自己治癒力を高め、「万病の湯」とも言われるラジウム温泉。その知られざる効能と放射能が生み出すホルミシス効果について解説する。

心ゆくまで癒す。ラジウム温泉のありがたき効能

ラジウム温泉とは、鉱泉の一種で、ラドン元素とトロン元素を一定量以上含む温泉。さまざまな体の不調に効能があることから「万病の湯」とも言われている一方で、数が少ない貴重な温泉でもある。確実にラジウム温泉へ入りたければ、前もって調べておくのが得策だ。

ラジウム温泉は、お湯が地中から地表に湧き出る間、ラジウムを含む岩石を通ることで、有効成分であるラドンなどがお湯に溶け込む。温泉というと匂いがしたり、色がついていたりすることが多いが、ラジウム温泉は無色無臭。しかし、効力は高いと言われている。

ラジウム温泉は、温度が低いほどラドンの含有量が多く、効力が高くなる。ラドンを取り込むことで、体内の細胞が活性化されて、新陳代謝が活発化し、免疫力や自然治癒力が向上。その結果、健康が増進されることはもとより、疲労回復や筋肉痛、神経痛、関節の痛み、婦人病、皮膚炎、胃腸のトラブルといった多くの症状に効果がある。ラジウム温泉と同じ効能をもつ温泉として、ラドン温泉やトロン温泉があることも覚えておきたい。

治癒力を高める。ホルミシス効果を知り、ゆっくりと湯に浸かる

ラジウム温泉が万病に効くと言われる理由の1つが、体内の細胞を活性化させるという作用があることだ。この細胞の活性化に一役かっているのが、ラジウム温泉に含まれる放射能だ。

ラジウム温泉は放射能泉とも呼ばれる。放射能と聞くと「被ばく」や「体に悪い」という印象に結びつきがちだ。しかし、微量な放射能は自然界に普通に存在している。

原子力発電所の燃料として使用されるウランは、地球が形成される段階で取り込まれたもので、ごく微量ながら、岩石や海水にも含まれているのだ。そのウランがエネルギーを出しながら壊れる際に産出されるのがラジウムで、そのラジウムが壊れたものが、ラジウム温泉に含まれるラドンだ。

ラドンは自然放射線の半分以上を占めている物質で、温泉に含まれている量なら数時間で体の外に排出され、体に悪影響を及ぼさない。それどころかラジウム温泉で、少しの放射能を短時間だけ体内に取り込み、体に軽い負荷をかけることで、体内細胞が活性化され、新陳代謝や自然治癒力が向上するなど、体によい効果をもたらすのだ。これを「ホルミシス効果」という。

このホルミシス効果を得るための入浴方法として、ラジウム温泉の場合は全身を軽く洗い流してから湯船に入り、少し汗ばむくらいまでゆっくり入るのが効果的なのだそうだ。ラジウム温泉にゆったりと浸かることで、免疫力も高まり、病気に負けない体作りも期待できる。