アウトドアにも、シェアリングエコノミーの波がやってきている。キャンプでも時間や場所、道具をシェアして有効活用するのは、これからの時代には必要で、ぜひ利用したいサービス。今回は、キャンプで活用したいシェアリングサービスをご紹介する。
■遊休地をキャンプ場としてシェアする「ExCAMP」
日本には地方を中心に遊休地の有効活用に課題がある。そこで、インターネットを介して遊休地をキャンプ場としてシェアするプラットフォームとして登場したのが、「ExCAMP」。山や自宅の庭などの個人の土地もシェアされており、野営地やコテージ、グランピング、貸別荘、キャビンなどもある。実際に登録されている場所の7割が遊休地だ。
ちょっと変わった土地が利用できるため、利用する人にとってはユニークな体験ができるメリットがある。例えば、お寺や牧場、みかん畑、里山なども掲載されているため、キャンプとともに座禅体験や乳搾り体験、収穫体験、里山保全体験もできる。ExCAMP掲載のアウトドア宿泊をベースに、さまざまなアクティビティで自然や文化と触れ合う旅行が可能になってくる。
利用したい人は、ExCAMPのWebサイトにアクセスして、(1)検索(2)予約(3)体験のステップを踏むだけ。検索するときは、地名やキャンプ場名、ロケーション、条件を入れることもできるし、おすすめから写真で選ぶことも可能。料金は、500円〜。1日1組限定の特別感のある場所もあるので、いつもと違うアウトドア体験がしたいという人にもおすすめだ。グランピングや貸別荘は家族利用が多いが、キャンプや野営地はソロ利用も多い。シーンに合わせてさまざまなタイプの場所を選ぶこともできる。
■キャンプ用品レンタルサービス「hinataレンタル」
キャンプに興味があっても、いざ始めるとなると道具を揃えなければならないというハードルが立ちはだかる。そうしたときにキャンプ用品のレンタル直送サービスをしているのが、「hinataレンタル」。
幅広いジャンルの道具はもちろん、季節に応じた基本セットが充実したブランドアイテムで揃えられている。レンタル品はキャンプ場で受け取りや返却もできる。そのため、「何から始めたらいいかわからない」という初心者でも安心して最高のキャンプ体験ができるのだ。
利用方法は、次の通り。hinataレンタルのWebサイトへアクセスし、商品を選んでカートに追加。利用日程や配送先(キャンプ場や自宅、ヤマト運輸配送センター)、基本情報を入力して、サイト上で決済を完了する。配送利用する前日に指定場所に配送袋に入ったキャンプ道具が届くので、受け取って使用する。使用後はクリーニング不要で、送られてきた配送袋に商品を梱包して受け取ったのと同じ場所から返却すればよい。もし途中で何かあれば、メールやチャットによる相談もできる。
キャンプスタイルに合わせて足りないアイテムを借りたり、相談したりしながらアイテムが選べるのも安心。返却するときはクリーニングがいらないのもさりげなくうれしい。キャンプ初心者には特にありがたいサービスといえそうだ。
■キャンプ用品を貸したい人と借りたい人のレンタルサービス「ソトリスト」
キャンプ用品は持っていても、使わないときも多いもの。自分の持っているキャンプ用品を預けて、利用したい人はそれをレンタルできるのが、「ソトリスト」。現在は沖縄だけのサービスだが、2022年4月頃から県外での展開も予定されている。
キャンプ用品を預けるオーナー会員にとっては、倉庫や自宅に眠っていたキャンプ用品の所有権を持ったまま預けることができ、レンタルされたら報酬がもらえる仕組み。もし自身のアイテムを利用する場合は、2週間前に専用ページから申請すれば無料で持ち出しが可能。利用後はクリーニング不要で返却できる。
レンタル会員は、購入や通常のレンタルよりもレンタル利用料がお手頃。約800点のアイテムの中から1点からでもレンタルできるほか、セット用品も用意されている。利用後はクリーニング不要で返却OKだ。これらの予約決済配送はオンラインでも完結できるが、配送ではなく倉庫兼店舗のリアル受け渡しもでき、ハイブリッドで展開。実店舗があることにより、借り忘れもカバーでき、キャンプ初心者にも心強いサービス体制となっている。
利用するときは、ソトリストのWebサイトから無料会員登録をして、レンタルしたい道具をカートに入れ、希望日を選択して予約するだけ。レンタル当日にソトリスト店舗に来店してキャンプ用品を受け取る流れ。支払いは登録のクレジットカートで決済されているので、受け取りのみで完了。利用料金は、ソロテント1,500円〜(1泊2日)、ファミリーテント3,800円(1泊2日)。料金に補償料として1予約につき、1,000円がプラスされる。
また、ソトリストには提携キャンプ場があり、その場合はオンライン予約とキャンプ用品を一緒に予約することができる。サービスエリアが広がり、全国で展開されることが待ち遠しいサービスだ。
■まとめ
今回は、キャンプまわりのシェアリングサービスを3つ紹介した。キャンプブームにより、裾野が広がっている今、利用したい人も多いだろう。自分にフィットするサービスを利用して、賢くキャンプを始めてみよう。
取材・文:岡本のぞみ(verb)