「寝る前に読書習慣を身につけたい」と思うビジネスマンもいるはずだ。はじめに小説を手に取ってしまう人も多いのだが、小説だとページ数が多いため読み切るのはなかなか難しい。
そこでおすすめしたいのが「短編小説」だ。今回は、ナイトルーティーンにおすすめの最高に面白い短編小説を5つ紹介する。
三面記事小説|240ページ(6編)
「不倫相手の妻の殺害を依頼 警察に相談 32才女逮捕(平成17年9月15日新聞報道より)」
この作品は新聞の三面記事に載るような、ドロドロとしたニュースの裏側を描いた小説集だ。現実にあった事件をベースにしているため、かつてあなたが見かけたニュースもあるかもしれない。
「どうしてこんな……」という事件も、気にもかけない日常の重なりが原因だったりするもの。ちりも積もればというように、あっという間に“あのニュース”になってしまう驚きをぜひその目で確かめてほしい。
出版社:文藝春秋
著者:角田光代
ジャンル:サスペンス
価格:561円(Kindleあり)
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女のいない男たち|300ページ(6編)
2021年に話題になった映画『ドライブ・マイ・カー』の原作小説である。パートナーを失った働きざかりの男性たちが主人公。
とあるきっかけによって、彼らが自身の恋愛価値観と向き合っていく様子が描かれている。恋愛に対する考え方は人それぞれだが、あなたもきっと共感できる部分があるはずだ。
村上春樹作品のなかでは圧倒的に読みやすい本であるため、これまで「村上春樹」と聞いて手を出しにくかった人にもおすすめ。
映画では表題作である『ドライブ・マイ・カー』を下敷きに、6編の内容が少しずつ挟まれているため、映画を見た人は「どの話がどこに使われていたか」といった楽しみ方もできるだろう。
出版社:文藝春秋
著者:村上春樹
ジャンル:恋愛
価格:748円(Kindleあり)
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君のためのバラ|244ページ(8編)
ヘルシンキ、ミュンヘン、メキシコ、沖縄……。この作品は、世界中の国で暮らす日本人と外国文化との交流がテーマの小説集だ。
世界各国を訪れた作者によって描かれており、内容が鮮明かつ具体的なので、読んでいて物語の景色が自然に想像できる。まるで、物語に登場する場所に自らが訪れているような感覚になる。
日本と外国では何が違い、何が同じなのか。異なる文化のなかで育った人同士の、なんてことのない日常から、美しい風景や印象深いふれあいまでが切り取られ、魅力的に語られている。さっぱりした文章のため、理系脳だという人こそ面白いかもしれない。
出版社:新潮社
著者:池澤夏樹
ジャンル:海外訪問
価格:572円
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死神の精度|345ページ(6編)
どうやら、死神の世界もビジネスで回っているらしい。主人公である死神の仕事は、1人の人間に密着し、死んでよいかどうかの「可・不可」を判断することだ。
たいていの場合は「可」を出すことになるため、多くの死神は2、3日の密着で決定するのだが、主人公は7日間をかけることにしている。
ビジネスにまつわるあれこれを、人間とは少しずれた死神の視点で読むことになるため、皮肉が効いていてクスリと笑える。エンタメ小説で人気の作者が、テンポよく書く短編小説集だ。
出版社:文藝春秋
著者:伊坂幸太郎
ジャンル:ビジネス
価格:748円
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1ドルの価値/賢者の贈り物 他21編|397ページ(23編)
O・ヘンリーは『最後の一葉』という作品が有名だが、ほかの作品もまたとない名作ばかりである。一話がとても短く、さらっと読める短編集でありながら、オチまできちんとあるのが特徴的だ。
この短編集では心温まる話が多いが、皮肉の効いた話もあるため、23編あっても退屈せずに読み切れる。困ったら『1ドルの価値』から読むのがおすすめ。
出版社:光文社
著者:O・ヘンリー
ジャンル:ミステリー
価格:794円(Kindleあり)
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編集部からひと言
ここまで、ナイトルーティーンにおすすめの短編小説を5つ紹介した。読書に慣れていない人でも、すぐに読書習慣を身に付けられるはずだ。
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