はじめに
各地の地酒蔵の奮闘により、近年盛り上がりを見せる日本酒の世界。大量消費の時代は終わり、一杯の日本酒に秘められたストーリーや歴史を知りながら飲みたいという飲み手が増えている令和の時代。歴史や風土を感じながら飲むにはその地酒が育まれた土地を旅し、現地で飲むのが1番!その美味しさは格別です!
今回は「日本酒発祥の地」とも言われる島根県へ。山陰の豊かな自然と人が醸す地酒の魅力をきき酒師の漫才師『にほんしゅ』がお届けします。
東京羽田からたったの90分で到着!松平18万石、山陰の食と文化豊かな島根県へ。
地酒を求めて旅をする「酒旅」はお酒好きにとって最高の趣味といえます。島根県といえば出雲大社や宍道湖、松江城など名所も数々浮かびますが、名物の食べ物も出雲そば、宍道湖のしじみ、松葉ガニ、のどぐろ、などなど日本酒に合いそうなものばかり!
そんな島根県の日本酒のことをもっと知りたい!もっと飲みたい!ときき酒師の漫才師『にほんしゅ』が島根の日本酒の魅力をレポート。
「あご野焼き」や「赤てん」など地元で愛されるおつまみとの出会いも感動でした!この記事を読み終える頃にはあなたも島根へ行きたくて仕方がない!?
まずは世界中の日本酒好きが訪れる、お酒の神様として有名な出雲市の「佐香神社」へ
「佐香郷。郡家の正東四里一百六十歩なり。佐香の河内に百八十神等集い坐して、御厨立て給いて、酒を醸させ給いき。即ち百八十神喜讌して解散坐しき。故、佐香と云う。」(出雲国風土記、天平5年2月)
奈良時代に編纂された出雲国風土記にもその名が登場する佐香神社。お酒が醸されたという記述が残されています。主祭神は醸造の神様といわれる「久斯之神(くすのかみ)」。佐香神社は全国の酒造業者からも信仰を集めています。
10月13日に大祭が行われ、大祭へ向けて濁酒(どぶろく)が醸されます。佐香神社では醸造が許可されており、大祭当日は今年最初の濁酒が御神酒として拝戴され、家内安全、五穀豊穣を祈る。神職がお酒を醸すというのは全国的に見ても非常に珍しい。
神社の方は大変お忙しいのですが今回はお酒の神様が味方をしてくださいまして運よく佐香神社の禰宜を務める常松宏祥(つねまつひろよし)さんにお話を伺うことができました!
緊張の初参拝!神々が酒を醸した地、佐香神社の歴史に触れる
あさやん:緊張するなぁ。
北井:確かに。お酒の神様といえば奈良県の大神神社、京都府の松尾大社も有名やけど、この出雲の佐香神社もお酒の勉強では必ず出てくるすごい有名な神社やからな。しかも今日は禰宜の常松宏祥さんが貴重な時間を作ってくださって神社の歴史をお話してくれるって!
あさやん:余計緊張するって!多分今日は何も喋られへんから北井に全部任せた。
北井:いや、仕事放棄するなよ!こんな貴重な機会ないねんから色々聞かせてもらおうよ!
常松さん:にほんしゅのお二人、ようこそ佐香神社へ参拝くださいました。
あさやん:お邪魔いたします!禰宜さんが怖そうな人じゃなくてよかったです!
北井:第一声で言うことちゃうやろ!常松さん申し訳ございません!今日は貴重なお時間をいただきまして本当にありがとうございます。
常松さん:いえいえ、こちらこそよろしくお願いいたします。
北井:階段を登ってくる時に佐香神社という鳥居と、松尾神社という鳥居がありましたね。
常松さん:そうですね、佐香神社とも松尾神社とも呼ばれています。
あさやん:佐香神社に松尾神社・・・、名前を聞いただけで飲みたくなる体になってしまいました。
北井:危ないな!神社の名前だけで飲みたくなるって大丈夫かいな。でも念願の参拝ができてお酒大好き人間として興奮してます!
常松さん:主祭神の「久斯之神」は醸造の神様なのですが、お酒をはじめ醤油や味噌を造ることも「醸す」と言いますから酒造関係者だけでなく醤油蔵や味噌蔵の方の参拝も多いんですよ。
あさやん:そうなんですね!お酒、醤油、味噌、、日本人の生活になくてはならないものばかりですね!
北井:佐香神社には有名なお祭りがありますよね?
常松さん:毎年10月13日に濁酒をお供えする大祭がございます。
北井:素晴らしいですね!ぜひ10月の大祭にも伺いたいです。
神職自ら濁酒(どぶろく)を醸す10月13日の「秋季大祭」
あさやん:佐香神社をネットで検索すると「どぶろく祭り」の情報がたくさん出てきますよね?
常松さん:そうですね、10月13日の大祭は「どぶろく祭り」の名前でも親しまれており、神職自らがお酒を造っております。
北井:宮司さんや禰宜さん自ら醸されるってすごいことですよね!濁酒の仕込みはやはり大変なのでしょうか?
常松さん:そうですね。神様にお供えする濁酒は約一ヶ月かけて真剣に造りますが、その一ヶ月は本当に大変ですね。日々のご奉仕もする中で緊張感のある濁酒造りが続きます。
あさやん:アルコール発酵してくれる微生物のことがずっと頭にありながらのご奉仕!大変そうですね。
常松さん:はい。大祭が終わるとすごくホッとするのが正直なところです。濁酒造りの期間は宮司である父をはじめ家の中に緊張感が漂っているなと小さい頃から感じてましたね。
北井:佐香神社や濁酒造りを守って行かれるのは本当に大変ですね!
常松さん:でもその分ありがたいことも多いんですよ。10月13日に行われる大祭の時には醸造関係者だけではなく熱心な日本酒愛好家の方もたくさん来ていただけます。毎年大祭に合わせて有給をとって参拝される方や、日本酒好きが高じて新婚旅行で来られた若いご夫婦もいらっしゃったり。コロナ渦以前には台湾やアメリカからも日本のお酒や神社が好きな方にお越しいただきました。
あさやん:新婚旅行や海外からも!それはすごいですね!佐香神社は世界中の日本酒愛が集まる場所ですね!
常松さん:嬉しいですね。大祭の日は酒蔵で酒造りが本格的に始まる頃なので大祭で拝戴される御神酒(濁酒)を飲んで今期の酒造りへの気合いを入れられる酒蔵の杜氏さんもいらっしゃるそうです。
北井:素晴らしいですねー!やっぱり酒造りは神様へ感謝しながらやるものですね!僕たちも10月13日の大祭に伺えることを楽しみにお酒をテーマにした漫才の仕込みを頑張っていきます!常松さん、お忙しいところ貴重なお話をありがとうございました!
常松さん:ありがとうございました。
世界中で愛される日本の酒「李白」を醸す、松江城にほど近い李白酒造を訪問!
水と緑の自然豊かな島根県松江の城下町で明治15(1882)年創業。
出雲神話に出てくる酒造りの伝統、地方の食文化を後世に継承し、世界で愛される芳醇でまろやかな一杯を醸しつづけています。地元ではもちろんのこと海外でも人気のある銘柄です。香港、アメリカ、シンガポール、韓国、ドイツ、スイス、ブラジル、フランスなどへ輸出され、世界中で飲まれています。
・李白酒造|代表銘柄「李白」
中国の唐代の詩人「李白」に因んで命名。
李白は中国の盛唐時代に活躍し、「詩仙」と呼ばれるほど、あまた中国詩人の中に一番星と輝いた代表的な詩人です。杜甫は李白のことを「李白一斗詩百篇」(李白は酒を一斗欽んで、詩を百篇書いた)と「飲中八仙」(八人の酒好きの人)の中でうたっており、酒を称えた詩をたくさんつくった李白は、酒を愛する人の気持ちを代弁してくれています。
国際協調と平和外交に力を注ぎ、生涯で2度にわたり内閣総理大臣となった島根県松江市出身の若槻礼次郎氏もまた詩人 李白のように酒を愛していたそうです。清酒李白は、若槻礼次郎氏によって酒仙李白に因んで命名された由緒ある酒名です。
ついついおかわりしてしまう「李白」の美味しさの秘密を酒蔵見学で探る!
北井:さぁ、佐香神社にも参拝できたし、今度は松江市の酒蔵さんにお邪魔させてもらおう!
あさやん:よし、飲める。
北井:よし、飲めるやないねん!その前に勉強やから。「李白」を醸す李白酒造の田中裕一郎社長が案内してくれるって!
田中社長:にほんしゅのお二人!ようこそ松江へ!ご無沙汰ですね!
北井:ご無沙汰してます!東京での日本酒イベントでもお世話になりました。
あさやん:早速試飲どころをチェックさせてもらいたいのですが。
北井:先に飲もうとするなって!お話聞いて蔵を見させてもらった後のきき酒がより美味しいんやん!
田中社長:じゃあ早速見学に行きましょうか!
北井:井戸も立派でしたけど精米機がこれまたすごいですね!
田中社長:ありがとうございます。最近は自社で精米機を持つ酒蔵さんも減ってきたけど、島根県の酒蔵で精米を兵庫や岡山の精米所に依頼すると送料がかかったりしますし、新中野工業さんの精米機を導入して自社精米をしています。
徹底した「見える化」で持続可能な酒造りに取り組む李白酒造!
田中社長:お米の洗米や浸漬などの原料処理や麹造りなど酒造りの前半の部分は最上階でやって、酒造工程の後半に行くほど下の階になるので効率がいいんですよ。
あさやん:なるほど!それにしても景色もいいですねー!松江が一望できますね!
あさやん:すごい!あらゆる所にお酒造りに関する数値、データが!いろんな数値を徹底的にみんなで共有してるんですね。
田中社長:そうですね!大切にしているところです。
あさやん:これだけ見える化をしてくれたら僕でも明日から「李白」が造れますね!
北井:そんな簡単な訳ないやろ!
田中社長:でもうちが目指す酒造りのスタイルはそれに近いですよ。サラリーマン(社員)でできる酒造りをしています。製造は現在7名でやってまして、僕が今40歳なんですが平均年齢36、7歳ぐらいの若いメンバーが協力してチームで造る意識を大事にしています。秋から春の酒造期間も8時出勤で17時退勤が基本で、休みも取れるようにすることで継続して働きやすい環境になってると思いますよ。
北井:いいですねー!「過酷な職人の世界に人生をかけて飛び込む!」ほどの覚悟がなくても「あの会社で働きたいな!」という気持ちで若い人も継続して働けますよね。
田中社長:ずば抜けた経験や技量を持つ杜氏の力に頼るのではなくて「李白の技術で李白を造る」そんな酒造りを続けていきたいですね。
北井:わあ!!良いことおっしゃいますねー!チームワークや見える化、持続可能性、、、これからの時代の酒造りに大切なものがギュッと詰まった言葉ですね。
田中社長:そうでしょ?(笑) 僕結構良いことも言うんですよ!
あさやん:田中社長のお話聞いてて思ったんですけど、李白酒造さんの酒造りは「李白の技術で李白を造る」、、、そういうイメージですか?
北井:社長のかっこええセリフを自分が言うたみたいにするなよ!
酒蔵の奥の院!「李白」の美味しさの決め手がここにある!?米麹を造る「麹室(こうじむろ)」へ
田中社長:米麹の出来はお酒の味わいをかなり左右するので麹室の作業ってとても大事なんですが、担当者が次の日休みでもスムーズに引き継ぎができるように数値の共有は徹底してますね。過去のデータもしっかり活かせるような形を作っています。
あさやん:本当徹底されてますねー!
田中社長:見える化も大事ですけど技術の継承も大切なので2時間おきに手で触って米麹の変化を判断するような、昔ながらの造り方も一部やってるんですよ。
北井:なるほど。機械でやっていることの理屈は分かっておいた方が良いですもんね。
田中社長:あ、よかったら出来上がった米麹を食べてみてください!
あさやん:おかわり自由ですか?
北井:そんなにたくさん食べるもんちゃうやろ!いただきます!
あさやん:おー!パラパラッとした手触りですねー!うん、美味い!栗のような甘さですね!
田中社長:米麹って美味しいですよね!僕の小学生の息子も好きなんですよ。笑 こういうパラパラッとした手触りの米麹に仕上げられるようになるまでは結構苦労しました。
北井:田中社長!丁寧なご案内ありがとうございました!
あさやん:いやぁ、李白酒造さんのスタイルがよくわかりましたね!でももう我慢の限界です。一刻も早く李白を飲みましょう!!
北井:我慢の限界っていう言い方はないやろ!・・・でも早く飲みたいです。
田中社長:じゃあ販売所へ急いで行きましょう!(笑)
いざ「李白」を試飲!李白酒造の販売所へ!会話を止めず自然と「おかわり」が進む味わい
あさやん:あぁ、美味い!後味のキレもええなぁ!!
北井:美味いなぁ。特別純米酒とかやまたのおろちとかはお酒単体でも十分美味しいけど、食欲が出るお酒というか焼き魚とか煮魚、貝の酒蒸しとかがどんどん浮かんでくる!おつまみが欲しくてしょうがないわ。
田中社長:ありがとうございます!お酒単体でインパクトがあって美味しいのも大切なんですが、うちのお酒のコンセプトとしては飲みの席の話題をお酒自体に持って行かせたくないっていうのがありまして、人と飲んで会話が盛り上がって「あ、お酒なくなったよ!李白のおかわりでいいか!あ、またなくなってるよ、李白もう一杯」みたいな飲みの席での盛り上がる会話をサポートする、そんな機能を果たすような味わいを心がけている。
あさやん:良いですねー!そういうお酒大好きです!さっき北井が大人ぶって魚や貝が欲しいです!とか言ってましたけど、がっつりお肉にも合いそうですね!
北井:大人ぶったつもりないわ!あぁ、でもお肉の旨味とか脂も旨味で同調して、後味はさっぱりさせてくれそうですね!あぁ〜お腹空いてきたー!
やはり「李白」の味わいは島根の酒は地のものによく合う。食と酒の魅力が底知れない島根!
北井:いやぁ、当たり前に美味しい「李白」の裏にある考えや製造現場を知ることが出来て本当に良かったです!
あさやん:最高でした!!「李白」飲んでお腹も減ってきたんでもう一回米麹食べさせてもらっていいですか?
田中社長:おかわり自由でどうぞ!笑
北井:いや、あげないで下さい!田中社長、李白酒造のみなさんありがとうございました!
「ふっくら旨く、心地よく」がモットーの「豊の秋」を醸す宍道湖の東岸に蔵を構える松江の米田酒造を訪問!
松江にて明治29(1896)年創業。
米田酒造がある松江は日本海の幸、宍道湖・中海の幸、そして山の幸と季節ごとに食べ物が楽しめる大変環境に恵まれた地です。春夏秋冬季節の旬のものがたくさんあります。素材そのものの味わいを引き出しお酒がマッチするように「豊の秋」も季節に応じて生酒からひやおろしなど体感温度に応じて味わいが楽しめます。是非松江を訪れ、この地方の風土とお酒を体感していただきたい、松江で飲むとより美味しく感じる、まさに「地酒」です。
・米田酒造|代表銘柄「豊の秋」
米田酒造の代表銘柄「豊の秋」は、自然からの恵みに感謝するとともに地域の暮らしも豊かになるよう、すべての五穀の豊穣を祈り、さらに芳醇なお酒が醸し出されるようにと名付けられました。
豊の秋のコンセプトとして「ふっくら旨く、心地よく」をモットーとして酒造りに励んでいます。昔と比べれば辛口になってきていますが、口をつければほのかな甘みを感じ、口に含めば味わい豊かで吟香を感じ、そして後切れはスッキリとしたお酒を目指しています。まさに米の旨みを引き出すようにしています。松江の食材・料理と素晴らしい相性です。
・こちらも注目!「出雲地伝酒」
もち米と米麹で造られる出雲地伝酒は、出雲地域で古くから特別な料理酒として使われてきました。濃厚な旨みと甘さ、そして独特の風合いがあり、野焼きかまぼこ・宍道湖七珍料理などに調味料として利用され、出雲の食文化に欠かせないものです。
小料理屋などでしか味わえない「美味しさ」を自宅で再現するお手伝いができる特別な料理酒(調味料)。それが「出雲地伝酒」です。
そばつゆに使われたりうなぎの生臭みを消したりもするので食品メーカーのみならず料理店からも重宝されています。
島根県産の原料にこだわる松江の地酒「豊の秋」の魅力を米田社長に聞く
北井:米田社長、本日はお邪魔いたします!どうぞよろしくお願い致します。
米田社長:ようこそ松江へ。本日はよろしくお願いします。
あさやん:「豊の秋」の味わいって穏やかでふっくら美味しいイメージですけど、米田社長の雰囲気もまさにそんな感じですね!
北井:確かに。「豊の秋」の味わいのイメージ通りの社長さんですね。
米田社長:そうですか(笑)。ありがとうございます。
あさやん:社長もお酒造りはされるんですか?
米田社長:私は蔵元として酒造りの現場へは入らず、杜氏や蔵人が酒造りをしやすいように環境や設備面を整えたりイベントを作ったりと造り手のサポートをしています。
あさやん:僕も社長の元で酒造りをさせてください。
北井:なに言うてんの!?
あさやん:だって米田社長、俺がミスしても怒らなさそうやから働きやすいと思って。
北井:確かによっぽどのミスじゃないと怒られなさそうやけど!俺らは漫才頑張ろうや!
北井:宍道湖もすぐのところに蔵があるんですね。目の前には川が流れていて水の都って感じですね!それでいて松江の街の真ん中でもあるという本当に素敵な場所に蔵がありますね。
米田社長:そうですね。私からすると当たり前の光景ですが、川や宍道湖でハゼ釣りなんかも少し前まではよくしていました。宍道湖でテナガエビやシラウオが獲れたり、蔵の前の川を眺めているとタツノオトシゴが泳いでいたりね。
あさやん:タツノオトシゴ!?笑 水族館でしか見たことないですよ!
北井:すごいですね。お酒造りのこだわりや特徴ってございますか?
米田社長:酒米や水、リキュールに使うゆずなどの果物も使うものは基本的に島根産のものを使うようしていますね。使う酒米品種は五百万石が多いです。山田錦は兵庫県が有名で一部兵庫県産のものを使ったりもしますが、島根県内でも山田錦が育ちやすい環境を探して作っているんですよ。
北井:島根でも山田錦を作ってるんですね。お話を聞いていると「豊の秋」はまさに「島根の地酒」!という感じですね。
あさやん:メイド・イン・島根なお酒造り、いいですねー!
創業時からの酒蔵の建物、受け継がれる酒造道具。米田酒造が持つ「ザ・地酒蔵」の雰囲気に酔いしれる
米田社長:蔵は創業当時の建物のまま使っています。
あさやん:めっちゃ雰囲気いいですねー!「ザ・地酒蔵」というこの感じ大好きです。やっぱりここで働かせてください。
北井:諦めろよ!お前は飲むだけでええねん。
北井:山陰地方って冬は寒そうなイメージがありますが松江はいかがですか?
米田社長:松江は水道が凍るような氷点下になることはほとんどありませんね。ただ、もちろん真冬は結構冷えるので朝の蒸し米の作業時に煙突から出る蒸気の勢いが良すぎて「火事ですか!」と消防が来てしまうこともたまにあるんですよ。
あさやん:それは消防の方にそろそろ慣れて欲しいですね(笑)
あさやん:うわぁ!これはかっこよすぎる!!!
北井:おおお!!めちゃくちゃ渋い!!これはもろみをお酒と酒粕に分けるときに使う槽(ふね)ですよね?
米田社長:そうですね。日本酒はほとんどの酒蔵さんで導入されている自動圧搾ろ過機で搾りますが、地伝酒やみりんは槽搾りで搾るのでまだまだ現役ですよ。
あさやん:色々な槽を見てきましたけどこれは初めてです!槽とはよく言ったもんでまるで戦艦のかっこよさですね!あ!!ヤマトや!まさしく戦艦ヤマトや!
北井:ちょっと興奮しすぎや!落ち着いて見ろよ!
米田社長:「ヤマザキ」ですね(笑)。 老舗醸造用機械メーカーの山崎鉄工所のものです。
あさやん:ヤマザキでしたか。最後だけちょっと残念でした。
北井:何も残念なことないわ!勝手な勘違いやろ。米田社長、詳しく蔵もご案内していただきましてありがとうございました!「豊の秋」のモットーである「ふっくら旨く、心地よく」の秘訣がわかったような気がします。ぜひお酒を買わせていただきたいのですがお酒の販売所もあるんですよね?
米田社長:はい、蔵から徒歩5分ほどのところ販売店舗がありますよ。
蔵から徒歩5分!ぜひ寄っていただきたい、「豊の秋」が買える素敵なお土産処(販売店舗)!
あさやん:わぁー!これはまた素敵な店構えですね!ああああ!!!なんですかこれは!!
北井:さっきからうるさいな!
あさやん:これならどれだけ酔っ払ってお酒の追加を買いに来ても「お酒が売ってるのはここだ!」ってわかりますね。
北井:確かにめちゃくちゃわかりやすいですね(笑)。
米田社長:ありがとうございます。お酒や酒器など色々置いてますので覗いて行ってください。
あさやん:販売店舗も蔵に負けず劣らず素晴らしい雰囲気ですね!
北井:本当に!「豊の秋」のカラーがすごく感じられますね。いやぁ、どれもこれも買って帰りたいです!
あさやん:米田社長!販売店舗はスタッフ募集してないですか?
北井:だから働こうとするなって!米田社長、親切なご案内本当にありがとうございました!松江の地酒としての魅力、しっかりと勉強させていただきました!
米田社長:こちらこそありがとうございました。また松江においでくださいね。
結論!日本酒好きなら一度は島根に行くしかない!日本酒も料理も歴史も人も最高!ご縁の国島根の魅力は底知れず
北井:佐香神社さん、「李白」の李白酒造さん、「豊の秋」の米田酒造さんの魅力は想像以上やったし、現地で食べたのどぐろ、宍道湖のしじみ汁、しまね和牛、赤てん、あご野焼きの美味しさも感動で、さらには宍道湖や松江城の美しさ。そして何より人の優しさ、穏やかさ!親切にお世話してくれる人ばっかりやったなぁ。二日間の短い滞在では勿体なさすぎる!また絶対島根来ような!
あさやん:ん?また来る?俺もう島根に住んで李白酒造さんか米田酒造さんで働くつもりやけど。
北井:いや、ほんまに働くつもりなんかい!!でも定住を考えてしまうくらいの魅力があったなぁ。羽田からたった90分でこんな素晴らしい世界が待っていたとはな。
あさやん:遠いようで近い山陰島根!思い立ったらすぐ行けるのも今回でよーくわかりました!山陰の風土が生んだ地酒と旨いものが人と人とのご縁を繋ぐ!まさに縁結びの聖地!それが島根県の魅力ですよ!
北井:最後めっちゃええメッセージ言うやん!ぜひ皆さんも島根へ行って見てくださーい!