3092日本酒の効能とは? 健康への効果や体にいい飲み方。3つのメリット

日本酒の効能とは? 健康への効果や体にいい飲み方。3つのメリット

男の隠れ家編集部
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近年のブームにより健康的なイメージが強くなっている日本酒。日本酒に隠された健康効果とはどのようなものなのか?ビールと日本酒、どちらが太りやすいのか?といった疑問を解説。健康効果を効率よく発揮させるために最適な飲み方やつまみについても紹介。日本が誇る自慢の酒、日本酒を罪悪感なく満喫するための情報が満載。
目次

国内外で起こっている日本酒ブームで、改めて注目を浴びている日本酒。何となく体にいいような印象があるものの、具体的に何がいいかと聞かれると答えられないものだ。

そんな日本酒の健康に関する効果について解説。日本酒は太りやすい!?という疑惑もひも解いていく。日本酒の魅力を知って、今まで以上に日本酒好きになって欲しい。

日本酒は健康にどう影響するか?

日本では世界各国で生まれた酒が流通しており、人それぞれお気に入りの酒や銘柄があるだろう。しかし、忘れてはいけない。日本には日本の美味しい米と水で造られた、世界に誇れる日本酒があるということを。

そんな日本酒だが、「健康によさそうだ」というイメージを持つ人が多いのではないだろうか。実際の日本酒の健康に関する影響について述べていきたい。

日本酒は、適量を摂取する分には健康的な飲み物といえるだろう。日本酒には、一般的に善玉コレステロールと呼ばれるHDLコレステロールを増加させ、さらに血圧上昇を防ぐ成分も含まれている。日本酒の健康効果については、農林水産省も認めるところだ。

しかし、日本酒を含むアルコール類は、摂取し過ぎることによりアルコールの悪影響で肝に病変をもたらすことがある、というデメリットも覚えておいて欲しい。では、日本酒を飲むことで具体的にどのようなメリットが期待できるのだろうか。日本酒好きとしてはとても気になるところだ。

日本酒を飲むと期待できる3つのメリット

体にいいとされるビタミン・ミネラル・アミノ酸・有機酸など、さまざまな栄養素を多く含む日本酒。その栄養素の数はなんと700種類を超えるといわれている。中でも注目すべきは、人間の体内では作ることができない必須アミノ酸が全て含まれているということだ。アミノ酸の量は、ワインの約10倍に相当する。

食欲増進

日本酒の主成分「エチルアルコール」には、胃粘膜の知覚終端を刺激する・ヒスタミンを遊離する・ガストリン分泌を促進するといったはたらきがある。それによって胃酸の分泌が促進され、その結果、食欲を増進させる。このはたらきを上手く利用して、昔から食前酒を飲むという習慣が根付いているのだ。

肌を整える

日本酒に含まれている「コウジ酸」は、肌の大敵であるシミの元のメラニン生成を抑える効果が期待できるといわれている。また、ポリフェノールの一種である「フェルラ酸」も日本酒に含まれている美肌成分だ。これには活性酸素を抑制するはたらきがあり、シワなどに対する効果が期待できる。

血行促進

日本酒のアルコールに含まれている「アデノシン」には、血管を拡張し、血の流れをスムーズにするはたらきがある。また、アルコールが分解される際に生じる「アセドアルデヒド」にも、血管を拡張させるはたらきが認められている。つまり日本酒を飲むことで全身が温まり、血行促進効果で肩こりや冷え性の改善が期待できるということだ。

「日本酒を飲むと太る」は本当か?

ところで、日本酒は純米酒であるため炭水化物の米を原料としていることは、ことさら言うまでもないだろう。

古くから米食を中心としてきた日本人にとって酷な話だが、昨今さまざまなメディアで取り沙汰されているように、炭水化物を摂ることによる肥満化への影響は決して軽くない。となれば、米を原料とする日本酒も同様に太りやすいのではないか、と考える人も少なからずいることだろう。

しかし、それは大きな勘違いである。日本で多く飲まれているビールと比較してみよう。まず一番気になる日本酒とビールのカロリー比だが、100mlあたりで日本酒が約100kcalに対して、ビールは約40kcalだ。カロリーだけで比べると断然、日本酒の方が高カロリーで太るように思える。だが、ここには大きな落とし穴があるのだ。

日本酒とビールを飲んでいる姿をそれぞれイメージして欲しい。日本酒は、おちょこで少しずつ飲んでいるイメージだが、一方のビールはどうだろうか。ジョッキを傾けグイグイと流し込んで飲む姿を想像する人も多いだろう。それを踏まえて再度比較してみると、実際にはおちょこ一杯の日本酒が約30kcal、中ジョッキのビールが約170kcalと大きな差が出た。

ビール自体のど越しを楽しむ酒なので、つい一度に飲む量が増えてしまいがちだ。またアルコール量で比べてみても、日本酒に比べてビールはアルコール度数が低いので、気持ちよく酔うために飲む量が増える傾向にある。その結果、日本酒に比べてビールの方が飲む量が多く、太りやすいといえるのだ。

また、酒を飲む場面で本当に太る原因となるのは、酒そのものよりも酒と一緒に楽しむ食事であるケースのほうが多いのだ。酒といえば揚げ物だったり肉料理だったりと、とりあえずセットで考える人は多いだろう。

そういった食事で取り込んでしまった多くの脂質に対しても、日本酒は効果が期待できる。日本酒は醸造酒なので原料を発酵させて造るため、ウイスキーや焼酎などの熱を加えて造る蒸留酒に比べて、多くの栄養素が含まれている。その栄養素の中には、脂質の多い食事によって生成される悪玉コレステロールの酸化変性を抑える成分も含まれている。

これにより、動脈硬化の予防にもつながる。日本酒は太りやすいどころか、逆に多く取り過ぎた脂質によってもたらされる悪影響を抑えるはたらきも期待できる、まさに救世主のような飲み物なのだ。

美味しい日本酒の飲み方

日本酒を嗜む際、まず押さえておきたいのが「温度」。日本酒は温度が変わることで香りや風味が変化する酒であり、銘柄によって最適な温度が定められているものもある。飲用温度は5~60℃程とされており、大きく分けて、「冷や」「冷酒」「ぬる燗」「熱燗」に分類されることが多い。

爽やかに飲みたいときにうってつけなのが「冷酒」。アルコール度数の高い日本酒は、0℃になっても凍ることはないものの、シャーベットのような食感になる。夏場などは「食べる日本酒」として楽しむのもいいだろう。

上質な日本酒には、酒が持つ本来の味を堪能できる「冷や」が良い。酒の質を確かめるためにまずは冷やで飲む、というのも有りだ。

30~40℃の「ぬる燗」は、まろやかな口当たりが特徴。日本酒の甘さや香りを感じたいときにぴったりだ。日本酒の甘味の元である米を使った純米酒は、ぬる燗で飲むことでより深い味わいを堪能できる。

キレのよい日本酒を味わいたいときは「熱燗」が最適。甘さが薄れ辛味が増すため、ピリッとした味わいを好む人におすすめ。冷酒とはまた違った飲みやすさがあるため、日本酒が苦手な人も一度試してみてほしい。

さらに詳しい飲み方やアレンジを加えた飲み方について知りたい人は、以下の記事もあわせて読んでみてほしい。

日本酒と上手に付き合うコツ

これまで日本酒の利点について詳しく説明してきたが、忘れてはいけないのが、日本酒を適量飲むことによって健康的な効果が期待できるということだ。日本酒の効能を高めるためには、どういった飲み方が適切なのかについて、しっかりと理解した上で日本酒と付き合っていくことが大切だ。

日本酒の適量について(1日の目安)

一般的に、日本酒の適度な飲酒量は180ml(1合)といわれている。飲酒量が増えることで、脳梗塞などの発症リスクが上がることもあるため注意が必要だ。一度の飲酒量や飲酒の頻度などを考えながら、健康的に日本酒を楽しんで欲しい。

最適な飲み方

日本酒をビールのように勢いよく大量に飲むことは、体にとって大きな負担になってしまう。日本酒の最適な飲み方は、ゆっくりと香りや味わいを楽しみながら飲む。そして小休止を取りながら飲むということ。また、日本酒だけを単体で飲むのではなく、日本酒と共に和らぎ水やつまみを取るようにすることで、肝臓に対する負担軽減が見込める。

肝臓に負担をかけない食べ物と一緒に楽しむ

日本酒と一緒に食べることで肝臓への負担を軽減させるつまみだが、選択を誤るとかえって肝臓に負担が掛かってしまう。お酒のつまみとして好まれる唐揚げなどのように油分が多いものや、漬け物を代表とする塩分が多いものは避けるようにする必要がある。

お酒好きの中には、塩だけをつまみにして日本酒を飲むという人もいるが、体にはよくない行為なのでおすすめできない。つまみ選びでおすすめなのが、良質のたんぱく質が採れる食べ物、ビタミンやミネラルが豊富に含まれている食べ物だ。
具体的には、たんぱく質が豊富な肉じゃが・冷ややっこ・刺し身・焼き鳥など、あるいはビタミンとミネラルが豊富なサラダ・かぼちゃの煮物・いんげんの胡麻和え・枝豆などがおすすめだ。

日本酒と共に注文したい「和らぎ水」

「和らぎ水(やわらぎみず)」というものを知っているだろうか。和らぎ水とは、日本酒と共に飲む水のことで、ワインやウイスキーなどと共に飲むチェイサーと同じ役目を持つ。名前だけ聞くと何か特別な作り方をした水なのか?と思う人もいるかもしれないが、実際はただの水、つまり水道水やミネラルウォーターである。

和らぎ水の効果は大きく分けて2つあり、ひとつは「二日酔いの防止」。アルコール度数の高い日本酒は、続けて大量に飲むことで深酒してしまう恐れがある。これを緩和するのが和らぎ水の役目だ。一般的には、酒:水=1:1の割合がよいとされている。日本酒を飲んだら水を飲むというように、交互に飲むことを心がけよう。

もうひとつは、「アルコールで麻痺した口の中をリセットする」効果があること。水を飲んで口内をリセットすることで、次に飲む一杯や食事をより美味しく感じられるだろう。また、頻尿効果のあるアルコールは脱水症状になりがちだが、水を飲むことで症状の緩和も期待できる。

和らぎ水についてより深く知りたいという人は、以下の記事もあわせて読んでみてほしい。

日本人であれば知っておきたい日本酒の健康効果について説明してきたが、参考になっただろうか。日本酒には、血圧の上昇を抑える成分や、血行を促進する成分など、健康によいとされる成分が多く含まれている。

また、必須アミノ酸がすべて含まれていることも魅力のひとつだ。今まで飲み会の場で、ビールやワインなど海外の酒を楽しんでいて日本酒を飲む機会がなかったという人も、日本酒を飲むきっかけになればうれしい。

ただし、健康効果が期待できる日本酒だが、適切な量を守らずに過剰に飲酒することで、逆に健康面に悪影響が出るリスクもあることは忘れてはいけない。最適な飲み方で、日本が誇る自慢の酒、日本酒を楽しんでもらいたい。

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