世界中で密かなブームとなっている昆虫食。正直、見た目はアレだが、タンパク質などの栄養価が豊富なことや、環境への負荷が少ない点などから注目が集まっている食材である。
今回は2022年7月4日から新たに発売される「昆虫みらいプロジェクト」の昆虫食4商品を紹介しよう。そんなにグロテスクでもないが、昆虫が苦手な人はなるべく画像を見ないようおすすめする。
■「昆虫みらいプロジェクト」って、なんぞ?
今回の新商品は「昆虫みらいプロジェクト」が開発したものだが、読者の中には初めて聞いたという人も少なくないだろう。このプロジェクトは、信濃毎日新聞社と“アマゾンの料理人”の異名を持つ太田哲雄シェフが協働で進めているものだ。
長野・信州といえば、古くから蜂の子やイナゴ、ザザムシなどが珍味として食されてきた地域だが、本プロジェクトでは昆虫食の意義を国内外に広く伝えることを目的としている。
共同開発によって生み出された昆虫食は「PICO SALVATORE®」というブランドで展開されるため、興味がある方はチェックしておいても良いだろう。
■肝心の昆虫食だけど、意外と美味しそう(?)
それでは、新たに発売が開始された4商品について紹介していく。
※昆虫が苦手な読者は、くれぐれも画像を拡大しないよう気を付けてもらいたい。
AMAZON CACAO × INSECT タブレットチョコレート蟋蟀(コオロギ)
まずは、見た目が一番昆虫っぽいものから。こちらは、長野県岡谷市のフタホシコオロギが使われたチョコレート。
アマゾンの無農薬カカオをベースに、長野県上田市にある大桂商店の味噌だまりを使ったことで、濃厚な味わいが楽しめる。また、ティムールペッパーやソバの実が使われ、地域の食材を生かしたチョコレートに仕上がっている。
コオロギがガッツリと見えているが、気にしなければ美味しそうである。
信州産蜂の子 フィナンシェ
続いては、バターの香りとカリフワな食感が特徴的なフィナンシェ。長野県須坂市にある鈴木養蜂場でとれた蜂の子が使われている。蜂の子にはオレイン酸が豊富に含まれており、栄養価も高いそうだ。
フィナンシェの生地には、これまた信州産の蕎麦粉を使用。もっちりとした食感に普段味わうものとの違いを感じるはずだ。
シルクパウダー メレンゲクッキー
昆虫食とは思えない可愛らしい見た目のメレンゲクッキー。こちらには、長野県下諏訪町にある松澤製糸所のシルクパウダーが使われている。
口に含めばヘーゼルナッツの香ばしい香りとレモンのフレーバーが広がり、贅沢なひとときを演出してくれる。
そこまで虫感がないため、昆虫食の入り口として試してみても良いだろう。
カイコ シーズニング
先ほどメレンゲクッキーで紹介した松澤製糸所から、カイコの蛹(さなぎ)をシーズニングにした珍味。製糸作りの副産物として生まれるカイコの蛹は、タンパク質やαリノレン酸が豊富に含まれている。
気になる味わいはスパイシーな仕上がり。カルダモンやクミン、コリアンダー、レッドチリなどを絶妙に配合し、カシューナッツとクルミで奥深いコクも生み出した。
そのまま食べれば、ご飯や酒のお供になるほか、カレーの隠し味にもおすすめだ。
■食べるかどうかは自由だけど、選択肢が広がるのは良いよね
平安時代のころにはすでに食べられていたと言われる昆虫食。筆者も長野の土産でイナゴの佃煮を購入したことがあるが、見た目を気にしなければ旨い。
近年は環境の観点から注目を集めているが、今回紹介した洋菓子のように見た目にも配慮した商品が多く誕生している。
「もしも食糧難に陥ったら」と考えれば、食べ物の選択肢は多い方が良いかもしれない……。
販売ページ「47CLUB」
※フィナンシェのみ信濃毎日新聞長野本社、信毎メディアガーデンでの店頭販売
男の隠れ家デジタルでは、読者の日常を豊かにするための情報を日々発信している。今回は昆虫食にフォーカスしたが、アウトドアや最新ガジェットなどの記事も楽しんでもらいたい。
▼あわせて読みたい