天神の繁華街で買い物客に混じって昼呑みを

福岡の中心部を流れる那珂川を挟んで博多と天神という福岡の二大繁華街が対峙している。そのひとつ天神は大丸、三越、岩田屋などの老舗デパートが建ち並び、多くの買い物客で賑わう街だ。

「角屋」は最寄り駅西鉄福岡天神駅から1〜2分のところにあり、店名の通り交差点の一角に建つ角屋食舘ビルの1階と地下1階で営業している。このビルにはラーメン店、居酒屋、焼き肉屋といった角屋のグループ店が入居していて、まさに「食舘ビル」となっている。

入口の価格が明記されている看板をチェックして、早速1階の立ち呑みエリアに入店。ショッピングゾーンのビルの1階なので、普通の居酒屋感覚でひとりでも気軽に入れるのがいい。

ちなみに地下1階は立ち呑みスペースとテーブル席があって腰を据えてのんびりできる。店に入ると、目についたのがこうした呑み屋には珍しい酒やおつまみの食券自動販売機。「御注文の仕方」をよく読み、「生ビール中」(450円)と「おでん」(330円)、そして250円共通券を選んだ。

「はい、おでんお待ちどうさま。この出汁を味わってね」と、元気なカウンタースタッフに食券を渡しビールとおでんを受け取った。その横のガラスケースの中にたくさんのつまみがあり、その中から博多がめ煮を選んで250円共通券で支払ってテーブルに落ち着いた。

ほどよく冷えたビールをひと口呑んで周囲を見渡すと、11時の開店直後だというのにテーブルは7割方埋まっていた。客層は下町の昼呑みの店とは少々異なり、買い物客、ビジネスマンといった老若男女がお昼ご飯でも食べに寄ったようにジョッキを空けている。

「創業はおよそ50年前ですが、20年ほど前に今の形態にリニューアルしたんです。その後お客さんの層が変わり、今では女性や近くの商業ビルで働く若い人も多くなりました」と語るのはマネージャーの忠さん。この店ではそれが日常で、何の違和感もないという。

 空いた皿を返却し、もう2、3品追加して満足したところで店を出れば、燦々と輝く太陽に反射する周囲のビルが眩しかった。