ウイスキーの種類と共に表現の幅は無限に広がる

ウイスキーを実際に飲めばおのずと感想を述べたくなるものだ。しかし複雑な味わいをどう表せばよいのか戸惑ってしまう人も多いかもしれない。

ウイスキーの表現方法の指針としてはプロのブレンダーや評論家が作成した「フレーバーホイール(風味の環)」がある。ここでは石原氏に学ぶテイスティングの仕方から、代表的な味わいの表現についてを紹介する。

テイスティングの表現の一例

塩味

海水を感じさせ潮風のような塩気を含んだ海の香り。

ウッディ

樽由来の味わいで、ナッツやバニラのような風味。

スモーキー

ピート由来の香り。いぶされたような味わい。

フルーティ

果実やベリーなどのような甘いフレッシュな味わい。

フローラル

干し草やハーブなどの華やかな香りや味わい。

モルティ

原料である大麦(麦芽)由来の香ばしい香り。

STEP.1 ボトルを見て内容を確かめる

「ウイスキーのアルコール度数の平均は約40度。高いものは60度以上のものもあります。」

テイスティングというとすぐに口に含みたくなる思いを抑えて、まずはじっくりとボトルの内容を確かめる。どの会社がいつ頃造ったものなのか、アルコール度数などラベルから得られる情報を押さえる。同じ銘柄でも製造時期によって味わいが変化する。

STEP.2 グラスに注いで色を確かめる

「色が濃い場合は、新樽で長期熟成していることがわかります。」

ウイスキーをグラスに約15~30mlほど静かに注ぎ入れる。目線より少し高い位置にグラスをかざし、色味(透明度、にごりがないか)を見る。黄金色から深みを帯びたものまでウイスキーの色は様々。使用した樽により異なるが、熟成度が高いほどに赤みが増していく。

STEP.3 空気を含ませて香りを確かめる

「鼻を近づけすぎると香りが強すぎてしまうため、適度な距離を保ちましょう。」

グラスの脚の部分を持ち、鼻から少し離して香りを確かめる。その後、スワリング(グラスをくるくる回す)し、香りの変化をみる。その際グラスに垂れる液体を見て、アルコール度数をはかる。粘度の高さに比例してアルコール度数も高くなることがわかる。

STEP.4 口に含み、舌の上で転がしながら味わう

「ここで少量加水しても良い。STEP3・4を繰り返しましょう。そうすることでよりウイスキーの味わいがわかります。」

水を飲み、口の中を何もない状態にしてからウイスキーをほんの少し口に含む。すぐに飲み込まず、舌の上で転がし、舌の奥や先、喉など全体で味わうと良い。鼻から空気を抜いて香りを感じた後に飲み込む。口の中に残る香りや味わいのアフターテイストを感じる。

銀座の名バーテンダーが勧める シングルモルトを使用したカクテル

[ロブロイ]

ロブロイ

スコッチをベースとしたカクテル。スコットランドの義賊の名前からとったとされる。甘みがあり、スコッチの香りが苦手な場合でも飲みやすい。

作り方/①ミキシンググラスにアンゴスチュラビター、ウイスキー、ベルモットを入れステア。②好みでレモンピールやチェリーなどを添える。
材料/シングルモルト、ヴェルモット(カルパーノ)

[ホットペニシリン]

ホットペニシリン

ニューヨークのバーで3年ほど前から流行しているカクテル。シングルモルトの香りを感じ、生姜の味わいが効いている。オリジナルは冷製。

作り方/①グラスにウイスキーなどの材料を加えよく混ぜる。②ジンジャーワインをフロートする。
材料/アイラウイスキー、はちみつ、お湯、生姜、輪切りレモン、ジンジャーワイン

文/相庭泰志 撮影/遠藤 純

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