8463寒い冬。熱燗の旨い作り方を学び、自宅でじんわりと楽しむ

寒い冬。熱燗の旨い作り方を学び、自宅でじんわりと楽しむ

男の隠れ家編集部
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寒い冬に恋しくなるのが、日本酒をお燗にした「燗酒」だ。居酒屋なら「熱燗ひとつ」と注文すれば供されるものの、自宅ではそうもいかない。そこで、湯煎や電子レンジなどを使った、家で熱燗を作る主な方法や注意点と、熱燗に向く日本酒の種類について解説する。
目次

寒い冬。冷え込む夜には燗酒で一杯やれば、体も温まるというものだ。ならば晩酌は熱燗に決まりだ。せっかくなら美味しく作る方法を学んで嗜んでみよう。

自宅で熱燗を作る。おすすめは湯煎でじんわり温める方法

お燗というと、徳利が湯に浸かっているところをイメージする人もいるだろう。ひと手間だがこれが一番だ。

まずは、鍋などに水を入れる。徳利を入れてみて、水が溢れたり少な過ぎたりしないか、水量を計ろう。徳利を取り出してから水を火にかけ、お湯が沸いたら火を消す。

沸騰が収まった頃合いに、日本酒を入れた徳利を浸して温める。このとき、徳利の口にラップをしておくと、酒の香りを逃すことなく温められる。

湯煎時間は、熱燗なら約3分が目安。ただし、日本酒の保存の仕方(常温・冷蔵)や、湯煎に使ったお湯の量、徳利のサイズや素材などによって調整する必要がある。酒の温度を確かめるには、料理用の温度計を使うのがベストだが、徳利の底を指で触れても確かめられる。やや熱いと感じるくらいなら、熱燗と思っていいだろう。

徳利を使わずとも、1合(180ml)の小瓶入りの酒なら、沸かしたお湯に瓶のまま入れるだけで済む。この場合、冷やした状態でお湯に入れると、瓶にひびが入ったり割れたりするおそれがあるので注意が必要だ。

また、日本酒を入れた徳利などを、蒸し器やせいろでまるごと蒸す「蒸し燗」なる技も知っておこう。蒸気でお燗にするため、酒の水分や香りが逃げづらく、まろやかな味わいに仕上がるという。

時間がない場合は直火や電子レンジも可。瓶のままの場合は要注意

もっと簡単に、すぐに飲みたい人は、直火で熱燗にする手もある。

この方法は至って単純。鍋などに日本酒を注ぎ、直接火にかけるだけだ。しかし、温め過ぎは味わいが悪くなるし、沸騰させるとアルコールが飛んでしまうので禁物だ。

次に電子レンジだ。加熱時間などは機種によるので、必ず説明書を読んでいただきたいが、加熱ムラになり易いことを覚えておいて欲しい。徳利の場合、上の方は熱いのに下はぬるいままということがある。これは、電子レンジによって容器の細い部分や角が集中的に加熱されるためだ。

お燗にした後で、マドラーでかきまぜたり、別の徳利に酒を移して攪拌したりしよう。

角の少ない徳利や、片口という鉢やお椀のような形状の酒器を使うと、加熱ムラを防げることもある。また、アルミホイルが使える電子レンジなら、ホイルで徳利を包むようにしてから加熱するといいだろう。

過加熱にも注意して欲しい。電子レンジで酒を加熱し過ぎると、ちょっとした振動などで、突然沸騰して噴き出してしまうおそれがあるのだ。更に、瓶(カップ酒)の場合は、必ず蓋を取って温めることを忘れてはいけない。金属をレンジで加熱すると、発火や電子レンジの破損など、重大な事故に繋がりかねない。絶対に注意しよう。

種類や温度の違いによる味わいの深さ

お燗にすると風味や旨味が増すこと、あるいはそのような酒を「燗あがり」「燗あがりする酒」という。一般的には、純米酒や本醸造酒がお燗に向いており、大吟醸や生酒は不向きとされる。燗酒の中でも熱燗の温度は約50度だが、温度が上がるほど辛口でキレが増すといわれる。

注意点を抑えた上で、少しの手間と時間さえあれば、自宅でも燗酒は作れる。自分に合った方法で作った熱燗なら、体も心もより温まること受け合いだ。

編集部
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