今、シードルが熱い。欧州では古くから親しまれてきたが、日本でも少しずつファンが増え始めているのだ。一体どんな酒なのか? りんご王国・弘前で魅力を探ってみたい。
(※その他の写真は【関連画像】を参照)
※この記事は2025年5月号に掲載されたものです。
■弘前の夜は英国パブで? 隠れ家空間で美味を味わう
飲み屋の灯りがポツリポツリと点き始め、雪景色を照らす。通りを歩いていると、ふとイギリスのパブを思わせる店が現れる。
「Pub Grandpa」と書かれた重い木製の扉を開けると「寒かったでしょう、温まっていってくださいね」と、店主の中松久二さんが迎えてくれた。

バーカウンターと吹き抜けの2階から1階を見下ろせるスタンディングカウンターを備え、本格的な英国パブの雰囲気だが、木の温もりに心がほぐれる。
店内を見回すと、所々にフェイクの木樽やトイガンなどが配され、賑やかな雰囲気。「常連のお客さんが『これ、この店に似合うでしょ』と言って持ってきてくれるんです」と微笑む中松さん。この店が愛されている証しだ。
シードルの種類も豊富で、常時7種を提供。さらに、シードルの持ち込みも可能なのだとか。

「イギリスはシードルの消費量が世界一で、パブではメジャーな飲み物です。英国パブの楽しさと、弘前のシードルの美味しさを同時に味わってもらえればと思っています」
食事メニューも充実。ホヤなどの海産物を中心とした青森の美味をふんだんに使用した洋食が、軽快な味わいのシードルとマッチする。軽やかで優しい時間が過ぎていく。
⚫︎Cidre Pairing
kimoriシードル × 海鮮サラダ

果実感が強くクリアな「kimoriシードル DRY」(2000円)には、「海の幸のカリビアンサラダ」(1200円)を。
青森で獲れたホヤやエビなど津軽の美味を口一杯に噛み締め、シードルを口に含む。すると、海鮮の新鮮なうま味とシードルの温もりある味わいが重なり合い、ぜいたくな風味を生む。
テキカカシードル × 牛肉の赤ワイン煮込み


甘みを抑え、渋みや酸味を引き立たせた「テキカカシードル」(850円)と凝縮したうま味の「牛肉の赤ワイン煮込み」(900円)。
シードルに溶け込む豊かなタンニンが濃厚な料理の味わいをいっそう引き立てる。ドライで爽快な飲み口のシードルだからこそのマリアージュだ。
Pub Grandpa
青森県弘前市土手町66-12
TEL/0172-34-9688
営業時間/17:00~24:00
定休日/日曜
撮影/三輪卓護
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