108737車中泊の実例「くるま旅クラブ」事務局長監修|今日からはじめる車中泊

車中泊の実例「くるま旅クラブ」事務局長監修|今日からはじめる車中泊

男の隠れ家編集部
編集部

自分の愛車がそのままホテルとなる。それが車中泊。5年ほど前から流行り始めた新たな旅行スタイルを今回特集。日本全国を巡る達人に話を伺った。

■軽自動車で行う車中泊「車中泊の実例」

クルマのアレンジ、行動パターン……車中泊のテクニックは、実際の経験者に学びたいもの。車中泊歴10年の達人に旅の秘訣を伺った。

【協力してくれた人】
hekさん

定年退職を機に各地の温泉、観光、グルメ旅を計画。軽自動車を車中泊向けに改造し、アニメ聖地巡礼、温泉、キャンプに繰り出す。

●改装した軽自動車で全国を巡る楽しさ

車中泊、クルマで走って中で泊まるとなれば、まずはキャンピングカーが連想されるだろう。あるいはトヨタのハイエースかヴォクシー、日産のセレナなどワンボックスタイプの大型車が連想されるだろう。

だが軽自動車でも工夫次第で車中泊用に改装できる。今回は、軽自動車を改装して車中泊に勤しむプロにお話を伺った。

hekさんは京都市在住。現役時代は忙しさゆえに旅行もままならなかったが、定年を迎え本格的に車中泊の旅にのめり込む。車中泊歴は10年、一年の半分は車中泊の旅、そしてキャンプの道中。

「アニメ聖地巡礼に温泉巡り、温泉は草津や別府と、各地の名湯を巡っています。キャンプの夜には焚火を眺めながら酒を静かにあおり、満天の星を眺める。そのひと時は何物にも代えがたいですね」

そんなhekさんの現在の愛車は、ホンダの「エヌボックス カスタム」の2015年版。現在、5年目を迎える。軽自動車を車中泊用にアレンジするにあたり、最も工夫した点は何だろうか。

「狭い車内で大切なのは整理整頓です。なくしやすい小物は、市販のスチールラックにまとめています。縦方向に組み上げて、分類すするのがコツです」

写真のように、後部座席から望めば縦方向に衣類に台所用品が分類されて並ぶ。後部の視界を遮らないよう、絶妙な位置で収まる。さらに使用頻度が低い道具は車外のルーフに納めるなどして車内スペースを維持、夜は安眠環境を求めて車内をフラットに改造する。

さて快適な車内環境は「ハード」の面ばかりではない。生活スタイルを工夫する「ソフト」面でも怠らない。車内でも調理をする車中泊生活でナイフは必需品、だがナイフがあれば「銃刀法違反」に当たるかもしれない。

そこでナイフを使わないときは専用ケースに収納して鍵をかける。車内で調理する折は一酸化炭素中毒を避けるため、チェッカーを用意し換気にも注意する。

「今まで巡ったなかでは、やはり北海道は別格でした。『夕日百選』になっているスポットで迎える夕刻も最高です」

現在でこそ一人旅だが、いずれは妻と一緒の旅に出たいと、今日も最良のスポットを求めてハンドルを握りアクセルを踏む。

■hekさんの考える車中泊の魅力

●出費を抑えたスローライフ
宿泊での出費を抑えることができる。キャンプ場の夜は焚火を眺めながら酒を静かにあおり、満天の星空を眺めるのが楽しみ。

●車中泊地での出会い
車中泊の宿泊場所、たとえばキャンプ場やRVパークなどで隣人と情報交換できる。目的が同じなので意気投合できる。

●何といっても北海道は別格
アニメ聖地や温泉、あるいはキャンプ場を中心に車中泊しているが、やはり北海道は別格。温泉では草津、あるいは別府がいい。

■CAR DETAIL

HONDA N-BOX custom

ワンボックスタイプ。後部座席はフラットシートに改装しているが、いつでも2人乗用に戻せるように工夫がなされている。

■hekさんの車中泊アイデア

容積の小さなワンボックスカーは、当然ながらコンパクト。そのなかでいかに快適な車中泊スタイルを維持するか……。現在、5年目の愛車各所に工夫が光る。

●マットでフルフラット化

快適な車中泊、快適な昼間の運転と観光は夜の安らかな睡眠から。後部座席を倒し、イレクターパイプで土台を作る。その上にマットを敷くことで、凹凸のないベッドに改造している。

●使用頻度の少ない物は屋根へ

小さな軽自動車のスペースを最大活用するため、あまり使わないグッズはすべて屋根の上に納める。キャリアなしで2.1mを越えないように注意しているので、立体駐車場もOK。

●バックドアからの換気

密閉された車内では息が詰まってしまう。車内に自然な風を招き調理などの匂いを排出するため、ドアストッパーを用いて軽くドアを開けた状態を維持し、風を招く。気分転換にも良い。

●一酸化炭素チェッカーは必須

調理用具としてガスコンロは備えているが、車内の空気を汚すために極力使わないようにしている。もし使う際は不完全燃焼による中毒を防ぐため、一酸化炭素チェッカーを装備して用心。

■その他のポイント

●ナイフ類は一つにまとめて鍵をかける
調理、工作用に欠かせないナイフは、「銃刀法違反」を避けるため使わないときは箱に納め鍵をかける。
●意外と使う簡易トイレの準備
夜間、あるいは荒天でトイレに行きにくいとき、渋滞のときに備えて「簡易トイレ」も用意しよう。
●費用や電力を抑える水冷マットの活用
ポータブルエアコンは高価で大量の電力を消費する。出費を抑えるため、夏の夜は「水冷マット」で寝る。

楽しい車中泊ライフを——

自ら工夫を凝らした愛車で全国を巡る、自宅兼自家用車で眠れば、目覚めるとそこは目的地。工夫を凝らし、マナーを守りつつ、日本全国を巡る楽しみは今日も続く。

文・取材/角田陽一

▼あわせて読みたい

編集部
編集部

いくつになっても、男は心に 隠れ家を持っている。

我々は、あらゆるテーマから、徹底的に「隠れ家」というストーリーを求めていきます。

Back number

バックナンバー
More
もっと見る