旅情を誘う“夜行特急”というノスタルジックな響き。
新幹線が北海道から九州まで駆け巡る現代。移動にかかる時間がグッと減り、長距離を走る列車の様相もだいぶ変わった。特にブルートレインを代表とした寝台列車は、もはや減る一方と思われた。
そんな中、JR西日本から夜行列車仕様の座席が搭載された車両が発表された。それが「WEST EXPRESS 銀河」である。まずは京都駅(上りは大阪駅まで)と島根県の出雲市駅を約13時間で結ぶ夜行特急として使用される予定だ。
車内はリクライニングの指定席の他、夜行列車を思い起こさせる上下二段のノビノビ座席も。しかもデザインはホテルのようなおしゃれな空間。さらにグリーン席、グリーン個室は座席の背もたれを倒すことでベット状に早変わりするという機能的な作りになっている。3~4人用のコンパートメントも備わっておりファミリーでの旅行も楽しめる。またテーブルのあるフリースペースがいくつも用意されており、ただ指定された座席にいるだけでなく、いろいろな車窓からの景色を眺めながら食事なども楽しめるため、会話も弾む。この車両に乗ることが旅の目的のひとつになる。
今後はひとつのルートに限らず様々な目的地への運行を予定しているため、ホームページをチェックしつつ、早めに席を予約し、旅行の計画を立てよう。
まるで寝台列車のような車両別インテリア
【1号車】グリーン車指定席
広々としたボックス席。夜行運転時は背もたれを倒すことでベット状に転換できる。
【2号車】普通車指定席[女性席](ノビノビ座席・リクライニングシート)
女性用のリクライニングシートとノビノビ座席がある。後者は簡易寝台のような座席。
【3号車】普通車指定席・フリースペース(コンパートメント・リクライニングシート)
リクライニングシートと3~4人用のコンパートメントがあり、家族でゆっくり過ごせる。
【4号車】フリースペース
4号車全体がフリースペースになっている。景色や団らんを思い思いに楽しもう。
【5号車】普通車指定席(ノビノビ座席)
ノビノビ座席の車両。寝台車両を思わせる構造と、ナチュラルで新しいデザインとが合わさってモダンな車内に。個別照明や車いす対応座席などの細かな気遣いも嬉しい。
【6号車】グリーン個室・フリースペース
グリーン個室はひとり用、ふたり用がある。こちらも座席がベッド状に転換できる。
運行区間
下り/京都21:15→新大阪22:17→大阪22:28→三ノ宮22:51→神戸22:55→西明石23:15→姫路0:42→生山6:02→米子7:46→安来8:04(8:26)→松江8:45→玉造温泉9:01→宍道9:15→出雲市9:31(安来駅は運行日によって到着時間が違います。)
上り/出雲市16:00→宍道16:16→玉造温泉16:30→松江17:05→安来17:29
→米子17:48→根雨18:58→備中高梁22:00→神戸5:46→三ノ宮5:50→大阪6:12
※新型コロナウイルス感染症発生に伴う今後の状況を鑑みて、運行計画を変更する場合がございます。
WEST EXPRESS 銀河(うえすとえくすぷれす ぎんが)
[運行期間]2020年5月~9月(2020年10月以降は関西~山陽の列車として運行予定)
[運行区間]京都・大阪~出雲市
[運行]週2往復程度
[インテリア]グリーン指定席、ノビノビ座席(女性専用あり)、リクライニングシート(女性専用あり)、コンパートメント、フリースペース、グリーン個室
画像提供/JR西日本
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