年末が近づくと取引先や家族からお歳暮が届きはじめる。日本には古くからお歳暮を贈り合う習慣があるが、そもそもお歳暮にどのような意味があり、どのようなマナーがあるのかを知らない人も少なくはないだろう。

本記事では、お歳暮の意味やマナーについて解説する。お歳暮に込められた想いやルーツを知っておくと、より大切な人へ気持ちを伝えられる贈り物ができるだろう。

●お歳暮とは?

毎年年末にはお歳暮を用意する家庭も少なくないだろう。当たり前のように習慣化していることであるが、お歳暮が持つもともとの意味やルーツを意識したことはあるだろうか。まずはそこから見ていこう。

お歳暮を贈る意味

お歳暮とは、もともと「年の暮れ」を意味する言葉だ。お世話になった人への感謝を伝えるための「歳暮回り」をする際に手土産を持参していたことが、お歳暮という呼び名の由来になったと言われている。

そこから転じて、1年間お世話になった取引先や友人、家族などに対して感謝の気持ちや翌年の挨拶を伝える意味を込めて渡す贈り物が、お歳暮と呼ばれるようになった。

お歳暮のルーツ

お歳暮のルーツは、日本で行われていた祖先の霊を祭る行事である「御霊祭り」だとされている。もともとは分家や嫁いだ身内などに供え物を贈っていたが、時代とともに変化していき、身内以外のお世話になった人にも贈り物をする習慣が定着した。

対してお中元は、中国にルーツがあるとされている。中国の暦では7月15日を「中元」としており、仏教の行事である「盂蘭盆会(うらぼんえ)」が行われていた。この風習が日本の「盆礼(お盆)」と結びつき、お中元を贈る習慣として根付いたと言われている。

お歳暮とお中元の違い

お歳暮とお中元はルーツに大きな違いがあるが、ほかにも3つの違いがある。

1つ目は、贈る季節の違いだ。ご存知の通り、お中元は6月中旬から8月半ばまで、お歳暮は11月下旬から年末までに贈り物をする。

2つ目は、贈り物が持つ意味合いだ。どちらも日頃の感謝の気持ちを伝えるものではあるが、お歳暮は「来年もよろしくお願いいたします」という気持ち、お中元は半年お世話になった感謝と暑中見舞いの意味を持っている。

最後に、贈り物の違いである。お中元は夏らしくさっぱりと食べられるゼリーやそうめん、飲み物などを贈り、お歳暮は家族や親戚みんなで楽しめる高級感のある食材やスイーツ、お酒などを贈ることが一般的だ。

●お歳暮のマナー

お歳暮は、基本的に12月中に贈ることが一般的である。地域によって差があり、東日本では11月下旬から年末、西日本では12月13日から年末に贈るケースが多いようだ。時期を逃した場合は、新年の「御年賀」や立春を迎える前の「寒中見舞い」として贈ることも可能だ。

金額の相場は3,000~5,000円程度。とくにお世話になった人には、1万円を超える贈り物をすることもある。ただし、高級すぎるものを贈ると相手に気を使わせてしまうため控えよう。

なお、公務員は利害関係者から金銭や物品を受け取ることが禁止されている。そのため、家族や知人に公務員がいる場合は注意が必要だ。また、現金や商品券、刃物や鋭利なもの、ハンカチ、クシ、下着や靴下をお歳暮で贈ることはマナー違反だとされている。

●迷ったらコレ! 人気のお歳暮5選

年末年始は家族が集まるため、家族の団らんを楽しめるお歳暮が最適だ。最後に、人気のお歳暮を5つ紹介する。

肉・肉加工品

自分ではなかなか買う機会がない高級な肉や肉加工品は、お歳暮の定番商品。年末に楽しめる鍋用の肉や、正月にちょっと贅沢な気分になれるハムやローストビーフが人気だ。

鍋セット

寒い冬にぴったりな鍋セットは、ハズレがない贈り物。いつもとは違った贅沢な食材を使った鍋セットを送れば、年末の家族団らんを彩ってくれるだろう。

冬ならではの海鮮食材

牡蠣やカニなど、冬ならではの海鮮食材も人気だ。海産物が名産の地域に住んでいる場合、地域の名産物を贈っても喜ばれるだろう。

スイーツセット

子どもや女性がいる家庭やスイーツ好きの人には、スイーツセットもおすすめ。焼き菓子やチョコレートの詰め合わせなど、個包装で日持ちするものを選ぶと長く楽しんでもらえる。

お酒

お酒好きの人にはお酒のギフトがぴったり。定番のビールや日本酒だけではなく、バラエティ豊かなリキュールなどを贈ってもいいだろう。

●お歳暮を贈って大切な人に感謝を伝えよう

日頃の感謝を伝えられるお歳暮。相手に喜んでもらえるよう、好みに合わせて品物を選ぶことが大切だ。

ビジネスであれ個人であれ、1年の感謝を伝えられる機会はなかなかあるものではない。今までお歳暮を贈ったことがないという人も、今年から活用してみてはいかがだろうか。