エストニアという国をご存知だろうか? エストニアは、人口が130万人ほどしかいない小さな国だ。しかし、国全体でIT化を進めるなど、IT先進国として世界中から注目されている。
今回は、このエストニアと日本の食文化の違いについて解説。ライフスタイル誌から誕生した男の隠れ家デジタルが、知的好奇心をくすぐる情報をお届けする。日本との意外な違いを目の当たりにすることができるはずだ。
■そもそもエストニアとは?
エストニアは、ロシアの西にある北欧の国だ。人口は130万人ほどであり、面積は日本の約9分の1しかない。
基本的におだやかな気候で、小麦やジャガイモなどの農業が盛んな国である。ちなみに、ヨーロッパの北東に並ぶエストニア・ラトビア・リトアニアの3つの国をバルト三国と呼ぶ。
このエストニアは小さな国ではあるが、世界的に有名な「Skype」を開発するなど、IT先進国として注目を集めている。また、ほぼすべての行政サービスがオンライン化されており、国家全体でIT化を進めている。
なお、エストニアがIT化を進め始めた主な理由は、ロシアやほかの国からサイバー攻撃を受けるようになったためだとされている。
つまり、エストニアは自分たちの身を守るために、IT化の技術を積極的に高めていったということだ。このような理由もあり、エストニアのIT化はセキュリティ面に注力している傾向がある。
■エストニアの食文化|日本との違い
国全体でIT化を進めているエストニアは、日本の食文化とは一部異なっている。農業が盛んということもあり、主食のジャガイモを茹でて、メイン料理と一緒に食すのが一般的だとされる。
また、日本の主食である米とは違い、エストニアではライ麦を使用した黒パンが親しまれている。このライ麦を使用した黒パンは「レイブ」と呼ばれており、我々が食している白いパンに比べて、ビタミンやミネラルなどの栄養素が多分に含まれている。
そのほか、エストニアには牧場が多数存在することもあり、乳製品を積極的に食す傾向がある。栄養素の高いサワークリームや、ヨーグルトといった乳製品が安価で取引されているのも特徴だ。
■エストニアの元旦|1日に7度の食事
エストニアの元旦では、日本にはないユニークな食文化が存在する。なんと、元旦には食事を7度も行うという風習があるのだ。
これには、「新年に豊富な食料を確保できるように」という願いが込められている。また、1日に7度の食事をすることにより、「7人分の力を蓄えて発揮できるようになる」そう信じられている。
地域によっては7度だけでなく、9回・12回といったように、さらに回数が増すこともあるとされている。この事実を初めて聞いた時は、日本の食文化との違いに驚きを隠せなかった。
なお、エストニアの元旦で食べるものは、日本のようにおせち料理ではなく、ソーセージやベイクドポテトなどがメインである。また、必ずしも完食する必要はなく、先祖の霊や精霊のために少し残しておく風習も存在する。
■エストニアの食事マナー
エストニアと日本は食文化の違いだけでなく、食事マナーも一部異なっている。日本では麺類やスープを食すとき、すすって食べても特に問題ない。一方、エストニアではすすって食べる行為はマナー違反だとされている。
日本でも食事中にカチャカチャと音を立てるのは良いことではないが、エストニアではさらにその傾向が強いとされている。そのため、エストニアの食事は音を鳴らさず、静かに済ませることが多いのだ。
また、食材を床に落としてしまった場合、汚いからとそのまま捨てるのではなく、食材にキスをしてから捨てるというマナーも存在する。このように、日本とは異なる食事マナーがあることを覚えておこう。
■まとめ
今回は、エストニアの食文化や食事マナーについて詳しく解説した。
エストニアは日本の約9分の1しかない小さな国だが、IT先進国として世界中から注目されている。日本とは食文化が大きく異なり、ジャガイモやレイブを主食としている。
また、元旦には食事を1日に7度も行うという、日本では起こり得ない事実が存在することも覚えておこう。エストニアに興味が湧いた人は、ぜひ日本との違いについて深く調べてみてほしい。
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