最近、よく耳にするようになった言葉「自己責任論」。この自己責任論とは、物事の結果はすべて自分自身が起こした行動が原因であり、自らの責任だと思う考え方のことだ。

あまり良いイメージを持っていない言葉だが、うまく活用することで自身の行動・結果をより良いものへと変化させることができる。

今回は、自己責任論の意味やメリット・デメリットを詳しく解説する。今までと違った行動・結果を求めている人は、ぜひ参考にしてみてほしい。

■自己責任論とは?

自己責任論とは、物事の結果はすべて自分自身が起こした行動が原因であり、自らの責任だと思う考え方のことである。

以前までは投資や金融業界でよく用いられていた言葉で、「悪いことが起きても自己責任」という使われ方をしていた。そのため、自己責任論という言葉はあまり良い印象を持っていなかった。

また、能力主義が自己責任論に結びつくこともあり、「能力のある者が弱者をバカにする」という使われ方もするため、使い方次第では危険性の高い言葉である。

しかし、最近では別のニュアンスで扱われるようになっているため、以前よりも悪い印象を与える言葉ではない。さらに自己責任論を有効活用することで、自身の行動をより良い方向へと導くこともできる。

ただ、この自己責任論は明確な共通認識はなく、扱い方によってはトラブルの原因になりかねない。以下のメリット・デメリットを理解した上で、自己責任論の活用を検討しよう。

■自己責任論を活用する2つのメリット

自己責任論を活用することで2つのメリットが見込める。まずは以下のメリットを理解しよう。

【すべての行動が成長につながる】

自己責任論を活用することで、すべての行動が自分自身の成長につながる。行動を起こして失敗したとき、その失敗を自分の責任だと捉えることは意外に難しい。

そのため、失敗をしても多くの人は「あの人がいけない」「自分は悪くない」など、誰かのせいにしてしまいがちだ。

一方、自己責任論を持っておけば、「自分のどこがいけなかったのか」という自身の問題を認識し、原因を追求することができる。結果、成長するスピードが早くなり、成功・目的までの距離が短くなるはずだ。

【論理的な思考ができる】

自己責任論の考えを持っておけば、論理的な思考を行えるようになる。物事に対して自己責任で考えることは原因の追求でもあるからだ。

「なぜ? なぜ?」という考えを日頃から持っておくことで、それが論理的な思考の訓練となり、物事の真理を突き詰める能力が向上するだろう。

また、自己責任論によって「自分自身の問題」を突き詰めることで、環境や周りの人に惑わされない思考が行えるようになるはずだ。

■自己責任論を活用する2つのデメリット

自己責任論を活用する際にはデメリットもいくつか考えられる。デメリットを十分に理解した上で検討しよう。

【ストレスを抱えやすくなる】

自己責任論を日頃から活用すると、ストレスを抱えやすくなる。自己責任を意識するあまり、悪い結果が起きた際には「すべて自分の責任」と考えてしまう。

特に周囲の人に自己責任論を振りかざす人は、より責任感が強くなる傾向があるため注意が必要だ。

例えば、部下の仕事に対して「結果が出ていないのは能力が不足しているからだ!」という当たり方をしている人は、自分がミスをしたときに「努力が足りない」「自分は全然ダメだ」などのネガティブな考えが浮かびやすくなる。

また、人によってはストレスを抱えすぎて精神的に参ってしまうケースもある。それらのことから、自己責任論を活用する際には注意が必要となる。

【他人に対しての考え方が欠如する】

何事にも自己責任の考え方で取り組むことで、論理的・効率的に物事を進めることができるだろう。しかし、それと同時に他人に対しての考え方が欠如してしまう。

例えば、仕事で同僚がミスをした場合、「なんでこんなこともできないのか?」「本当に全力を尽くしたのか」など、他人に対して強く当たってしまうケースがある。

もしかしたら、そのミスは同僚だけが原因のミスではなく、別の何かが影響しているのかもしれない。しかし、自己責任論を振りかざすと「すべて自分に原因がある」という考えに至ってしまい、配慮のない言葉を浴びせてしまう。

このように、状況による判断をせずに「すべてが自己責任」という考えを持ってしまうと、周囲の人のモチベーションを下げてしまいがちだ。

■まとめ

ここまで、自己責任論の基礎概要、メリット・デメリットを解説した。

自己責任論を持つことでさまざまなメリットが見込める一方、明らかなデメリットもいくつか考えられる。「自己責任論を活用すれば、あらゆる行動がうまくいく」というのは過言ではあるものの、行動・結果をより良いものへと導けるのも事実である。

ぜひ本記事を参考にしてメリット・デメリットの両方を理解し、自己責任論を活用してみてほしい。