トヨタ、ホンダ、ニッサンがそれぞれフラッグシップをレーシングカーに仕立てて参戦するGT500クラスと、メルセデス、ポルシェ、ランボルギーニなど世界の名車が集まるGT300クラスが同時に走る。

GT500とGT300は車両規則が違っており、スピードも異なりGT500が圧倒的に速い。つまりそれぞれのクラスにおけるバトルと同時に、クラス違いの追い抜きがコース各所で繰り広げられており、レース距離300㎞およそ2時間前後、観ていて飽きることがない。レースの知識があまりなくても目の前のコースさえ観ていれば、楽しむことができるのが人気の秘密だろう。最近は親子連れの姿も多く見かける。

写真の先頭はGT500のGRスープラ。その後ろに2台のGT300を挟み、GT500のNSX-GTが続く。毎回このような混戦となる。

毎戦GT300クラスには30台ものエントリーを集める。以前はGT500がメーカー対決なのに対して、GT300はアマチュアドライバーが楽しめる場だった。しかし、近年はGT300にもプロドライバーが多数参戦。緊張感あふれる戦いが繰り広げられている。ここで今季注目を集めているチームがある。埼玉トヨペット グリーンブレイブだ。

バトルを繰り広げながら、別クラスとも交錯。ドライバーの技術がそこで光る。ライト色は白がGT500で、黄がGT300と明瞭。

その名のとおり、自動車ディーラーが運営するチームなのだが、チーム内容は本格的で、車両づくりから自チーム内で実施、新型GRスープラをレースカーに仕立てて参戦している。専用レースガレージであっても、自動車メーカーが製造したレーシングカーを使うことが多いなか異質の存在といえる。

埼玉トヨペットの代表取締役社長であり、チームオーナーでもある平沼貴之氏は「ウチの活動はメカニックやエンジニアが主役です」と語り、だからこそあえて苦労を承知で独自にレーシングカーをつくっているのだと言う。クルマやドライバーだけでなく、こうしたチームの個性にも着目すると、さらにスーパーGTは楽しく観戦できる。

自らもステアリングを握るチームオーナーの重要な任務とは

ピット前に立つ平沼代表。スーパーGT参戦開始は2017年とチームは新しい。
別カテゴリー、スーパー耐久で平沼氏はドライバーも務める。

ディーラーとして参戦する目的は、モータースポーツを通じてクルマの楽しみ方をユーザーに提供すること。埼玉トヨペットの社長にしてチームオーナーの平沼氏は別カテゴリーでは自らも参戦する。

その経験を活かしてレース中は「スポッター」としてコース状況を俯瞰。ドライバーにアクシデント発生や、追い越しをかけてくるGT500車両の情報などを無線で伝えてサポートする。チームを支える仕事は多種多様。力を結集して臨む。

埼玉トヨペットGB GR Supra GTは開幕戦GT300優勝。
ドライバーの目となり俯瞰する。

2020年 スーパーGT開催日程

▶︎Rd.7 もてぎ
 11/7(土)~8(日) ツインリンクもてぎ
 https://www.twinring.jp/

▶Rd.8 富士
 11/28(土)~29(日) 富士スピードウェイ
 https://www.fsw.tv/

Photo:小笠原貴士(Takashi Ogasawara)/埼玉トヨペット