アルコール度数が高いものの、その芳醇な香りと味わいからバーで楽しむ人も多いだろう。ここでは、通ならではのウイスキーの粋な飲み方を紹介する。普段はストレートやロックでしか飲まないという人も、ぜひ試してみてほしい。
まずはウイスキーの種類と味わいの違いを知る
ウイスキーの世界的な生産地は5つあり、これらの国で作られたウイスキーは「世界5大ウイスキー」と呼ばれている。まずはこの5大ウイスキーについて簡単に確認しておこう。
・アイリッシュ(アイルランド)
ウイスキーの元祖。香り豊かで味わいはすっきりとしている。
・アメリカン(アメリカ)
バーボンが有名。厳しい冬の寒さから生まれる独特の甘みが特徴。
・カナディアン(カナダ)
ライトでマイルドかつクセがない。カクテルベースとして使用しやすい。
・スコッチ(スコットランド)
ファンが多いウイスキーのひとつ。スモーキーな味わいが特徴的。
・ジャパニーズ(日本)
豊かな自然の中で作られ、繊細さ・多彩さが人気なウイスキー。
このように、ウイスキーごとに味わいの違いがあるため、それぞれ適したカクテルがあるのだ。世界5大ウイスキーについては以下の記事で詳しく解説しているので、もっとよく知りたい人は参考にしてほしい。
バーが好きなら試してみたい、おすすめの割り方と豆知識
ここからは、5大ウイスキーそれぞれに合ったおすすめのカクテルを紹介しよう。作り方はもちろん、由来や歴史についても触れるので、知識としても楽しんでもらいたい。
アイリッシュ(アイルランド)
【アイリッシュ・コーヒー】
アイリッシュウイスキーに濃いめのホットコーヒーとコーヒーシュガーを合わせ、生クリームを乗せたカクテル。寒い日に飲むと体を温められ、ほっと一息つくことができる。もともとは、アイルランドの空港へ寒い中やってきた乗客の体を温めるために作られたらしい。
アメリカン(アメリカ)
【マンハッタン】
19代アメリカ大統領選の際、マンハッタン・クラブのパーティにてチャーチル首相の母が提案したことからこの名が付いたとされている(諸説あり)。それに由来して「カクテルの女王」とも呼ばれ、現在ではマティーニの名で広く親しまれている。チェリーが添えられた可愛らしい見た目だが、実は度数が高め。ライやバーボンをベースに、アンゴスチュラ・ビターズとスイートベルモットを混ぜて作る。
【ミント・ジュレップ】
バーボンとミント、砂糖、クラッシュドアイスで作るカクテル。水でミントをつぶしながら砂糖を溶かすため、ミントの香りが広がる。オレンジスライスやレッドチェリーを飾ることもある。ケンタッキー・ダービーの公式ドリンクとして有名。
カナディアン(カナダ)
【ニューヨーク】
カナディアンにシロップと砂糖、ライムを加えて作られる。甘い味わいが特徴的。実は初出不明で、いつ・誰が・どこで作ったのか分からないミステリアスなカクテルである。ニューヨークでは昔から愛されている。
スコッチ(スコットランド)
【ラスティ・ネール】
スコットランドのリキュールであるドランブイとスコッチを2:1で混ぜて作る。名前のラスティ・ネールは英語で「錆びた釘」を意味し、このカクテルの色合いが錆びた釘に似ていることから由来しているらしい。
ジャパニーズ(日本)
【ハイボール】
日本のウイスキーは基本的に、日本人の舌に合うよう工夫して作られており、そのままロックでも美味しく飲めるのが特徴。爽快な飲み口を活かすなら、やはり炭酸で割るハイボールにするのがおすすめ。
ウイスキーを使ったカクテルはほかにもいろいろある。同じウイスキーでも割り方によって異なる表情を見せるので、ぜひいろいろと試してみてほしい。
以下の記事で、ウイスキーの種類やおすすめの飲み方、ジャパニーズウイスキーの銘柄について紹介している。ぜひ参考にしてほしい。