甘酒は「飲む点滴」や「飲む美容液」とも言われ、古くから栄養豊富な飲み物として受け継がれている。その栄養素や効能などについて、あらためて確認してみよう。

日本の栄養ドリンク 甘酒の成分

甘酒には、蒸した米に「こうじ菌」を加えて作る「米こうじ」と、米こうじに「酵母」と「乳酸菌」を加えて作る「酒かす」の2種類があることを押さえておきたい。

また、酒といっても、米こうじのほうにはアルコールは含まれておらず、酒かすのほうも含まれていても微量なので、子どもや下戸の人でも問題ない。

一般に「飲む点滴」と言われるのは、主に米こうじの方だ。米のでんぷんがこうじ菌の発酵で「ブドウ糖」や「オリゴ糖」になり、自然な甘みや「ビタミンB群」が作られる。ほかにも、「葉酸」「パントテン酸」「ビオチン」「ナイアシン」などの栄養素も豊富だ。

対する酒かすも栄養価は非常に高い。酵母と乳酸菌が加わることで、基本的な「5大栄養素」から「食物繊維」「有機酸」「アミノ酸」「βグルガン」「葉酸」といったものまで、多様な栄養素が凝縮されている。ただし、こちらは甘みがなく砂糖などで味を調える必要があるので、カロリーには注意が必要かもしれない。

甘酒の効能はまさに「飲む点滴」

こうした豊富な栄養素は、甘酒にさまざまな効能をもたらしている。

疲労回復

甘酒は、成分が点滴で使う輸液に近く、また、こうじ菌の働きで消化吸収にも優れている。「飲む点滴」と言われるのは、そのためだ。体力を消耗したときなどに、大いに効果が期待できるはずだ。

熱中症予防

甘酒といえば、一般には冬のイメージが強いと思われるが、江戸時代は「滋養強壮剤」として「甘酒売り」が売り歩くほど、夏の定番商品だった。俳句の世界でも、甘酒は冬ではなく夏の季語となっている。実際、甘酒は水分と塩分のバランスが非常によく、熱中症の予防にも適している。

便秘予防・解消

前述のように、甘酒にはこうじ菌や乳酸菌が使われており、また食物繊維やオリゴ糖も含まれているので、腸内環境を整え、便秘を予防・改善する効果も期待できる。

老化防止

こうじ菌は「酵素」も豊富に含んでおり、抗酸化作用があると言われている。日々の甘酒で、「美肌」や「老化知らずの体」を手に入れることができるかもしれない。

甘酒は上記のほかにも、「血圧」や「コレステロール」の低減、「ダイエット」などにも効果が期待できるという。一方で、血糖値を上昇させる効果もあるので、糖尿病の人は注意が必要だ。日本の「天然の栄養ドリンク」甘酒を、ぜひ日頃の生活に大いに取り入れてみてほしい。