ニューヨークのカフェバーのような雰囲気をコンセプトにリノベーション。リビングダイニングは配管などをむき出しにしたスケルトン天井、モルタルで仕上げたダイニングテーブルなど、マンションの一室とは思えないほど、独特の空気感が漂っている。

仕事に集中する富田さん。「普通の机は野暮ったい」のでデスクは杉材を作り付けにした。使い心地も良く気に入っている。キャビネットはIKEA。

そのリビングダイニングに面して透明なパーティションで仕切られているのが、富田さんのワークスペースだ。外資系の会社で輸入たばこの営業マンをしている富田さんが自分の空間を欲したのは、テレワークのために自宅がオフィスとなり、事務処理ができる秘密基地が必要だったからだ。

「デザイナーさんが自分の想像を超えたデザインを提案してくれました。壁だと閉塞感がありますが、透明なので、家族からも仕事中の自分が見える。コミュニケーションがとりやすくなりました」 

透明のパーティションは当初ガラスにこだわっていたが、子どもがぶつかっても安全、ガラスよりも安価という理由で、最終的にアクリル板を選択した。

内部には約3mの長いデスクを作り付けにして、富田さんと子ども2人分のチェアを置く。普段は家族皆で使っているという。

ここでは息子さんと並んで仕事することも多く、会話も増えたのだという。

「ここで仕事をしながら、時々振り向いてリビングを眺めます。自分がニューヨークのカフェにいるような気分になるんです」

デスクの上にはPCやお気に入りのグッズなどが置かれている。

隣にはフリースペースがあり、ワークスペースと同じく透明なパーティションが連続して延びている。そのためダイニングから見ると、実際の面積以上に空間の広がりが感じられ、くつろげる空間になっている。

透明なパーティション越しのため、空間が実際よりも広く見える。

そしてワークスペース確保によって、ライフスタイルも変わった。料理本を読む楽しみが増え、自ら料理をするようにもなった。隣のフリースペースで趣味のベースギターを弾くことも。仕事のオンとオフの切り替えがスムーズになり、余裕も生まれた。充実した暮らしの中心に、常にワークスペースがあるのだ。

【秘密基地造りのPOINT】
1.透明仕切りで見せるワークスペース。
2.リビングダイニングとの一体感。
3.ゴチャゴチャ感で遊び心ある空間に。

【Owner’s voice】
デスク上の棚に靴箱を積んでいるのは、収納より見せる演出です。秘密基地全体がカフェのようで満足です。

文/阿部文枝 撮影/遠藤純