自分の好きなものだけに囲まれる場所が欲しい、自分だけの時間を大切にできる場所を手に入れたいと思っている人もいるだろう。この記事では男の秘密基地を手に入れるためのリノベーションの基本知識やノウハウを解説していく。

今、リノベーションが注目されている理由

既存物件を生かし、理想の住まいを形にできるリノベーションが人気を集めている。

共働きの家庭が増えるなかで毎日の暮らしが変化し、〝暮らし方〞を考える人が増え、限られたスペースでどのようにコミュニケーションを図るか、という事を見直すきっかけが増えてきたのだ。

家族が集まるリビングやダイニングを広々と確保するスタイルが人気の一方で、ひとりこもれる空間へのニーズも増えているという。忙しいからこそ、じっくりと考える時間や何かに夢中になれる自分を取り戻す「場所」を求める人が多いということだろう。

そうした理由から、リノベーションの手法やアイデアが多く取り上げられるようになった。家の中の吹き抜けをなくしたり、間取りが特殊な屋根裏のデッドスペースを活用するなど、リノベーションはアイデア次第でそれまでにない特別な空間を生み出せる。

既存の住まいを見直せば、リノベーションで多くの男があこがれる「男の秘密基地」を手にすることも可能なのだ。

書斎やワークスペースなどの「秘密基地」を作ることのメリット

家族と暮らしていると、秘密基地は家の中で唯一自分ひとりになれる空間でもある。誰にも触られたくないこだわりのコレクションを収納・鑑賞できるスペースが欲しい、周りを気にせず趣味に打ち込める場所が欲しいと日頃から思っている人は多いだろう。

秘密基地があると、自分の楽しみを凝縮させた部屋で過ごすことができる。目的や広さにかかわらず、自分が自由に使える空間があるとストレス解消にも役立つだろう。秘密基地という自分だけの聖域があり、自由に使える。それが大切といえるだろう。

リビングや押し入れなどをうまくリノベーションしよう

リノベーションで秘密基地を造る際には、廊下やリビングの隅、使わなくなったロフトなど、デッドスペースになっている場所を有効に活用しよう。もしソファの後ろに空いている隙間があるなら、そこも使える空間のひとつになる。

ウォークインクローゼットの奥に隠れ家を造る、押し入れを改造する、本棚の位置をずらして裏にちょっとしたスペースを設けるなど、家の中にある空きスペースをひと工夫するだけでも立派な秘密基地が完成する。椅子や棚などを置き、自分だけが過ごせるスペースを造り出すことができるだろう。

リノベーションで秘密基地造りにかかる施工期間と費用相場

建物ごとに間取りや仕様が違うため費用も異なるが、目安としてスケルトン(構造部だけを残した骨組の状態)にしてから設備・内装など、全面的に造り直すフルリノベーションの場合、1200万円以上は見ておきたい。

1,000万円をこえると簡単には決断できないような金額だが、リノベーションはアイデア次第。デスクを設置して棚を作り付ける程度なら、使う素材などにもよるが、数十万円ほどで作ることも可能だ。

家の中にデッドスペースを見つけてデスクや棚を造るための天板を取り付ける程度の工事なら、材料費込みで10万円ほどが目安だ。ほかにも、新しくコンセントを追加するなど、希望する工事が増えるほど費用は加算される。

リノベーションにかかる期間は内容によって様々だ。天板を取り付ける程度の工事なら施工期間も1日程度ですむ場合もあるが、クロス張り、塗装、電気工事などを伴う場合には、1週間以上かかる。

部分的なリノベーションなら、1~2週間程度で終わるが、建物を丸ごとリノベーションする場合は、設計期間に約2~3カ月、工事期間に約1~2カ月は要するので、およそ4~5カ月はみておく必要がある。大規模な工事になると設備から内装まで全てを引き剥がすため、工事が完了するまで住む場所も必要だ。

リノベーションは会社によっても費用や期間が異なるので、見積もりをとって比較してみよう。また、できる範囲であれば、DIYで費用を安く抑えることも可能だ。

上の写真は部分的なリノベーションでワークスペースを創出。デスクとその上部に棚を一段設け、さらに壁際にも6段の棚を造作。白で統一したシンプルな作りで費用は約24万円。

失敗なく秘密基地造りをするためのポイント

実際に秘密基地を造るなら、快適で使いやすい満足できるものにしたい。あとから失敗したことに気がついて後悔しないよう、ポイントをおさえて造ろう。

秘密基地造りでは、心が落ち着く自分だけの空間にするために環境や雰囲気作りが重要だ。そしてリノベーションを依頼するときには、リノベーション会社の決め方も重要になる。

雰囲気ある秘密基地を造るためには

秘密基地の雰囲気を出すためには、入り口から特別感のある雰囲気を作ることがポイントだ。わざと入り口を狭くして入りにくくする、入り口を見つけにくくするなどの工夫で他の部屋との違いが強調され、ワクワク感が増すだろう。また、逆に入り口を広くして部屋を狭くするなど意外性のある造りもおすすめだ。

秘密の部屋に隠された出口を作るように、入り口を2箇所に設けるなど、意外性を楽しみながら遊び心のある入り口を取り入れたい。

体の形に合わせ、入り口を三角形にした例。

どんな理想空間を目指せばよいか?

秘密基地を理想に近づけるためには、まず自分の好きなものを集めるといいだろう。特段好きなものが思い浮かばないときには、秘密基地に置いたものから嫌いなものを排除していく方法がよい。徐々に好みの物が集まった空間に変化していくだろう。

さらに、居心地のいい空間にすることも大切だ。そのためには音や視覚、触覚など、五感が快適に感じられる部屋を目標にしたい。照明の明るさや空気の流れ、音の響きなど、いるだけで心地よさを感じる空間が理想的だ。

好きな本に囲まれた空間も立派な秘密基地。

リノベーション会社の選び方

リノベーションをしたいけれど、どこの会社にリノベーションを頼めばいいのかわからないという人も多いだろう。個人の好みを取り入れた、自由度が高いリノベーションの工事を依頼する場合には、希望に沿った工事をしてくれる業者かどうかが重要だ。

選ぶ際には、会社の規模に関わらずしっかりと相談に乗ってくれる会社を選びたい。素人では不安が残る不動産購入時のローンに対しても的確なアドバイスをくれるところがおすすめだ。

またどのようなリノベーションを行なった実績がある会社なのか、自分好みにしてもらえる会社かどうかを知るために、過去の事例もチェックしておきたい。
まずはセミナーや説明会に足を運び、いろいろな情報を入手しよう。

マンションの場合には必要な注意が必要

マンションでは、近隣の迷惑にならないよう工事をする必要がある。施工中の騒音で周囲に迷惑をかけないことはもちろん、完成した秘密基地から周りに音が響くことのないよう気を配らなければならない。

たとえば書斎を造ったときに、キャスター付きの椅子で床の上を動いただけでも階下に音が響く場合がある。周囲に迷惑のかからない使い方を考えるか、防音リフォームで騒音を防ぐ必要があるだろう。

マンションの場合、管理規約でフローリング材の種類が限定されることもある。また、壁式構造などのマンションでは、邪魔な壁があったとしても壁を撤去できないこともある。そのため、戸建ての住宅よりもリノベーション可能な範囲が限られることが多いだろう。周囲へ迷惑をかけないことを前提に、実際にどこまでリノベーションが可能かあらかじめチェックして失敗しないようにリノベーションを行おう。

電気配線や換気設備はプロに相談

電気配線は秘密基地の快適さに大きな影響を与える重要な設備だ。秘密基地の広さや照明の向き、用途などから、適した場所に配線する必要があるだろう。コンセントもどれほどの電圧が必要か、どの位置が使いやすいかなど、決めるべき点はいろいろとある。電気配線関係は、経験や知識が豊富なプロに相談してから決定したほうが安心だ。

換気設備に関してもプロの手を借りるべきだ。とくに窓を設けていない秘密基地の場合には、カビや湿気が溜まらないよう注意が必要。プロ目線の的確な換気設備を取り入れることで快適に過ごせるだろう。

秘密基地の快適性を保つために必要な電気配線や換気設備の導入時には、専門家に相談し、工事を任せるべきものも多くある。電気工事は、法律上素人が行うことができないので注意が必要だ。たとえDIYが得意でも自分で行わずに業者に頼んで工事をまかせよう 。

秘密基地、という言葉だけでも心躍るのが男というもの。大人になった今だからこそ、アイデアを実現して自分好みの秘密基地を手にしてほしい。