リノベーション住宅を改造
より暮らしにフィットさせるDIY
plus9さんが住むUR都市機構と無印良品コラボのリノベーション団地。当初は1LDKの広くシンプルな部屋に最低限の設備しかなかった。しかし賃貸を自分好みの部屋に変えられると人気が高い。
「でも、シンプルでモノトーンというコンセプトが明確に決まっているのに、市販の家具などにサイズや質感で満足できるものがなかった……」
そこで自らDIYで部屋造りをすることに。DIYの大きなテーマは収納スペースをどうするかであった。まずはキッチン。
壁からロングカウンターのみが出ている構造で、シンク下には何もなかった。そこに全ネジとアジャスター、パイン合板でシェルフを製作し、食器や鍋などを収納できるように。
また壁前面にはディアウォールと有孔ボードでキッチンツールを吊るせるようにした。さらに洗面所にも焼き桐の天板で同じシェルフを製作したという。
一番の自信作がクローゼットだ。ディアウォールと木材、突っ張り棒を使って快適な収納空間にした。
「衣類を縦方向に掛けられるようにしたので材料が二倍必要でしたが、出来上がりには満足しています」
前述のディアウォールとは木材などの端に取り付ける器具。バネの力で固定し釘を使わないため、賃貸住宅でのDIYには便利な道具だ。
そしてDIYのもうひとつのテーマが家具の自作だ。仕事用のデスクは、27インチのⅰMacに適した奥行きの市販品がなかったため、天板はSPF材を3枚接合。脚は角材を使い手造りした。ほかにもベンチチェストやラダーラックも造った。
「DIYはサイズや色などを自分の思い通りにできる。オンリーワンの家具は愛着が湧きます。試行錯誤しながらDIYをする時間が楽しい」
何もなかった部屋をお洒落でスタイリッシュな空間に仕上げたplus9さん。完璧を求めすぎないこと。そしてDIYするものだけでなく、部屋全体のバランスを考えることが大事だと話してくれた。