父の日にはやっぱり美味しい日本酒を贈ろう。酒蔵の父子のストーリーと共に!「父の日にはいい日本酒を贈りたいけれど、お父さんに感謝の気持ちが伝わる日本酒ってどれなんだろう・・・」こんな悩みを抱えるあなたのお悩みを解決します!全国100以上の酒蔵を訪れ、数千種類の日本酒を飲んできたきき酒師の漫才師『にほんしゅ』がお父さんへの感謝・尊敬が伝わるストーリーを持つ日本酒を厳選してご紹介。親から子へと受け継がれる各酒蔵の酒造りや哲学。父への思いと共に醸される日本酒を贈ればお父さんも喜んでくれること間違いなし!

父の日のプレゼントはやっぱり日本酒が一番!? その理由と贈る意味とは? 

あさやん:今年(2021年)の父の日は6月20日の日曜日やな!

北井:そうそう!父の日のプレゼントに悩んでる人も多いと思うけど、父の日にお父さんが子供からもらって嬉しいプレゼントをインターネットで調べてみたら大人気のものがあるねん。何かわかる?

あさやん:そりゃ現金が一番嬉しいやろうけど。

北井:おい、ロマンのかけらもないな!

あさやん:やっぱりネクタイとか?

北井:ネクタイもプレゼントとしては人気やけどな。もらう側のお父さんとしてはお酒が嬉しいっていうアンケート結果があちこちで出てるのよ!

あさやん:それは最高やな!確かに俺らが酒販店で働いてお酒の勉強させてもらってた時もお正月か父の日かっていうぐらい日本酒が売れてたもんな!

北井:そうそう。普段そんなに日本酒を飲まへんお父さんでもこういうイベントや記念の日って日本酒を贈られるとやっぱり嬉しいと思うねん。

あさやん:ハレの日には日本酒!っていうのは日本人の魂に刻まれてるんよな。

北井:俺らも今は実家を離れて生活してるし、コロナ禍もあって実家にもなかなか気軽に帰られへん。せめて心を込めたプレゼントをお父さんに贈りたい!父の日の晩酌を最高のものにしてあげたい!っていう俺らと同じような気持ちの人も多いでしょう!

あさやん:確かに!お祝いごとには日本酒!お父さんに感謝を伝える日本酒を贈ろう!

北井:だからこそとりあえず高い日本酒を買えばいいってもんでもない!日本酒の酒蔵さんの社長さんは蔵元と呼ばれ、父から子へと受け継がれていく!その父子の熱いストーリーと共に日本酒を贈ればお父さんへの感謝の気持ちもより伝わるでしょう!お父さんありがとう!長生きしてくれよな!

あさやん:おう!ただ、もうちょっと落ち着いて喋ってな。

北井:そこで!今回は父子のストーリーと共に贈りたい日本酒を紹介します!

2021年父の日に最高の日本酒選び。父親へのリスペクトが伝わるストーリーを持つ日本酒3選

「黄金澤(こがねさわ)」(宮城県)|東日本大震災がきっかけで家業の酒造りへの思いが芽生え、偉大な父の背中を追う酒蔵の娘。じわっと沁み渡る美味さのストーリー

「黄金澤」を醸す川敬商店の蔵元で製造責任者の川名由倫(かわな・ゆり)さん(写真中央)

北井:オススメの1本目は宮城県の地酒「黄金澤」です!

あさやん:黄金澤いいね!このお酒は外せへんね!蔵の娘として生まれた川名由倫さんが今は製造責任者になってるのよね!

北井:そうそう。俺らのちょっと年下で同年代ということもあって由倫さんには色々話を聞かせてもらったやんか。蔵に戻るまでのストーリーを初めて聞いたときは感動でしたよ!ぜひ皆さんにも知って欲しい!

あさやん:じゃあここからのお話は俺に任せて。

北井:急になんやねん!いや、俺が話したいんやって!

あさやん:由倫さんは仲が良い人になんて呼ばれてるか知ってるやろ?

北井:えーと、ゆりやんっていうニックネームで呼ばれてるな。

あさやん:そう!ゆりやんの話をあさやんがしなくてどうすんねん!

北井:「やん」が一緒なだけやん!まぁええわ、じゃああさやん話して。

蔵元に生まれるも蔵を継ぐつもりはなかった学生時代

あさやん:「黄金澤」を醸す川敬商店(かわけいしょうてん)さんは以前はお父さんが蔵元でありながら製造責任者の杜氏を務められる蔵でした。2012年の秋からは娘のゆりやんも蔵に入って酒造りに携わるようになったんです。

「黄金澤」と「橘屋」が蔵の主力2銘柄です

北井:造りの現場に入る女性も増えてはきたけどまだまだ珍しいよね。

あさやん:ゆりやんは酒蔵の娘として生まれたけど、学生時代は蔵を継ぐつもりはなかったんですって。で、ゆりやんは教師になるつもりで大学で勉強してたんですが、そのときに襲ってきたのが2011年の東日本大震災。

北井:宮城県の酒蔵さんも大変な思いをされてたよな。

あさやん:この震災をきっかけに、ゆりやんは自分の人生についてしっかり考えてみてこう思ったそうです。「蔵を継ぐかどうかはまだ分からないけど、酒蔵の娘に生まれた以上、人生で一度くらいはお酒も勉強してみよう!」と。

北井:あの震災で酒蔵に生まれた自分の人生を見つめ直してみたと。

コンビで蔵にもお邪魔しました。蔵人の先輩方と力を合わせ酒造りに向き合われています

あさやん:そして酒造りの技術を学ぶため、蔵元のご子息をはじめ多くの酒造関係者が通った広島県の酒類総合研究所へ。初めての酒造りの勉強に必死に食らいついていたゆりやん。ある日、勉強の一環であるブラインドテイスティング(お酒の銘柄が分からないまま行う利き酒)をして、香りや味のコメントなどを懸命に書き込んでいきました。もう無我夢中です。

北井:なんかナレーションみたいなかっこええ語り方になってる。

あさやん:そして全国のお酒を何十、何百と利き酒し終わりほっと一息ついていると、「どこの酒蔵のお酒だったか見ていいぞ」と先生に言われるゆりやん。

北井:答え合わせができる、と。

あさやん:で、何十・何百とあるお酒の中からゆりやんはまず「1番美味しかったな」と思ったお酒がどこの酒蔵のものか気になり、ぺらっと答えをめくってみると・・・なんと自分の蔵のお酒だったんですよ!!

北井:すごーーい!!!この話はほんまにすごい!何回聞いても鳥肌立つわ。だから俺が話したかってん!

あさやん:もうこれは「お酒の世界に導かれてる」と!

北井:間違いないわ!

父の日本酒が一番旨かった。その想いを胸に酒造りの道へ 

口中でじわりと旨味が広がる黄金澤。燗酒に向くものも多いです

あさやん:酒類総合研究所から実家へ戻って、父であり、社長であり、杜氏である正直さんの元で酒造りのキャリアをスタートさせたゆりやん。「黄金澤」の川敬商店さんのお酒はじわっと沁み渡るようなしっかりとした旨味のあるお酒が多いんやけど、2017年には全国新酒鑑評会っていうフルーティで上品な味わいの大吟醸造りの技術を競う、日本で一番歴史が長いオフィシャルなコンテストで14年連続の金賞受賞っていう日本タイ記録を出したのよ!

北井:これはほんまにすごいよね!お父さんを中心とする蔵人の皆さんの実力があってこそやね。

あさやん:そして2018年は15年連続の金賞受賞という新記録がかかった年でした。しかしその年に酒造りの責任者であるお父さんが出品酒の仕込み中に入院されるという緊急事態。このタイミングで杜氏を継ぐことになったゆりやん!

北井:とんでもないタイミング!

あさやん:出品酒の大吟醸が完成するまでの一カ月は蔵の敷地内から一歩も出ず、不安や緊張、溜まっていく疲れでふらふらになりながらもお酒と向き合い続け!先輩蔵人さんの全力サポートもありなんとか完成したお酒!そして、2018年の全国新酒鑑評会の結果は・・・

北井:・・・

父の意志を継ぎ杜氏に。15年連続金賞受賞!

あさやん:見事!涙の15年連続金賞受賞!日本新記録達成!!!

北井:やったー!!!黄金澤万歳!!

発酵中のもろみについて解説してくれる由倫さん

あさやん:その翌年の2019年、お父さんの早すぎる逝去。しかし、跡を継いでくれたゆりやんの成長をお父さんは天国から安心して見てらっしゃると思います。

北井:ほんまにすごい物語やな。

あさやん:東日本大震災がきっかけで父から娘へと受け継がれた宮城の「黄金澤」。父の日にもオススメです!

北井:本当にオススメのお酒です!ぜひ娘さんからお父さんに贈ってあげて欲しい!

【にほんしゅの味評定】「黄金澤 山廃純米」

「黄金澤 山廃純米」(写真提供:合名会社川敬商店)
  • 香り:穏やか ◀ 〇★〇〇〇 ▶ 華やか 
  • 味 :淡 麗 ◀ 〇〇〇★〇 ▶ 濃 醇

「どんな酒蔵?」

1902(明治35年)創業。日本最古の産金地・涌谷の地に蔵を構える。その史実にあやかり命名された「黄金澤」と、平成9年(1997)から造りを始めた「橘屋」の2銘柄を醸す。「黄金澤大吟醸」は、平成16年から令和元年まで「全国新酒鑑評会金賞」を16年連続で受賞。

「どんなお酒?」

伝統的な山廃仕込みにより醸された黄金澤の定番純米酒。口に含むと芳醇な旨味がやわらかく広がり、日本酒ならではの良さをしっかり表現したお酒。

冷酒で飲んでもキレが良く美味しいですが、お燗にすると旨味がより一層ふくらみ、お父さんとのゆったりした晩酌にぴったりです。

「みむろ杉」(奈良県)|お酒の神様「大神神社」のお膝元三輪で醸す、近年大躍進の地酒

「みむろ杉」を醸す今西酒造14代目蔵元の今西将之(いまにし・まさゆき)さん。爽やかでいて酒造りに対しては熱血漢です。

北井:いやぁ、川敬商店さんの「黄金澤」の話はやっぱりすごいけども、酒蔵の数だけストーリーがあるから日本酒は面白いのよな。

あさやん:それでは読者の皆様、お次はお酒の神様が祀られる奈良県桜井市三輪の「大神神社」の麓で醸される「みむろ杉」はいかがでしょうか?きっとストーリーにもお酒の味わいにもご満足いただけるかと。フフフ。

北井:気持ち悪いな!ストーリーテラーになりきってる口調や・・・「みむろ杉」もめっちゃ美味しいよなぁ。この5・6年での驚異的な躍進ぶりは日本酒ファンの中では有名やね!

大神神社では毎年11月14日には醸造祈願祭が行われ、全国から蔵元さんや杜氏さんが参拝し、新酒の醸造の安全を祈る。

あさやん:北井さん、お静かに。

北井:なんやこいつは!

創業1660(万治3)年、300年以上の歴史を持つ今西酒造の若き蔵元が醸す酒 

あさやん:創業万治3(1660)年という非常に歴史が古い「みむろ杉」の今西酒造。その歴史は日本最古の神社であり、お酒の神様としても信仰される「大神神社」抜きには語れません。全国の酒蔵や酒販店などに吊るされる杉玉も大神神社が発祥であり、まさに日本酒の聖地である奈良県桜井市三輪。この地で20代で蔵を継ぎ、自ら酒造りも手掛ける今西酒造14代目蔵元の今西将之さんは群雄割拠の若手蔵元の世界でも注目の存在です!

酒蔵さんや酒販店さん、居酒屋さんでよく見かける杉玉も大神神社で作られます。

北井:確かに。爽やかでエネルギー溢れる今西さんにはいっぱい刺激をもらってます!

大神神社の中には日本書紀に現れる杜氏の祖先神・高橋活日命(たかはしいくひのみこと)を祀る、日本で唯一の杜氏の神社「活日神社(いくひじんじゃ)」もあります

あさやん:今西さんは1983年生まれのまだ30代の若い蔵元さんなんですが、元々「絶対蔵を継ぐ!」と思っていたそうです!

北井:ここは「黄金澤」のゆりやんとは違うところやね。

あさやん:そのために社会のことを知ったり経営の勉強もするために東京で会社員をされていたんですよ。で、人生設計としては30歳で蔵へ戻って、10年かけて日本酒の世界のこと、酒造りのことを勉強しながらお父さんから蔵の引継ぎをして、40歳で社長を継ごうと思っていたそうです。

北井:元々しっかりしたプランがあったと。

あさやん:ところが先代社長であるお父さんが急逝してしまい、28歳で急遽蔵へ戻ることになって、蔵の経営状態のことも日本酒造りのことも分からないままいきなり社長となってしまいました。

北井:これはほんまに大変!お父さんからの引き継ぎもままならないまま28歳でいきなり社長に。

蔵を必死に守った父への尊敬。若き蔵元が目指すのは三輪の水、三輪の米で仕込んだ「三輪テロワール」の日本酒 

「みむろ杉」は日本酒らしい旨味や甘みもありながらフレッシュでキレも良い!初心者にもオススメです

あさやん:お父さんは酒造りの現場にはノータッチの方だったそうですが、酒造りが続けられるようにとレストランや宿泊施設などの多角経営をして蔵を懸命に存続させてくれていたそうです。今西さん曰く「アイデアマンだったしパワフルな人で、今でも尊敬しています」とのことで、そんなお父さんの背中を見ていたからこそ学生時代から迷いなく「自分が蔵を継ぐぞ」と思っていたんでしょう!

北井:蔵のため、地元のために懸命に働かれてたお父さんへの尊敬が伝わってくるな!

あさやん:しかし、蔵へ戻って経営状況を見てみるとどの部門も赤字で……このままでは非常にまずい状況。さらに今西さん曰く「蔵へ戻ったころのお酒の味は正直胸を張れるものではありませんでした。」とのことで「自分でも酒造りをやるしかない!」と意気込んだはいいものの、最初の2年ぐらいは行き当たりばったりで迷走。しかし日々のたゆまぬ努力の甲斐あり、年々酒質が飛躍的に向上!わずか数年で全国の日本酒ファンに「みむろ杉」の名は知れ渡ります。そして行き着いたコンセプトがずばり!「三輪を飲む」!

酒樽にも「酒の神が鎮まる地 奈良・三輪」の文字が

北井:酒造りをしている三輪を表現する日本酒造りやね!

あさやん:そう!今西さんが目指すのは三輪の水、三輪の米で仕込んだ「三輪テロワール」を表現する日本酒!仕込水は大神神社のある三輪山の伏流水で、酒造りと商売の神が宿る水!酒米も仕込み水の三輪山の伏流水と同水脈の水で育てられる酒米に続々と切り替え!同水脈で作られた酒米で仕込んでみると米と水のフィット感が増し、味わいもよりきれいになったそうです!

北井:お酒の神様は今西さん親子に試練も与えたけど見捨ててなかった!

あさやん:お父さんの思いとお酒の神様のパワーに後押しされて躍進を続ける奈良県の「みむろ杉」・・・父の日にいかがでしょうか?フフフ。

北井:その笑い方はやめろって!「みむろ杉」も父の日にオススメです!!

今西酒造株式会社ウェブサイト

https://imanishisyuzou.com/

【にほんしゅの味評定】「みむろ杉 純米大吟醸 山田錦」

「みむろ杉 純米大吟醸」(写真提供:今西酒造株式会社)
  • 香り:穏やか ◀ 〇〇★〇〇 ▶ 華やか 
  • 味 :淡 麗 ◀ 〇〇★〇〇 ▶ 濃 醇

「どんな酒蔵?」

創業1660(万治3)年。主力ブランドは「三諸杉」と「みむろ杉」。創業当時からある地元流通の「三諸杉」ブランドは適度な熟成を意識した、ふくよかな味わいと芳醇な香りが特徴。今回ご紹介したのは限定流通ブランド、ろまんシリーズ「みむろ杉」で、穏やかな香りとフレッシュでお米の旨みが広がるキレイなタイプ。

「どんなお酒?」

香りはフルーティながら派手過ぎず。味わいはフレッシュでありながら、その若さを包みこんであげるようなキレイな旨味が感じられ見事な一体感を感じさせてくれます。後味は爽やかにキレていくので飲みすぎに注意です。食事をしながらにもオススメの純米大吟醸です。

「酒屋八兵衛」(三重県)|元DJが蔵を継ぐ!?父から送られてきた日本酒がきっかけで蔵へ戻ることを決意

元坂酒造の蔵元、元坂新平(げんさか・しんぺい)さん(写真中央)

あさやん:さぁさぁ!お次の日本酒は「酒屋八兵衛」!お父さんの造った日本酒、地元での酒米作りへの取り組みに感動し、蔵へ戻ることを決意した元DJの若者の物語やでー!!

北井:完全にノッてる・・・俺の話す出番は無さそうやな。三重県の「酒屋八兵衛」にまつわるお話もええのよなぁ。

あさやん:今回のお話の主人公は7代目の蔵元になる元坂新平(げんさか・しんぺい)さん。弟の彰太さんも酒造りをされ、30代の若い兄弟が蔵を支えています。

北井:兄弟が蔵を支えてくれるってお父さんは嬉しいやろうね!

あさやん:新平さんも今では「晩酌に合う日本酒を造りたい」と蔵元さんらしいことを言われますが、若い時は三重県を出たかったとのこと。子どものころ、いたずらをすると「酒蔵の子が」と言われる。変に有名というか、背負いたくもない看板を背負わされている感じがあったのでそこから逃げたかったそうです。

北井:酒蔵の子って地元では目立つ存在っていうもんね。

あさやん:蔵を継ぐ気は無く、希望通り三重県を出た新平さんはなんと東京でDJをやっていたんです!

北井:なかなか弾けた生活をしてた!

蔵にも2度お邪魔しました。日本酒造りに対する哲学や考えをわかりやすく話してくださいます

あさやん:大都会東京で希望通りの自由を手に入れたかに見えた新平青年。

北井:青年?また変なストーリーテラーモードに入ってる?

あさやん:そんな新平青年の胸に徐々にある思いが去来します・・・音楽をやっている人たちは音楽に対して真剣。なのに僕はただ音楽に逃避しているだけだと気づいたのです。このままでは先祖に対して恥ずかしい!そう思い実家の酒蔵に帰ってきました。

北井:なるほど。でも息子が帰ってきてお父さんは大歓迎やったやろうね!

あさやん:やっぱりあなたは浅はかです、北井さん。

北井:やっぱり浅はか!?

父から送られてきた酒を飲み様々な思いが駆け巡る。酒造りへの覚悟が試された帰郷 

あさやん:逆に簡単には帰らせてもらえなかった!蔵に帰るということは「覚悟を決めて家業を継ぐ」ということ。それにお父さんは息子を自由に育てたかったそうで、口うるさく言わずに「自分で生きてみろ」という感じだった!なのに新平さんが「帰る」と言ったものだから逆にがっかりしたそうです!

北井:おぉ!これは珍しいパターンやけど、お父さんの深い愛があってこそやね!

あさやん:それでも蔵へ戻ると決めた新平さんの思いは強かった!そのきっかけとなったのが新平さんが20歳になった頃、父から東京の新平さんの元へ送られてきた一本のお酒。

北井:お酒が飲める年齢になった息子へ贈った一本。

「酒屋八兵衛」の穏やかな香りと滋味深い味わいは普段の晩酌にもぴったりです

あさやん:そのお酒の名は「酒屋八兵衛 純米大吟醸酒 伊勢錦」。平成18(2006)年度全国新酒鑑評会において金賞を受賞したお酒です。友達とルームシェアをしていた部屋でそのお酒を飲んで涙を流した新平さん。

北井:涙・・・どういう涙やろう?

あさやん:僕と「伊勢錦」は同じ親に育てられている。なのに結果を出したのは「伊勢錦」。悔しかった感覚は今でも覚えているという新平さん!

北井:美味しさと悔しさでいろんな感情が湧いてきたんやな。

あさやん:新平さんのお父さんが1987年くらいから作付けを始めた品種「伊勢錦」。三重県原産の水稲で、一度絶滅した品種です。新平さんのお父さんは酒造りをするなかで、自社でしか造れない製品、オリジナリティを目指し、原料米に着目しました。三重県ならではの品種はないかと探しているなかで発見、そこから伊勢錦を使った日本酒が生まれるのです!まさに地酒!

北井:またトークにエンジンかかってきたな!

酒と米の未来、地元農業の重要さを知り、体当りで自ら米作りにも関わる 

蔵の周りには見事な田園風景が広がります

あさやん:そんなお父さんのDNAを受け継ぐ新平さんも「お酒の付加価値を上げるためには地元産の原料米が重要」という考えを持って自らも田んぼに入り、地元農業の未来も真剣に考えています!僕らが蔵を訪れた2018年には無茶とも思える自然農法に体当りでチャレンジされてましたが、そこから徐々に修正し、2020年には三重県多気郡多気町相鹿瀬地区にて無農薬有機肥料での伊勢錦作りに成功されたようです!

北井:素晴らしい!

2018年、体当たりで自然農法にもチャレンジされていたころ。新平さんの日本の農業と酒造りに対する熱い思いが伝わりました

あさやん:お父さんの思いが息子に受け継がれ、三重県の土地ならではの米作り・酒造りをすることで酒蔵も農業も未来へ繋いでいく!そんな父子の熱い思いが詰まった日本酒が「酒屋八兵衛」!元坂酒造の未来を背負う新平さんはDJはDJでも「できる・醸造家」のDJとなったんです!

北井:熱くなりすぎて変なまとめ方してる!!でも三重県の地酒「酒屋八兵衛」も父の日にオススメです!厳しいけれど愛を持って育ててくれたお父さんに贈ってみてはいかがでしょうか?

元坂酒造株式会社ウェブサイト

https://www.gensaka.com/

【にほんしゅの味評定】「酒屋八兵衛 山廃純米酒 伊勢錦」

「酒屋八兵衛 山廃純米酒 伊勢錦」(写真提供:元坂酒造株式会社)
  • 香り:穏やか ◀ 〇★〇〇〇 ▶ 華やか 
  • 味 :淡 麗 ◀ 〇〇〇★〇 ▶ 濃 醇

「どんな酒蔵?」

1805(文化2)年創業。創業者である「元坂 八兵衛」の名を冠した代表銘柄「酒屋八兵衛」は主に三重県産の米を原料にした地元還元型の酒造りで醸される。

「どんなお酒?」

元坂酒造がこだわる伊勢錦で醸されたお酒。ほんのりと優しく香る熟成の香り、シャープな甘味と立体感のある苦味がバランス良く広がり、後味の酸でしっかりとまとまる。日本酒らしい味幅や奥行きが感じられます。ぬるめの燗酒にもおすすめ。2016年に開催されたG7伊勢志摩サミットのワーキングランチで食中酒として各国首脳陣に提供された一本。

「入手困難!」「最高峰の山田錦」「高級スパークリング」・・・まだまだある!父の日に贈りたいスペシャルな日本酒さらに4選!

北井:さあ、もっと行くで!絶対お父さんに喜ばれるスペシャルなお酒!この4選はちょっと違う視点から北井が紹介させていただきます。チャンスがあれば飲みたい入手困難なお酒に、酒米の王様山田錦の魅力を存分に味わえるスペシャルなお酒!ビールやチューハイは飲むけど普段日本酒は飲まないお父さんにもオススメの低アルコールのスパークリング日本酒!さらにはシャンパンにも負けないくらい泡が美しい高級スパークリング日本酒!いろんなタイプのお父さんにオススメできる日本酒をチョイスしました!

「十四代」(山形)|本当に入手困難!!でも知っておいていただきたい、山形が世界に誇る日本酒

高木酒造15代目の高木顕統(たかぎ・あきつな)さん(写真左)

あさやん:あ、頭がぼーっとしてきた。

北井:大丈夫かいな!トークにえらい熱がこもってたからな。

あさやん:もう日本酒飲んで休んどくからあとは北井よろしく。

北井:相槌ぐらいはうってくれよ!じゃああと4選の日本酒はちょっと違う視点から北井が紹介させていただきます!まず紹介するのは山形県の「十四代」。日本酒通のみならず、その名を聞いたことがある方も多いでしょう。現在最も手に入りにくい日本酒と言える銘柄で正直なかなか手に入りません!が、十四代の高木酒造さんと正規の取引がある酒販店さんには確実に入りますし、その酒販店さんから信頼されている居酒屋さんに販売され、通常メニューに入っていることも多いのでそういった流れでは普通に飲むことが出来ますよ!日本酒に力を入れられている居酒屋さんで十四代があったらぜひお父さんと一緒に飲んでスペシャルな時間を過ごしていただきたいのです。

20年以上不動の人気を誇る日本酒「十四代」(写真提供:株式会社はせがわ酒店)

あさやん:ん?十四代飲ませてくれるん?ありがとう。

北井:そんなこと言うてへんって!集中力切れすぎやろ!1994年に誕生した銘柄「十四代」。初めて「十四代  本丸 秘伝玉返し 特別本醸造」を飲んだ時のインパクトは忘れられません。日本酒の本醸造や特別本醸造と言えば基本的には香りはほとんどなく、味わいはスッキリと後味のキレがいいという、すいすい飲める普段の晩酌にありがたいタイプが多いのですが、「十四代  本丸 秘伝玉返し 特別本醸造」は心地良いフルーティな香りがあり、それだけで驚いていると味わいにさらに驚きます!伝わらないかもしれませんが口の中に「美味しさの球体」が入ってきた感覚でした。

あさやん:球体が口に!?北井が頭おかしくなった!やっぱり俺が話すわ。

北井:ちょっと待てって!球体っていうのは甘みや旨味もしっかり感じるのにあまりのなめらかさと柔らかさで包まれててすごい一体感があって・・・「丸ーい!」っていう初めてのお酒への感想が生まれたんや。

あさやん:丸ーい!から「美味しさの球体」ってことか。確かに十四代を飲んだ時はそんな感想になったわ。

「十四代 本丸」は美味しさと低価格で衝撃を持って日本酒ファンに受け入れられました

北井:しかも「十四代  本丸 秘伝玉返し 特別本醸造」はその美味しさで一升瓶のお値段が2000円ほどというのも衝撃!あまりの人気の高さゆえ現在インターネットで調べると10〜20倍の超プレミア価格で取引きされているようですが、こうした価格で取引きされているものは日本酒の酒質を守る適切な管理がされておらず品質が劣化している可能性もありますのでプレミア価格がついているものの購入は個人的にお勧めできません。できれば通常取り扱っているお店で飲みましょう!

あさやん:十四代を飲みたい人が多すぎて酒要と供給のバランスが取れてないのよな。

北井:需要と供給みたいに言うなよ!人気銘柄の宿命やね。十四代を作ったのは先代杜氏の引退により20代の若さで杜氏になった高木酒造15代目の高木顕統さん。父である14代目の高木辰五郎さんは日本酒業界全体の未来を考えて「酒未来」「龍の落とし子」「羽州誉」などの素晴らしい酒米の開発に尽力されたりと本当に偉大な方なんです。14代目と15代目の父子の地酒への強い思いが頂点であり続ける理由でしょう!高木酒造さんの父子の絆に思いを馳せながら飲む十四代はスペシャルな父子の時間を演出してくれること間違いなし!

あさやん:父子で酔い時間を楽しんでくださーい!

北井:うまいこと言うたな!

【にほんしゅの味評定】「十四代  本丸 秘伝玉返し 特別本醸造」

「十四代  本丸 秘伝玉返し 特別本醸造」(写真提供:株式会社はせがわ酒店)
  • 香り:穏やか ◀ 〇〇★〇〇 ▶ 華やか 
  • 味 :淡 麗 ◀ 〇〇★〇〇 ▶ 濃 醇

「どんな酒蔵?」

1615(元和元)年創業。冬には大量の積雪がある豪雪地帯として知られる山形県村山市大字富並に蔵を構える。

芳醇・旨口・キレのある酒を基本とし、心で飲む感動する酒を醸している。創業400年余の伝統の技と近代的技法を駆使し、万人に受け入れられる本物の地酒を造る酒蔵。

「どんなお酒?」

フルーティな香りと芳醇であり旨口の味わい。日本酒らしい甘み・旨味・酸味などそれぞれがしっかり存在するが、全てが高次元でまとまり驚きのなめらかさを表現。

「手頃な価格で高品質な日本酒を造る」というコンセプトから生まれた十四代の代表的なお酒。

「龍力 大吟醸 米のささやき YK-35」(兵庫県)|酒米の王様「山田錦」を贅沢に味わえる!山田錦の故郷、兵庫県・播磨で醸される「米のささやき」はまさに日本酒のど真ん中の美味しさ!

蔵の屋上に「龍力 米のささやき」の大看板!写真左が本田商店5代目蔵元の本田龍祐(ほんだ・りゅうすけ)さん

北井:お次は日本酒のど真ん中いこうか!

あさやん:日本酒のど真ん中?

北井:酒米の王様「山田錦」を使った大吟醸!兵庫県姫路市の本田商店さんの「龍力 大吟醸 米のささやき YK-35」のご紹介です!

あさやん:なるほど。贈り物にも間違いないな!

北井:食べるお米とは性質が違うお酒造りに適した酒米は現在100種類を超えると言われますが、その中でも山田錦は抜群の知名度を誇り、作付け面積も酒米の中でトップ!特徴でいうと、大粒で心白があって、精米しやすくて、窒素分の少ない、まさに酒造りには最高のお米なんです!

あさやん:いろんな酒米が全国で登場してるけど「山田錦に負けない酒米を作ろう!」っていう感じで開発されることも多いよな。まさに王様!

原料米にこだわる酒蔵さんらしく事務所前には酒米のサンプルがずらり!

北井:そんな山田錦は兵庫県の播磨原産で現在でも生産量・質ともに素晴らしいレベルを誇っています。「龍力」の本田商店さんは酒米農家さんとの繋がりも深く、山田錦の田んぼの土壌の研究も長くされるなど「山田錦といえば?」で間違いなく名前が挙がる播磨が誇る酒蔵さんです。ワインのブドウも産地ごとに価値が違うように酒米にもそういう世界観があって、本田商店さんが使う山田錦は全て兵庫県の特A地区産なんです。そんな山田錦でお酒を仕込むと味わいがソフトで、苦味・渋味が出にくい。フルーティな香りと上品な味わいの大吟醸とも相性バッチリなんです!

兵庫県産山田錦の魅力を表現する「龍力」。目を閉じて飲めば米のささやきが聞こえてくる

兵庫県産山田錦の魅力を存分に活かした龍力のラインナップ

あさやん:最上級の山田錦の大吟醸で小細工なしの感謝の思いを伝えましょう!まさに姫路城より大吟醸!

北井:姫路城より大吟醸!?

あさやん:若い頃はお父さんの小言に反抗したときもあったけど「龍力 大吟醸 米のささやき YK-35」を飲みながら「父のささやき」に耳を傾けるのもいいでしょう!

北井:うまいこと言えてんのか!?とにもかくにもハレの日にぴったりの一本です!

株式会社本田商店ウェブサイト

https://www.taturiki.com/

【にほんしゅの味評定】「龍力 大吟醸 米のささやき YK-35」

「龍力 大吟醸 米のささやき YK-35」(写真提供:株式会社本田商店)
  • 香り:穏やか ◀ 〇〇〇★〇 ▶ 華やか 
  • 味 :淡 麗 ◀ 〇〇★〇〇 ▶ 濃 醇

「どんな酒蔵?」

1921(大正10)年創業。山田錦へのこだわりや大吟醸造り、熟成酒への取り組みなど日本酒に新たな価値観を創造してきた酒蔵。【米の酒は米の味】を基本理念とし、清流・揖保川の伏流水と日本一の山田錦に恵まれた地で播磨らしい酒造りに挑み続ける。

「どんなお酒?」

山田錦と大吟醸にこだわる龍力を代表する銘柄で鑑評会出品酒クラスの大吟醸酒。世界最大級のコンテストIWC(インターナショナルワインチャレンジ)2021のSAKE部門でゴールドメダル受賞並びにトロフィー受賞。

兵庫県特A地区産山田錦の特上米100%を使用しております。厳選された最高品質の山田錦を自社製米で、じっくりと100時間かけて35%まで磨き醸しました。フルーティータイプの贅沢な大吟醸酒。冷やして飲むのがオススメ。

「すず音」(宮城県)|「日本酒は度数が高くてちょっと苦手」というお父さんにはこれ!弾ける甘酸っぱさ、アルコール5%!スパークリング日本酒の代名詞

宮城県大崎市にある一ノ蔵の製造所。近代的で非常に立派な製造所です

北井:はいはい。わかってます。聞こえてますよ、あなたの声!

あさやん:なんかおかしなこと言い出した!

北井:「うちのお父さんはお酒が好きで晩酌もするけど、普段飲むのはビールやチューハイ、ハイボール・・・日本酒はアルコール度数が高いから贈り物にするにはどうかなぁ」というあなたの声が聞こえてますよ!

あさやん:日本酒を勧めたすぎて幻聴聞こえてるやん!でもそんな感じで日本酒を贈ろうか躊躇してる人も多そうやな。

北井:そんなあなたにはこのお酒!シュワっと弾ける甘酸っぱさ!アルコール5%でごくごく飲んじゃう、宮城県の「一ノ蔵 発泡清酒 すず音」です!

あさやん:おー!確かにうってつけやな!

アルコール5%ということもあり、料理に合わせてゴクゴク飲めてしまう「すず音」(写真提供:株式会社一ノ蔵)

北井:現在では様々なスパークリング日本酒が手軽に楽しめますが、1998年に誕生した「すず音」はそのパイオニア的存在です!

あさやん:シュワシュワっと弾ける甘酸っぱさを米の酒ならではの優しい甘み・旨味が下支えしててほんまに美味しいよなぁ。

アルコール発酵由来の炭酸ガスを活かしたスパークリング日本酒!新たな日本酒体験をぜひ 

通常時であれば一般の方の蔵見学も受け入れられています(現在は見学は休止中。詳しくは蔵のウェブサイトをご覧ください)

北井:スパークリング日本酒には大きく分けて2パターンあって、品質が安定して流通もさせやすい「日本酒に炭酸ガスを注入するタイプ」と、品質の安定化や流通が難しい「アルコール発酵由来の炭酸ガスを活かしたタイプ」があります。炭酸ガス注入タイプも近年すごくレベルが上がってきて、きめ細かな泡で美味しいものも増えたけど、やっぱりシャンパンをはじめとするスパークリングワインと同様にアルコール発酵由来の炭酸ガスを活かしたスパークリング日本酒の美味しさは素晴らしいです!「すず音」はアルコール発酵由来の炭酸ガスタイプ。泡のきめ細やかさ、調和の取れた味わいに感動です!

低アルコールのスパークリング日本酒「すず音」の開発にも大きく関わったアルコール8%で甘酸っぱい味わいの「ひめぜん」。こちらもオススメです!

あさやん:ビールで乾杯もいいけど、「すず音」なら父の日の乾杯に花を添えてくれるな!

北井:そうそう!めでたい日には日本酒のスパークリングで乾杯!っていう文化も生まれるかもな!

あさやん:シュワ!っと弾ける「すず音」を飲めば、口数の少ないお父さんも弾けちゃう!

北井:変なキャッチコピーみたいなんつけるな!父の日はスパークリング日本酒で乾杯もいいですよー!

株式会社一ノ蔵ウェブサイト

https://ichinokura.co.jp/

【にほんしゅの味評定】「一ノ蔵 すず音」

「一ノ蔵 すず音」(写真提供:株式会社一ノ蔵)
  • 香り:穏やか ◀ 〇〇〇★〇 ▶ 華やか 
  • 味 :淡 麗 ◀ 〇〇★〇〇 ▶ 濃 醇

「どんな酒蔵?」

1973(昭和48)年に宮城県内の酒蔵4社、浅見商店、勝来酒造、櫻井酒造店、松本酒造店がひとつになり、一ノ蔵が誕生。

【自然との共生を大切にし、伝統を守っていくこと。お客様に満足していただくこと。地域振興につなげること。】を酒造りの原点とする。

「どんなお酒?」

気品ある優しい味わいの低アルコールスパークリング日本酒。すず音という愛らしい名前は、グラスに注ぐと立ちのぼる繊細な泡が鈴の音を奏でているようであることから名付けられた。口の中でぷちぷちと優しくはじける泡は、シャンパンと同じ瓶内発酵によって生まれる自然の炭酸ガスによるもの。 お米の優しい味わいの中に、柔らかな甘酸っぱさが口中に広がります。

「菊泉 ひとすじ」(埼玉県)|シャンパンにも負けない!透明に仕上げた繊細かつ鮮烈な味わいの高級スパークリング日本酒!

「菊泉 ひとすじ」を造る滝澤酒造の滝澤英之(たきざわ・ひでゆき)社長(写真左)。造られるお酒同様、とても爽やかな方です!

北井:さぁラストはシャンパンにも負けない高級スパークリング日本酒のご紹介です! ところであさやん、2021年の大河ドラマで脚光を浴びている場所と言えば?

あさやん:NHKがある渋谷?

北井:いや、違うわ!放送局があるだけやろ。大河ドラマ「青点を衝け」の主人公、渋沢栄一の故郷、埼玉県深谷市な!若き心で挑戦を続けて日本資本主義の父と呼ばれた渋沢栄一のように、非常に難しいと言われる透明なスパークリング日本酒造りに挑戦し続けた酒蔵が深谷市にあるねん!

あさやん:そう、その酒蔵の名を・・・滝澤酒造というのです!!

北井:お前が言うんかい!

あさやん:そのスパークリング日本酒の名は「菊泉 ひとすじ」。美しく立ち上るひとすじの泡、その酒造りへの思いはまさにひとすじ!

北井:おい、俺が喋ることなくなるやろ!

濁らない、いや濁らせない!高度な技術を要する澄み切った日本酒のスパークリング

煉瓦の町としても有名な深谷市らしく蔵にも煉瓦が使われています

あさやん:「ひとすじ」は「すず音」とはどう違うん?

北井:ええこと聞いてくれた!アルコール発酵由来の炭酸ガスのスパークリング日本酒でも「(活性)濁り」と「透明なもの」に分類が出来るんですが、「すず音」は「(活性)濁り」のタイプで、より米の酒らしい甘みや旨味も感じやすいかと思います。「ひとすじ」は透明なタイプで濁りを取り除いた分、より洗練された甘みと酸味が感じられると思います!

あさやん:なるほど。どっちも良さがあって美味しいのよなぁ!

飲むときはしっかりと冷やしてください(写真提供:滝澤酒造株式会社)

北井:滝澤酒造の滝澤社長曰く「もちろん(活性)濁りもいいんですが、世界に進出したときにはワインの国の基準や感覚で判断されてしまうので、どうしても濁ったお酒よりも透明なお酒の方が評価されるんですよね。フォーマルな場にも入り込みやすいと思います。」とのこと!心を込めたプレゼントにもぴったりのコンセプトですね!720mlで税込5000円ほどという日本酒としては高級な価格帯ですが贈り物にぜひ!

瓶を下向きにして保存し、定期的に回して蓋の方に濁りを集めたのち、いったん蓋を開けて濁りを除去します

あさやん:めっちゃ爽やかで甘酸っぱくて高級感もある味わいでお酒単体でも美味しいんやけど、フレンチやイタリアンの前菜なんかともよく合うから洋食好きのお父さんに贈るのもええな!

北井:めっちゃええこと言うやん!

あさやん:渋沢さんの資本主義もいいけれど、滝澤さんの資本酒義も最高です!

北井:全然うまいこと言えてないで!?資本酒義ってなに?中々帰れていない実家に「ひとすじ」を贈ってご両親におしゃれな乾杯をしてもらうなんて最高じゃないでしょうか!

滝澤酒造株式会社ウェブサイト

https://kikuizumi.jp/

【にほんしゅの味評定】「菊泉 ひとすじ」

「菊泉 ひとすじ」(写真提供:滝澤酒造株式会社)
  • 香り:穏やか ◀ 〇〇〇★〇 ▶ 華やか 
  • 味 :淡 麗 ◀ 〇★〇〇〇 ▶ 濃 醇

「どんな酒蔵?」

1863(文久3)年創業。「日本酒を通じてすべての人が幸せに」が酒造りのモットー。

埼玉県の酒米「さけ武蔵」を中心とした原料米と荒川水系の伏流水という地元の恵み、地域の風土を活かし、すっきりとした淡麗な地酒「菊泉」。蔵が目指す酒質は、名脇役。料理を主役に、料理の邪魔をせず、料理を引き立てる。それでいて、飲んだ後にふと印象に残る「菊のように香り高く泉のように清らかな伝承の酒」。ぜひ定番の純米酒なども飲んでみてください。

「どんなお酒?」

シャンパン製法を応用した瓶内二次発酵による透明なスパークリング日本酒。2019年に製法特許を取得。まろやかできめ細かい泡が心地よく、甘味と酸味が絶妙に調和。ハレの日の乾杯にオススメ。

世界最大級のコンテストIWC(インターナショナルワインチャレンジ)2021のSAKE部門のスパークリング部門でゴールドメダル受賞並びにトロフィー受賞。

結論!父の日にはやっぱり日本酒を!感謝の物語、その想いとともに。

あさやん:いやぁ、こんなに必死にお父さんの喜ぶ顔を浮かべてものを考えたんは初めてかもしれん。

北井:確かに(笑)。でも俺らも30代になって年々お父さんの偉大さがわかってきたよな。

あさやん:そうやな!今年は日本もまだまだ大変な状況が続くやろうし、酒蔵さんや酒屋さんも大変な状況が続くと思われます!そんな時こそ日本酒!お米を主食とし、お祭りごとなどハレの日にはお米の酒、日本酒を飲んで祝ってきたのが日本人!瑞穂の国・日本!万歳!今は実家のお父さんに直接感謝を伝えたり祝うことが難しい人も多いでしょう!だからこそ日本人の絆を繋いできたお酒、日本酒を父の日に贈りましょう!!

北井:めちゃくちゃ日本人に響くこと言うてくれるやん!日本の父の日にはやっぱり日本酒!!

あさやん:Happy Father’s Day!Respect!

北井:これだけ日本万歳言うてきてなんで最後英語やねん!