新年になると、神社やお寺に多くの参拝客が初詣へ訪れる。一種の習慣として毎年なんとなく初詣に行っている人も多いかもしれないが、正しい意味や作法を知ったうえで参拝できると、より晴れやかな気持ちで1年をスタートできるかもしれない。

この記事では、初詣の意味と基本的な作法について解説する。大人として、スマートでマナーに沿った参拝方法を押さえておこう。

●初詣の意味と由来

まずは、初詣の意味や由来について見てみよう。

初詣の意味

初詣の形式は地方によって異なるが、一般的には新年を迎えてから初めて神社やお寺へお参りに行くことを意味する。

初詣に行く目的は、「旧年無事に過ごせた感謝を伝えること」と「新年がいい年になるように願掛けすること」である。お願いごとを優先してしまう人も多いが、感謝を伝える意味合いも持っていることを忘れてはならない。

初詣の由来

初詣の由来のひとつだと言われているのが、過去日本に存在していた「年籠り」という習慣だ。大晦日の夜、村や家の長が氏神様の祀られた寺社に籠もり、元旦まで寝ずに祈り続けるというものである。

この年籠りが、大晦日の夜に参拝する「除夜詣」と元旦に参拝する「元日詣」の2つの風習に別れ、元旦詣が初詣として定着したと言われている。

●初詣の作法

ここでは、初詣で気をつけたい作法について解説する。

神社の初詣作法

神社の正面に構えられた鳥居は、聖域を区切る役割を果たすもの。そのため、くぐるときは前で立ち止まって一礼する必要がある。参道の中央は神様が通る「正中(せいちゅう)」であるため、参拝者は人の流れに沿って左右のどちらかを歩くことが正しい作法だ。

拝礼の前は、手水舎で体を清める。まずは右手で柄杓を持ち左手に水をかけ、持ち替えて右手にも水をかける。その後、右手で柄杓を持って左手に水を受け、軽く口をすすぐ。左手に水をかけたら、柄杓を立てて残った水で柄を流して元の場所に戻そう。

拝礼の際は、二礼二拍手一礼の作法が基本となる。賽銭を入れて鈴を鳴らしたあと、まずは深いお辞儀を2回して、胸の高さで右手を少し下にずらして2回拍手。手を合わせて感謝とお願い事を1つ伝えたら、最後に深いお辞儀をする。ただし、神社によっては例外もあるため、事前確認しておこう。

帰る際は、鳥居をくぐったあとに振り返って軽く会釈することがマナーだ。

お寺の初詣作法

お寺の山門をくぐるときは、合掌してから一礼する。左右に仁王像が安置されている場合、それぞれに手を合わせてから進む。お寺の場合、参道の中央を歩いても問題ない。

手水舎の作法は神社と同様。常香炉があるときは、煙を浴びて体を清めたり健康が気になる場所にかけたりするといい。

拝礼の際は、一礼してからお賽銭を静かに入れる。その後に鰐口を鳴らし、合掌して感謝とお願い事を1つ伝える。手を合わせたまま深くお辞儀したら、会釈して完了となる。

●初詣の基本マナーを紹介

最後に、初詣で疑問に思われることが多い基本マナーを4つ紹介する。

初詣はいつどこに行けばいい?

初詣は、1月1日~3日の三が日、もしくは松の内に行くことが一般的。関東の場合、1月7日、関西では1月15日が松の内にあたる。時間は、気持ちが晴れ自分と向き合える午前中がいいとされている。

もともとは、地域の氏神様がいる寺社や先祖が祀られているお寺に参拝するものだとされていたが、近年は有名な寺社やパワースポットを訪れる人も増えている。どこに参拝しても問題ないが、地元でお参りしてからそのほかの寺社に行くことが理想的だ。

おみくじは結んだほうがいい?

おみくじは、吉凶にかかわらず持ち帰っても指定の場所に結んでも問題ない。おみくじを結ぶと神様と縁を結べると考えられているため、しっかりと願いが届くと言われている。結ぶときは、死に裝束に使われる縦結びにならないように気をつけること。

御札やお守りはどうすればいい?

寺社で授かった御札や破魔矢は神棚や家具の上などの高い位置に祀り、お守りは肌身放さず持ち歩く。ちなみに御札やお守りは、違う寺社のものをいくつ持っていてもご利益がなくなるわけではない。

喪中のときは初詣してもいい?

喪中の際は、おめでたいことである初詣を控えることが無難だ。ただし、近年は喪中であっても忌中にかからなければ初詣をしても構わないと考える人が増えてきた。専門家によっても意見が分かれるため、地域や家族、寺社の考え方に合わせて判断して構わない。

●正しい意味や作法を知って気持ちよく初詣をしよう!

なんとなく行っていた初詣も、意味や作法を知ったうえで行うとより気持ちが引き締まるもの。来年の初詣は正しい作法を押さえ、晴れやかな気持ちで神様に新年の挨拶してみてほしい。