飽きのこない優しい味わいは日本酒との相性も抜群だ
2月に獲れるワカサギは脂がのりきって、身の締まりも良く食べごろだといわれている。最もお馴染みの食べ方といえば、天ぷらだろう。白身魚ならではの口当たりの良い食感と、骨ごと食べられる手軽さが人気の理由。たくさん揚げた天ぷらが余ったらマリネにしても良いし、甘露煮や塩焼きなんかで食べるのも美味しい。日本酒やビールとの相性も良く、ついついたくさん食べてしまうものだ。
骨ごと食べる調理方法が多いことから、ワカサギを食べることでカルシウムやリンをたくさん摂取できる利点がある。また、魚類では珍しくビタミンAを含むほか、ビタミンB12も多く含まれ生活習慣病の予防や、貧血の解消にも役立つといわれている。
そんなワカサギ、せっかく食べるのなら自分で釣り上げたい。というか、釣ってほしい。ワカサギ釣りというと湖で氷に穴を開け……というイメージだが、神奈川県の相模湖や山梨県の山中湖などでは、ドーム船に乗って秋から春にかけて楽しむことができる。氷の上での釣りや寒さに抵抗がある人は、この辺りで馴らしてみるのが良いかもしれない。
ちなみに、氷上ワカサギ釣りができるスポットは、主に北海道や岩手・福島などの東北地方の湖、関東であれば群馬の榛名湖、長野の松原湖や霊仙寺湖などがスポットとして知られている。北海道以外の地域はシーズンが短く、場所によっては数週間しかできない場合もあるから、なおさら氷上釣りにチャレンジしたくなるというもの。
ちなみにワカサギは死後硬直が始まる時間が早く、傷みやすい。となると最高の食べ方は、釣ったばかりのワカサギをその場で天ぷらにすることだろう。飽きがこなくて体に優しいワカサギ、旬の今こそ自分で釣って、たらふく食べてもらいたい。