和食を楽しむ器・九谷焼とは

海外に名の知られる焼物としては屈指の色絵磁器であろう。力強く大胆な文様と優雅な九谷五彩(緑・黄・赤・紫・紺青)が上絵付けされ、美術工芸品として高い評価を受けている。

「組盃 時代画風」(北野陶寿堂)

九谷焼の始まりは、加賀藩の支藩・大聖寺藩領内の九谷村(現在の加賀市)で、焼物に適した陶石が発見されたことにある。家臣の後藤才次郎に命じて、肥前国有田で製陶技術を習得させ、帰国後、明暦元年(1655)頃に初めて窯を築き、製陶が始まった。

そして明治6年(1873)に開かれたウィーン万国博覧会で、数々の日本の美術工芸品が注目を浴びる。とりわけ絶賛されたのが九谷焼で、いきなり「ジャパン・クタニ」の名で輸出品の目玉となっていった。

「4号皿揃 赤かぶ」(北野陶寿堂)

この頃の九谷焼は主に室内を飾る置物やランプ台に用いられたという。そして現在、海外での人気は衰えることなく、装飾ではなく「日本食を楽しむ器」として、九谷焼が求められている。

「ロックグラス 桜」(北野陶寿堂)

浅蔵五十吉の作品を展示「能美市九谷焼美術館」

360年の九谷焼の歴史が集結する「九谷陶芸村」にある美術館。自然林を生かしたシンプルな外観。

石川県能美市泉台町南1
TEL:00761-58-6789
開館時間:9:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜(祝日の場合は翌日)、年末年始
アクセス:JR「金沢駅」よりクルマで約45分、「小松駅」よりクルマで約15分

江戸時代からの銘品を展示「能美市九谷焼資料館」

古の銘品だけでなく、現代作家モノも随時展示し、現代九谷の新しい息吹にも触れることができる。

石川県能美市泉台町南56 
TEL:0761-58-6100
開館時間:9:00〜17:00 (入館は16:30まで)
休館日:月曜(祝日の場合は翌日)、年末年始
アクセス:JR「金沢駅」よりクルマで約45分、「小松駅」よりクルマで約15分

著名作家からオリジナル商品まで「北野陶寿堂」

九谷焼陶芸村にある九谷焼専門店。店内には九谷焼が誇る著名作家からオリジナル商品まで、数千点の商品が陳列されている。オンラインショップでも購入可能。

石川県能美市泉台町南30 
TEL:0761-57-2521
営業時間:9:00〜18:00
定休日:土日祝日
▶︎オンラインショップ

※2013年取材

構成/アイランズ 写真提供/能美市九谷焼資料館、北野陶寿堂