22820世界最強のお酒「スピリタス」の基礎知識|度数や飲み方、カクテル、果実酒、消毒

世界最強のお酒「スピリタス」の基礎知識|度数や飲み方、カクテル、果実酒、消毒

男の隠れ家編集部
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スピリタスは、アルコール度数96度と非常に高い濃度を誇るウォッカだ。アルコール度数が高すぎると言っても、扱い方さえ間違えなければ、おいしく安全に飲むことができる。

スピリタスを使ったカクテルレシピも多数あるため、1本買えば複数のカクテルを楽しむことができるだろう。しかし、スピリタスを扱う上では、火の近くでは飲まない、アルコール度数の高さを軽く見ないなど、注意すべきポイントも複数存在する。

そこで今回は、スピリタスの基礎知識、注意点、アレンジレシピを詳しく解説する。スピリタスに興味がある人は、ぜひ本記事を最後まで読んでみてほしい。

スピリタスの基礎知識

実はいろいろ使えるスピリタス

スピリタス(英語:spirytus)は、ポーランドが原産地のウォッカ。アルコール度数は96度とほぼ100%に近い高い濃度を誇り、これを超える飲用のお酒は現在世界のどこにも流通していない。

スピリタスのボトルには本国のポーランド語でSPIRYTUS REKTYFIKOWANYと記されているが、これは精製アルコールという意味で、エタノールや蒸留酒全般のことを指す。日本の酒屋や通販サイトで見かけるのはミリオン商事が輸入するポルモス・ワルシャワ社のスピリタスが最も有名で、日本ではスピリタスのことを特定の銘柄だと思っている人も多いと思うが、ポーランドには複数のブランド種類があり、いろんなボトルを見かける。

スピリタスの原料と製造方法

スピリタスの主原料は、ジャガイモなどの穀物。製造方法はウォッカと同じで、原料となる穀物を糖化・発酵させた後、連続式の蒸留機にかけてグレーンスピリッツへ蒸留していく。ウォッカの中でも特にアルコール度数の高いスピリタスは、この蒸留作業を70回以上繰り返し、加水をせずろ過することでアルコール度数を高めている。

スピリタスに賞味期限はない?

ウォッカやウイスキーなどほかの蒸留酒と同じく、スピリタスには賞味期限の記載が義務づけられていない。未開封で保存状態が良ければ長期に品質を保つことができ、開封後でも正しく保存すればすぐに飲みきる必要はない。高いアルコール度数のお酒は、有害な微生物が繁殖しづらいことから製造日や賞味期限の表示義務がなく、スピリタスも開封前・開封後ともに常温で長く保存することが可能だ。

スピリタスはからだに良い?悪い?

スピリタスはカロリーも最強

お酒のカロリーの高さはアルコール度数の高さと比例する。そのため、世界一度数が高いスピリタスは、アルコールの中でもかなり高い部類に位置する。ビールなどほかのお酒のアルコール度数とカロリーを比較すると、数値がグンと目立ってしまう。

<100gあたりのお酒のカロリー>
ビール:約40kcal
・ワイン:約73kcal
・ラム酒: 約240kcal
・スピリタス:約600kcal

ほかのアルコールと比べると圧倒的に高カロリーなスピリタスだが、度数が高いお酒は全般として、ゆっくりと嗜むことが多いだろう。ビールやワインを何倍もおかわりするなら、割って薄めたスピリタスを少量飲む方が結果としてカロリーを抑えられることもある。スピリタスを嗜むなら、アルコール度数の高さも念頭に置きながら、飲む量に気を付けることが重要だ。

糖質制限中におすすめ

お酒に含まれる糖質の量は、製造方法によって異なる。スピリタスは、蒸留を70回以上繰り返して造る高濃度スピリッツ。糖質は蒸留することで抜けるため、スピリタスにはほぼ糖分が含まれず、糖質制限中に飲むお酒としては最適だと言える。

一方、飲みやすく比較的カロリーの低いビールや日本酒などの醸造酒は、蒸留を行わないため糖分を多く含んでいる。糖質制限中にアルコールを楽しみたいときはスピリタスのような蒸留酒を選ぶとよいだろう。

スピリタスを扱うときの注意点

誤ったスピリタスの扱い方はリスキー

アルコール度数の高さゆえ、スピリタスを扱うときはいくつか気を付けたいことがある。スピリタスを扱うときの注意点は、主に以下の3点である。

  1. 火の近くでは飲まない
  2. アルコール度数の高さを軽く見ない
  3. 人に無理やり飲ませない

それぞれの注意点を1つずつ解説しよう。

火の近くでは飲まない

まず、火の近くは避ける。日本の消防法では、アルコール濃度が60%を超えるお酒は危険物に該当する。特にスピリタスは、ガソリンと同等の厳重な管理を求められる「第4類危険物」に当たり、日本国内で流通している500ml以上のスピリタスの容器には「火気厳禁」「火気に注意」などの記載が必要だ。

お酒に直接火がつかなければ大丈夫と思う人もいるかもしれないが、これだけ度数が高いと気化したアルコールに引火する可能性も十分にある。成分のほとんどが純粋なアルコールのため、タバコ程度の火でも引火する可能性が非常に高い。液体に火を付けなくても、気化したアルコールに火がつき、服や髪が燃えてしまったという事例もある。危険物であることを十分に理解し、厳重に扱うことが重要だ。スピリタスを飲むなら火は遠ざける、タバコは吸わない、ということを心がけてほしい。

アルコール度数の高さを軽く見ない

もう一つは、アルコール度数の高さを軽く見ないこと。昔は若気の至りでスピリタスを一気飲みしたものだ、と武勇伝を語る人もいるかもしれないが、あまりかっこいいエピソードとはいえない。

割って飲むときも、無味無臭に近いスピリタスは意外と口当たりがよく飲みやすいため、飲みすぎに気がつく前に泥酔状態になることも。急性アルコール中毒になる可能性もあるため、危険が伴う飲み方は避け、大人らしくスピリタスと上手に付き合おう。スピリタスカプセルなどは、論外だ。

人に無理やり飲ませない

に無理やり飲ませるのはもってのほかだ。ただ、酔った勢いやその場の雰囲気で、スピリタスを無理やり飲ませる事案が度々発生している。

特にお酒に慣れていない人にスピリタスを飲ませると、そのアルコール度数の高さから、急性アルコール中毒になるリスクが非常に高い。誰かが間違って飲んでしまうこともあるほか、スピリタスによる死亡事件が過去に発生しているため、このお酒を扱う際は細心の注意をはらう必要がある。

スピリタスはどこで買える?

スピリタス(ポルモス・ワルシャワ製)

取り扱いのリスクを十分理解した上で、スピリタスを買うなら酒屋を訪ねてみよう。大きめの酒屋であればたいてい手に入れることができる。一部スーパーでも見かけるがコンビニでは取り扱いがなく、インターネット通販がもっとも確実に手に入りやすい。

Amazonや楽天であれば、公式ブランドが販売しているため、安心して購入できる。購入希望の人は、ぜひ以下の情報を確認してほしい。

5年ぶりに購入。96%も有るので、炭酸水とチューハイで割れば丁度良いかと思います。

引用:Amazon

自分は飲むために買いました。ジュースで割ったりして飲みましたが、消毒用感あって結構キツくて飲みにくかったです。氷結とか飲みやすいのになれてる人はやめたほうがいいかもしれないです。

引用:Amazon

家で採れたレモンでレモンチェッロを作るため購入しました。これほどの度数のものはなかなかお店に置いてなく、探すのが大変でしたが、ネットで購入できて助かりました。

引用:Amazon

特徴:アルコール度数96度で世界最強のお酒といわれている
原産国:ポーランド
味わい:超辛口
アルコール度数:96%
内容量:500ml
参考価格:2,176円
Amazonの購入ページ

スピリタスの代表的な飲み方

続いて、スピリタスの代表的な飲み方を5つ紹介する。スピリタスをおいしく安全に楽しみたい人は、ぜひ以下の飲み方を参考にしてほしい。

  1. カクテル
  2. 果実酒
  3. 水割り
  4. ソーダ割り
  5. ショットガン

それぞれの飲み方を順番に解説する。

カクテル

スピリタスは、カクテルのベースとして使用できる。スピリタスを使ったカクテルとしては、スクリュードライバー、ウォッカトニック、パールハーバーなどが挙げられる。

甘めのもの、キリッと爽やかなもの、大人の味わいなものなど、カクテルによって特徴はさまざまだ。カクテルを作る際は、スピリタスのほかに各種ジュースやトニックウォーター、シロップ、各種果物を用意する必要がある。

なお、スピリタスはアルコール度数が高いため、通常のウォッカを使ったカクテルレシピを採用する場合は分量に注意しよう。出来上がったカクテルのアルコール度数が高すぎると、本来の魅力が失われることがある。

果実酒

果実酒を作る場合、一般的にはホワイトリカーを使うが、代わりにスピリタスを使って作ることもできる。自分好みの分量で1〜2ヶ月程度漬け込むことで、何とも味わい深い果実酒が出来上がる。

スピリタスはアルコール度数が高いため、ホワイトリカーで漬けるよりも早く完成するという利点がある。特徴が少し違うため、ホワイトリカーのレシピを参考にする場合は分量を調整しよう。

なお、スピリタスをベースに果実酒を作るなら、レモンやオレンジ、いちご、梅などがおすすめだ。次項以降で解説するレシピをぜひ参考にしてほしい。

水割り

スピリタスを水で割る飲み方。スピリタスはストレートだとアルコール度数が高すぎるため、水を足すことでアルコール感を和らげることができる。スピリタスのキリッとした爽快感が失われないのが利点だ。

作り方は至ってシンプル。スピリタスをグラスに注ぎ、水を加えて軽くかき混ぜるだけだ。氷を適量入れておくと、キンキンに冷えてより旨味が引き出される。

水の量はスピリタス1に対し、およそ2〜3倍の量が目安となる。またレモンやライムなどを加えることで、酸味が加わってより飲みやすくなる。

ソーダ割り

スピリタスに炭酸水を加えるソーダ割り。スピリタスの強いアルコール感を和らげつつ、炭酸のシュワシュワが加わり、より爽快感が増す。

「スピリタスの爽快感をグイッと楽しみたい」という人におすすめされる飲み方だ。作り方はスピリタスをグラスに注ぎ、炭酸水をスピリタスの2〜3倍の量を入れて軽くかき混ぜるだけだ。

水割りと同様、レモンやライムの果汁を少しだけ足すことで、さっぱりと飲みやすい口当たりになる。

ショットガン

スピリタスはショットガンという飲み方も有効だ。ショットガンは、ショットグラスに炭酸水やジンジャーエールとスピリタスを半分ずつショットグラスに注ぎ、テーブルに「ガン」と1度叩きつけてから飲む方法である。

叩きつけることで液体が混ざり、衝撃によってシュワシュワと泡立つ。それを一気にクイッと飲み干す、というのがショットガンである。

この方法は、スピリタスの強いアルコール感を感じることができる。だが、飲み過ぎには注意が必要だ。アルコール中毒の危険性もあるため、節度を守った飲酒を心がけよう。

スピリタスを使ったおすすめカクテル7

スピリタスをストレートで飲むと、そのアルコール度数の高さから喉や胃がカッと熱くなり、ヒリヒリとした刺激を感じる。味や香りはほとんどなく、ほかのフレーバーとバッティングしないためいろんな飲み方や割り方が楽しめ、ウォッカを使ったカクテルレシピはそのままスピリタスのカクテルレシピとして応用できる。

  1. スクリュードライバー
  2. ウォッカトニック
  3. パールハーバー
  4. ブラッディメアリー
  5. ウォッカマティーニ
  6. ソルティードッグ
  7. レッドバード

各レシピを順番に見ていこう。

スクリュードライバー

ウォッカでも馴染みの深い、オレンジジュースと割ったカクテル。スピリタスを使う場合、アルコール度数が高いため、オレンジジュースの分量を多めにするといいだろう。氷を入れることでアルコール度数が下がり、さらに飲みやすくなる。

【材料】

  • スピリタス:30ml
  • オレンジジュース:90〜120ml
  • オレンジスライス:1スライス

【作り方】

  1. グラスに氷を入れてスピリタスとオレンジジュースを注ぐ
  2. スプーンで軽くかき混ぜてオレンジスライスを乗せれば完成

ウォッカトニック

こちらもウォッカでは定番のカクテル。トニックウォーターとライムジュースでウォッカを割るのだが、スピリタスを使う場合は、ウォッカの半分程度の量に留めておくといい。清涼感があり、すっきりしたいときにおすすめのカクテルだ。

【材料】

  • スピリタス:30ml
  • トニックウォーター:90〜120ml
  • ライムジュース:適量
  • ライムスライス:1スライス

【作り方】

  1. グラスに氷を入れてスピリタスとトニックウォーター、ライムジュースを注ぐ
  2. スプーンで軽くかき混ぜてライムスライスを乗せれば完成

パールハーバー

スピリタスをメロンのリキュールとパインジュースで割った、トロピカルなカクテル。甘みが強いため、初心者でも飲みやすい。また、鮮やかなグリーンのカクテルは見た目も楽しめるだろう。

【材料】

  • スピリタス:15ml
  • メロンリキュール:30ml
  • パイナップルジュース:適量

【作り方】

  1. グラスに氷を入れてスピリタスとメロンリキュール、パイナップルジュースを注ぐ
  2. スプーンで軽くかき混ぜれば完成

ブラッディメアリー

トマトジュースでスピリタスを割ったカクテル。アルコール度数が下がるため、アルコールがあまり強くない人でも飲みやすいのが特徴。また、トマトには血中アルコール濃度を下げる効果があると言われており、酒の周りが緩やかになったり酔い覚めを早めてくれる効果も期待できる。

トマトの持つ独特な味わいが苦手な人は、レモンやライムなどの柑橘類を軽く絞ることで飲みやすくなる。

【材料】

  • スピリタス:30ml
  • トマトジュース:120ml

【作り方】

  1. グラスに氷を入れてスピリタスとトマトジュースを注ぐ
  2. スプーンで軽くかき混ぜれば完成

ウォッカマティーニ

「カクテルの王様」と言われるマティーニのベースをウォッカに変えたカクテルだ。ウォッカで代用すると、よりスムースで切れのある味わいとなる。

スピリタスを使用するとアルコール度数がかなり高くなるため、「キレのあるアルコール感が味わいたい」という人におすすめ。

【材料】

  • スピリタス:30〜45ml
  • ドライベルモット:15ml
  • オリーブ:1個

【作り方】

  1. グラスに氷を入れてスピリタスとドライベルモットを注ぐ
  2. スプーンで軽く混ぜ、オリーブを添えれば完成

ソルティードッグ

スピリタスとグレープフルーツジュースを合わせ、食塩とレモンの輪切りを加えたカクテルだ。グレープフルーツジュースの酸味が際立ち、キリッとしたキレのあるカクテルが楽しめる。なお、ソルティードッグのカクテル言葉は「寡黙」である。

【材料】

  • スピリタス:20ml
  • グレープフルーツジュース:40ml
  • 食塩:少々
  • レモン:1カット

【作り方】

  1. グラスの縁にレモンの果肉部分をこすりつけて塩を付ける
  2. 氷を入れてスピリタスとグレープフルーツジュースを注いで完成

レッドバード

飲みやすく、さっぱりとしたカクテルが飲みたいなら「レッドバード」をおすすめする。このカクテルは、トマトジュースとビール、スピリタスを合わせたものだ。

要するに「レッド・アイ」にウォッカを加えたカクテルなのだが、「レッド・アイ」よりも爽快感が強めである。

【材料】

  • スピリタス:30ml
  • ビール:60ml
  • トマトジュース:60ml

【作り方】

  1. 氷を入れてスピリタスとビール、トマトジュースを注ぐ
  2. スプーンで軽く混ぜて完成

スピリタスを使ったおすすめ果実酒5選

スピリタスは果実酒のベースに最適

カクテルとしても十分楽しめるスピリタスだが、原産国のポーランドでは、好きな果物をスピリタスに漬け込んで作る果実酒が伝統的な飲み方。スピリタスはアルコール度数が高いため、ほかのお酒と比べて短時間の漬け込みでもしっかりと果実の味が出る上に、スピリタスの持つ雑味のない味わいが果実の甘みを引き出してくれるという利点もある。

本項では、スピリタスを使ったおすすめの果実酒を5つ紹介しよう。ぜひ以下のレシピを参考にしてみてほしい。

  1. レモン
  2. オレンジ
  3. いちご
  4. ライム

各レシピを詳しく見ていこう。

レモン

イタリアで生まれた「リモンチェッロ」は、スピリタスを使った定番の果実酒。皮のついたレモンを瓶いっぱいに詰め込み、約3週間~1ヶ月漬け込む。そのまま飲むのはもちろん、トニックウォーターや飲料水と割って飲んでもおいしい。

【材料】
レモン(皮付き):10~15個
スピリタス(ウォッカ):1L
グラニュー糖:700~800g
水:1L

オレンジ

オレンジを使う際は果肉と共に皮も漬け込むのが一般的。白いワタの部分も漬け込むと苦みが出てしまうため、予め取り除いておく必要がある。漬け込み期間は約1~2ヶ月。飲む際にレモンやライムを搾れば、さらに清涼感を感じられる。

【材料】
オレンジ:7〜10個
スピリタス:1L
グラニュー糖:500〜700g
水:1L

いちご

甘味が好きな人におすすめしたいのが、いちごを使った果実酒。いちごの漬け込み目安日数は約1~3週間と他の果物よりも短期間で完成するため、早く果実酒を楽しみたいときにも適している。さらに甘味が欲しいときは、氷砂糖を追加するといい。

【材料】
いちご:800g
スピリタス:1L
グラニュー糖:400〜500g
レモン汁:適量
水:600ml

焼酎や日本酒をベースに使うことが多い梅酒だが、スピリタスでも作ることができる。梅と氷砂糖を使い、スピリタスと1:1で長期間漬け込む。あく抜きやヘタ取りなど、他の果実と比べて少し手間がかかるが、日本人にとって馴染み深い飲み方のひとつであり、スピリタスで作る果実酒の中でも人気が高い。

【材料】
梅:1kg
スピリタス:1L
グラニュー糖:200〜300g

ライム

ライムとスピリタスの爽快感が合わさり、キリッとしたお酒を思う存分堪能できる。ライムをよく洗い、皮を剥いて白い綿を取り除こう。漬け込み期間が長すぎると渋みが強く出てしまうため、長くても1ヶ月半ほどにしておこう。

【材料】
ライム:15〜20個
スピリタス:1L
グラニュー糖:500〜700g
水:1L

スピリタスをアルコール消毒液として使うには

新型コロナウイルスの影響で、スピリタスを消毒液として求める人が増えたが、ポーランドでは以前からウォッカを消毒目的で使う習慣があり、スピリタスも飲用以外に感染症予防や治療の目的で使うことが一般的だという。ウォッカのなかでもアルコール度数が高いスピリタスはお酒のベースとしての役割と、消毒目的での役割を兼ね備え、マルチに使える万能酒として重宝されている。

そのままの高濃度ではアルコールの揮発性が高いため、消毒効果を最大限に高めるためには薄めて希釈する必要がある。

スピリタスを使ったアルコール消毒液の作り方

消毒液として厚生労働省が推奨しているのは、エタノール濃度が70%(=アルコール度数70度)以上のもの。平均的なウォッカは35~45度程度とアルコール度数が足りず、注目されたのが96度のスピリタスだった。

ウイルスの不活化が期待できるスピリタス消毒液の分量の目安は下記のとおり。

スピリタス 400ml
精製水 100ml

4:1の割合で混ぜ合わせることで約76.8度の消毒液が完成する。精製水がない場合、ミネラルウォーターや水道水でも代用できるが、精製水と比べると日持ちしないため、少しずつ少量で作ろう。

スピリタス以外の高濃度のお酒でアルコール消毒液を作るなら下記の記事を参考にしてほしい。

スピリタス消毒液の使い方

スピリタスで作った消毒液は、さまざまなシーンで使える。まずは手指の消毒用。アルコールに対応しているスプレー容器に入れて、自宅や外出先で気になる時にプシュッと殺菌。ウィズコロナ時代の新習慣にスピリタスが役立ってくれる。

手指以外にも、掃除用の除菌スプレーとして使っている人も多い。トイレやバスルームの除菌にも使えるが、キッチンやダイニング、リビングなど、食品を扱う空間ではとりわけ体に害のない消毒液を選びたい。飲むことを前提としたお酒をベースにした消毒液なら、食あたりや食中毒など別のウイルスの脅威と戦うときも強い味方になってくれそうだ。

「世界最強」という肩書きから、キケンで自分には無用なお酒だと思っている人も多いスピリタスだが、付き合い方を心得れば暮らしのなかでこんなにマルチに活躍してくれる。これからの新しい生活様式では、スピリタスを家庭に1本常備する習慣が日本にも根付くかもしれない。

まとめ

本記事では、スピリタスの基礎知識、注意点、アレンジレシピを詳しく解説した。

スピリタスには、水割りやソーダ割り、ショットガンなど、多彩な楽しみ方が存在する。カクテルレシピや果実酒レシピも多数あるため、スピリタスを購入した際は、ぜひ一度試してみてほしい。

ただし、スピリタスの取り扱いには注意が必要だ。急性アルコール中毒などのリスクもあるため、細心の注意をはらった上でお酒を楽しもう。

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