品。

出町ふたばは1899(明治32)年創業の老舗だが、庶民的な価格で親しまれている。とはいっても、味は一流であり、割れば伸びる餅に甘味を抑えた上品な舌触りの餡が入り、もちもちした絶妙な感触を楽しめる。ほかにも名店に恥じない様々な和菓子を販売している。

価格は税込200円。上京区出町通り今出川上ル青竜町236の本店、伊勢丹、大丸、高島屋などの百貨店、京都駅のキヨスクで購入できる。ただし、本店以外はすぐ売り切れる。

山本本家「松の翆 純米大吟醸」

公式サイト:山本本家

酒も酒好きはもらえばうれしいが、下戸であるならもらっても困ってしまうだろう。そのため、よほど気心の知れた相手でない限りは、贈る土産には避けた方が良い。しかし、酒好きならばやはり家に帰って飲みたいと思うだろう。自分にとってのいい旅土産になる。

京都は古くから酒処といわれ、伏見などを中心に銘酒が多い。それらのなかでも、山本本家「松の翆 純米大吟醸」は、地元以外ではあまり手に入らない逸品だ。

山本本家は伏見で創業1677(延宝5)年という、350年近い歴史を持つ老舗中の老舗。清酒「神聖」で全国的に知られている。

「松の翆 純米大吟醸」は山本本家が自信を持って提供する、本格的な日本酒だ。飲み口はさっぱりしているが、喉を通ると米の香りが広がる芳醇な味わいがある。

各税込1800ml・4,400円・720ml・2,200円い加え、180mlのハンディタイプ638円があるのもうれしい。伏見区上油掛町186の直売店や、提携酒屋などで購入できる。

利休園「限定玉露・特上煎茶詰合せ」

公式サイト:利休園

時には自分への労いに、ワンランク上のプレゼントを贈りたくなる。自分のための、少し贅沢な土産を紹介する。

京都市宇治市は日本茶の発祥地であり、日本有数の茶所として多くの名店がある。各店はそれぞれ独自の高級茶を販売し、それらは贅沢な時間を演出してくれる。

利休園は創業1626(寛永3)年と400年近い歴史があり、農林大臣賞も受賞し、高級茶の販売でも知られている。

「限定玉露・特上煎茶詰合せ」はまさに最上級といえるお茶を詰め合わせたセット。厳選した手摘みの茶を詰め合わせた最高級品だ。とろりとした甘味を思わせる味わいは、贅沢の極だろう。

価格は税込10,800円。東山区古西町324-24の本店で購入できる。

伊助商店「京漆器文庫」

公式サイト:伊助商店

京都は1000年の都だけに、伝統工芸品も多い。「京漆器」はとりわけ、生活のなかで使いこみたい、自分への少し贅沢な土産に適している。

京漆器の歴史は平安遷都の794(延暦13)年まで遡り、室町時代に広く栄えはじめ、茶の湯とともに広がっていく。木地(きじ)づくりから装飾を加える加飾(かしょく)まで、7工程の伝統の技で創られた漆器は、本物だけが持つ風格を感じさせる。

伊助商店は190年ほど前、江戸後期、文政年間に創業した京漆器の老舗だ。1,000円以下という低価格のものから、数万円の高級品まで、品揃えは豊富だが、こだわる男として選びたいのは小物を入れられる文庫だ。伝統を感じさせる様々な意匠があり、書斎を引き立てること間違いなし。

値段は税込16,500~38,500円。下京区柳馬場通五条上る柏屋町344で購入できる。

清水焼の里「清水焼」

京都は歴史があるだけに焼き物も多く、普及品である機械づくりのものから、作家の銘が入った何十、何百万円のものまで、幅広く売られている。

焼き物のなかでも清水焼はことに知られており、長く使える良い土産になるだろう。

京都における焼き物の歴史は平安時代以前からあるが、いわゆる清水焼が作られるようになったのは、江戸時代前期だ。金銀も使った鮮やかな絵付けが特徴であり、贅沢な雰囲気がある。

清水焼の里は昭和の高度成長期に、都市化のため元の東山で制作しづらくなったため、陶工がまとめて移住した、いわば清水焼のコミュニティだ。多くの工房があり、制作と販売がなされている。

値段は工房によって違うが、ペアの湯のみで税込8,000円~。住所の山科区川田清水焼団地町10-2で購入できる。(公式サイト:清水焼の里)

その他 おすすめしたい京都土産

最後に、京都に行かずとも、東京で購入できる京都の人気土産を3つ紹介する。

もちろん、土産は京都で買うことに意義があるのだが、贈った相手に「あの品は素晴らしかった。もう一度もらえないか」「お客さんに出したら好評だったので、手に入るところを教えて欲しい」などと尋ねられることもあるだろう。

京都の人気土産は、意外に東京でも買える商品が多い。

今回紹介したなかでも、京菓子司満月「阿闍梨餅」や出町ふたば「名代豆餅」なども東京で購入できる。ただし、人気のあまりすぐに売り切れてしまうのが難点ではある。

笹屋伊織「どら焼き」

公式サイト: 笹屋伊織

笹屋伊織「どら焼き」もまた、京都スイーツの人気土産だ。

笹屋伊織は1716(享保元)年創業の和菓子の老舗であり、「どら焼き」は江戸時代末に東寺の僧侶に頼まれ、副食として作ったのが起源。不思議が多い和菓子であり、まずその形が「どら焼き」とは思えない円筒形、さらのお寺から頼まれたため卵が入っていない。

しかし、卵が入ってないとは思えないもっちりとした食感と、滑らかな舌触りの甘味を抑えた餡が絶妙のハーモニーを奏でる。

京都の本店でも、東寺の縁日である毎月21日前後の20日から22日の3日間しか販売しないが、20日入荷で東京でも購入できる。

価格は税込1,620円、日本橋三越菓遊庵で購入できる。ただし、入荷当日売り切れ必至の人気だ。

俵屋吉富「雲龍」

公式サイト:俵屋吉富

俵屋吉富「雲龍」と亀屋良長「烏羽玉」は、東京でも常時買える京都の銘菓だ。

俵屋吉富は1755(宝暦5)年創業の、「和菓子資料館」も持つ老舗の和菓子屋であり、伝統に時代の新しい感覚を加えた、多くの人気商品を生み出している。

「雲竜」は俵屋吉富のメイン商品だが、ほかにも「京のおまんじゅう 八重」や「俵屋もなか」などの、人気土産がある。

「雲龍」は国産の大豆と上等な砂糖を用いた餡が滑らかで、雲の間を飛ぶ竜をイメージした、伝統の技を伝える上品な和菓子。白小豆を用いた見た目も味も爽やかな「白雲竜」もある。

1本丸々の本棹と半分の半棹があり、それぞれ税込本棹1,404円、半棹972円。「白雲竜」は本棹1,728円、半棹972円。日本橋三越菓遊庵で購入できる。

京都洋菓子工房キニール「姫ガトー」

公式サイト:京都洋菓子工房キニール

長い伝統のある和菓子に比べ、東京で買える京都の洋菓子は少ない。

そのなかで常時購入できるのは、京都洋菓子工房キニールだ。キニールは、人気土産の「千寿せんべい」で知られる和菓子処鼓月がプロデュースする、京都でも人気の洋菓子店。和菓子の意匠を取り入れた独創的なスイーツには、多くのファンがいる。

そういった京都スイーツの名店が、日本橋三越本店にオープンし、東京でも常時購入できるようになった。

人気スイーツの「anフィナンシェ」や「姫ガトー」などが並ぶが、いちおしは「ルフル」。さっくりとした舌触りにあるラングドシャを花の形にし、バニラ、レモンなどのクリームをのせた、和菓子を思わせる造形がまず目を引く。ラングドシャのさくさくの食感に、上品なクリームの甘味が口の中でまじりあい、得もいえない美味しさ。

価格は8個入税込1,296円~、ほかに16個、24個入がある。

今回紹介した人気土産のなかには、東京で手に入るものも

記事内で紹介した人気の京都土産のなかには、東京で手に入るものがいくつかある。それぞれの入手場所について列挙する。

・京都北山マールブランシュ「お濃茶ラングドシャ」
羽田空港(コロナのため現在閉店)

・祇園辻利「つじりの里」
東京スカイツリー

・京菓子司満月「阿闍梨餅」 *売り切れ注意
三越越日本橋店菓遊庵
西武池袋本店卯花墻
伊勢丹新宿店名匠銘菓コーナー
高島屋日本橋店銘菓コーナー

・緑寿庵清水「金平糖」
銀座支店

・にじゆら「手ぬぐい」
染こうば店

・出町ふたば「名代豆餅」 *売り切れ注意
日本橋三越菓遊庵 第3土曜日の入荷(午後2時より整理券配布・午後3時より販売)

銀座三越菓遊庵 第3土曜日の入荷(午後2時30分より整理券配布・午後3時より販売)

※なお、月によって販売日が変更になることや、入荷のない月もあるため詳細は日本橋三越、銀座三越公式サイトなどで確認が必要。

※本記事で紹介した商品詳細や価格などは2021年7月時点でのものを参考にしている。

●まとめ

これぞ京都土産、といえるような様々な品を紹介した。だが、これらは一例にすぎず、京都にはまだまだ定番から最新のトレンドまで、多様な人気土産がある。紹介したものを参考にしつつ、自分ならではの品を開拓してもらえるとうれしい。何よりも重要なことは、渡す相手と贈る品をしっかりと吟味し、心から喜んでもらえる土産を選ぶことだ。

それが、自分の旅の思い出をさらに趣深いものにしてくれるだろう。

森川雅美(もりかわまさみ)
歴史ライター・詩人。歴史関係の書籍やWEBになどに主に執筆。詩集など著書もある。

編集部
編集部

いくつになっても、男は心に 隠れ家を持っている。

我々は、あらゆるテーマから、徹底的に「隠れ家」というストーリーを求めていきます。

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