53047アドラー心理学の目的論はビジネスに活用できる! すべての行動は目的論に基づいている?

アドラー心理学の目的論はビジネスに活用できる! すべての行動は目的論に基づいている?

男の隠れ家編集部
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人間の考え方には「目的論」と「原因論」の2つがあるとされる。アドラーは原因論の考え方を否定しており、すべての行動は自身の目的に基づいていると言う。

この目的論を活用することで、自分の思うがままに行動・感情を変化させることができるはずだ。そこで今回は、ビジネスや行動に活かせるアドラー心理学の目的論について解説していく。

■アドラー心理学の「目的論」とは?

アドラー心理学の中に「目的論」という考え方がある。これは、すべての行動は自らが叶えたい目的のためであり、現在の状況を作っているのは自分自身であるという考え方のことだ。

またアドラーは、「目指すべき本来の目的に焦点を当てて物事を考えていくべき」と考えている。

一方、アドラーが提唱する目的論と反対の意味を持つのが「原因論」である。原因論は、過去の出来事(原因)が現在の状況を作っているという考え方だ。アドラー心理学ではこの原因論を否定している。

この目的論と原因論を「結婚」に置き換えて説明すると、「結婚するのが怖い、嫌だ」という自身の目的に従い、恋愛や結婚をしないのが目的論。一方、「両親の離婚がトラウマで結婚できない」とするのが原因論である。

アドラー心理学では、すべての行動は自身の目的を叶えるためであると提唱している。つまり、この場合は「トラウマ」を理由にして結婚しないのではなく、「自分が結婚したくない」という目的のための行動なのである。

■アドラー心理学の目的論はビジネスに役立つ

ビジネスはプライベートとは異なり、論理的に物事を進める場面が多い。そのため、アドラー心理学の目的論はビジネスに活用できる。

目的論が活用できる場面としては、部下の育成・教育、取引先との商談、仕事でのミスの改善など、さまざまな場面があげられる。

例えば、部下が仕事のミスをした場合、「なぜそのようなミスが起こったのか?」という問いかけをするケースが原因論だ。もちろん、ミスの原因を突き詰めることも大切だが、「なぜ?」という問い詰めをし続けると、部下のモチベーションを下げてしまう恐れがある。

一方、目的論を活用するケースでは、「どうすれば本来の目的が達成されるのか?」という成功パターンを部下に考えてもらう。目的から逆算的に考えることで、より最短で目的達成の原因が見つかるほか、部下は前向きな気持ちで仕事に取り組むことができる。

また、目的論を活用すれば「共通の目的」を作り出せるため、部下と一緒に成功ルートを模索することが可能だ。

このように、目的論によって部下と建設的に関わることができ、同時に解決方法を効率的に見つけ出すことができるのだ。

■アドラー心理学の目的論はすべての行動に適用可能

ここまで、アドラー心理学の目的論はビジネスに役立つということを話した。しかし、アドラー心理学の目的論はビジネスだけでなく、すべての行動に対して適用可能である。

例えば、初めての挑戦をするときに原因論の考え方をした場合、「自分には向いていない」「どうせうまくいかない」という考えに至りやすい。一方、目的論を活用して考えることで、「やってみたい」というポジティブな気持ちが湧いてくるはずだ。

また、アドラーは人の心理について以下のように指摘している。

「人の心理は物理学とは違う。問題の原因を指摘しても、勇気を奪うだけ。解決法と可能性に集中すべきなのだ」

つまり、人間は物事に対する考え方を少し変えるだけで、行動・感情を異なるものへ変化させることができるのだ。もちろん、すべての人に適用可能かと言われるとそうではない。

しかし、ネガティブになりそうなときにはアドラー心理学の目的論を意識し、「自分は何をやりたいのか」を意識することが重要なのである。

■まとめ

ここまで、アドラー心理学における目的論と原因論を解説した。

アドラーが提唱する目的論はすべての行動に対して適用可能であり、同時にすべての行動が目的論によって成り立っている。つまり、大事なのは物事に対する「考え方」そのものである。

人生を自分の思うがままに進めていきたいという方は、ぜひアドラー心理学の目的論を活用してみてほしい。

編集部
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