この記事では、アアルトベースが気になっている人へ ・ アアルトベースをおすすめする理由 ・ アアルトベースの選び方 について解説。名作家具を住まいに迎えるにあたり、失敗・後悔のない選択肢を見つけることができます。
アアルトベースとは?
アルヴァ・アアルトがデザインした花瓶
世界でよく知られているガラス作品のひとつであるアアルトベース。北欧デザインの第一人者とも言えるフィンランドの建築家であるアルヴァ・アアルトがデザインしたガラス製の花器だ。ヘルシンキのレストラン「サヴォイ」が最初に使い始めたことから、別名「サヴォイ・ベース」とも呼ばれている。
その唯一無二なデザインは、アアルトがフリーハンドで描いたスケッチから生み出され、1936年にコレクションとして発表。翌年にはパリ万博にも出品された。
アアルトベースは「アルヴァ・アアルト財団」の公式ロゴにも使用されるなど、アアルトデザインを代表するアイコン的存在でもあり、北欧デザインの象徴とも称される。
アアルトについては以下の記事でも紹介している。3本脚のスツールや半円のテーブルなど、シンプルながら高い機能性を持つアアルトが生み出した名作家具は、もちろんアアルトベースとも相性抜群。アアルトの代表作をチェックしてみほしい。
製造・販売ブランドは「iittala(イッタラ)」
ガラス・陶磁器製品などを手掛ける、フィンランドを代表する老舗テーブルウェアブランド「iittala(イッタラ)」。プレートやグラス、マグカップなどを中心に数多くのガラス製品を製造・販売している。ブランド名は、フィンランドのイッタラ村で創業したことに由来する。
「アルヴァ・アアルト コレクション」のひとつ
イッタラが1936年に発表した「アルヴァ・アアルト コレクション」のアイテムのひとつである花器は「アアルトベース」と呼ばれ、同ブランドのインテリアアイコン的名作として世界中から知られている。
コレクションは、サイズやモデルの異なるベース、ボウルなどのシリーズで構成。1937年のパリ万国博覧会に出品され、当時の装飾品とは一線を画す有機的な造形は、国際的なセンセーションを巻き起こした。
そのユニークな美しさやデザインは、時代を超えたデザインの礎を築いたとともに、世界中のインテリアファンに支持されている。
2023年1月にはアアルト生誕125周年を記念して、オリジナルコレクションのシェイプとカラーが復刻・発売されるとともに、アアルトにインスパイアされた新たなインテリアとして木製トレイやノートなどのアイテムも登場した。
アアルトベースの特徴
しなやかな曲線美を描く、有機的なフォルム
アアルトベース最大の特徴である有機的なフォルムのモチーフは、フィンランドの湖の形や、白樺の根本付近の断面形状などの諸説が存在する。今までになかった曲線美と形の花器は、世代を超えて幅広く愛され続けている。
間口が広く取られた形なので、サッと無造作に花を生けるだけでさまになるのも特徴だ。さらに、少ない本数の花や枝ものも花器底のカーブに引っ掛けるように立てれば、ぐらつかず思いのままに生けることができる。
美しいガラスの表情
アアルトベースは、ガラス職人により吹きガラス製法で1点1点作り上げられていて、透明感のあるガラスの表情も魅力のひとつ。光の当たり方でその輝きや色合いがさまざまに変化し、置く場所や時間によって、その魅力をさまざまな角度から楽しむことができるだろう。
アアルトベースが選ばれる理由
有機的な曲線が特徴的なアアルトベースには、さまざまな装飾品やインテリアアイテムが存在する中でも他にはない無二の存在感がある。
花器という道具だけに捉われない、作品としての価値
そこにあるだけで特別な空間を演出してくれるフラワーベースは、花を生けるだけでなく、水を入れて光の反射を部屋に映し出すように使うこともできる。
オブジェとして単体もしくは複数個並べて飾るだけでも、特徴的なフォルムが見る物の目を楽しませてくれるだろう。さらには、お菓子やチョコを入れて、テーブルにキープしておくための容器代わりにする人も。使い方や楽しみ方がひとつではないのも支持される理由だ。
熟練の職人による製造方法
大量生産はせず、今もイッタラの工房でひとつひとつ製作されているアアルトベース。専用の型に流したガラスを熟練の職人が手吹き(マウスブロー技法)で仕上げている。他にはないデザインはもとより、手仕事により大切に生産されていることも、その価値を高めている理由であると言えよう。
豊富なサイズ・カラー展開
アアルトベースには、豊富なサイズとカラーバリエーションがあり、空間や設置場所、生ける草花に合わせて程よいアイテムが選べる。
小ぶりで使いやすいものから、幅を持たせた存在感のあるサイズ、背丈のある植物を生けるのににちょうど良い高さのあるものなどを展開。
美しい透明感を堪能できるクリアカラーや、温かみのあるブラウン、空間のアクセントになる華やかさのクランベリーカラーなど、好みやインテリアに合わせて色が選べるのも魅力だ。イッタラ独自のカラーレシピによる絶妙な色合いも他にはない点である。
アアルトベースの選び方
多彩な形、サイズ、カラーが存在するアアルトベース。まず手にするならどのように選べば良いのか迷う人も多いのではないだろうか。飾りたい花のサイズや、置きたい場所・空間に合わせてチョイスしよう。
サイズやカラー選びにどうしても迷ったら、直営店などで実物を見て比較することもおすすめ。サイズによって口の形が異なるので、好みの形状から選ぶのも良いだろう。
【迷ったらこれ】定番は160mm×クリア
どれを選んだらいいのかわからない!という場合は、どんなインテリアにもマッチする定番タイプがおすすめ。サイズは160mm・色はクリアという組み合わせが一番良く見かけるタイプで、使いやすいだろう。
160mmサイズは、インテリアとしての存在感もあるので、花器として使用しないときも、置いているだけで部屋のアクセントになってくれる。
サイズの選び方
フラワーベースとして実用的な160mm
160mmはフラワーベースとして最も実用的なサイズ。
花の長さや向きを調整せずともおしゃれに生けることができる。カーブ部分に茎が引っかかることで花が程よい角度に倒れ、アアルトベースならではの雰囲気や無造作感が生まれる。
枝ものにもおすすめな220mm
大きいサイズの220mmならブーケから枝ものまで、あらゆる植物に問題なく対応できる。
飾る場所を気軽に変えられる95mm・120mm
雑貨や他の花瓶と並べて飾ったり、棚などにディスプレイしたりと、気分やシーンに合わせて気軽にデコレーションを楽しみたいなら、コンパクトなサイズ感の95mm・120mmが使いやすいだろう。
インテリアとしても扱いやすく、飾り方に困ることはない手軽さも魅力だ。
一輪挿しに最適な新サイズ・180mm
アルヴァ・アアルトの生誕125周年を記念して2023年に登場した「アルヴァ・アアルト コレクション ベース 180mm」には、クリア、クリア1937、リオブラウン、ホワイト、スモーキーグレーと、1930年代当時のオリジナルカラーが表現されている。
イッタラの定番コレクションに新たに加わったアイテムは、すっきりしたシェイプで一輪挿しや小ぶりなブーケに最適だ。
カラーの選び方
カラーバリエーションは、クリア、リネン、モスグリーン、コッパー、ダークグレーなど、どれも絶妙な色合いが揃う。エレガントで落ち着いた色味が多く、どんなインテリアにもフィットしそうだ。
定番人気カラーはクリア、ホワイト
どんな色とも合わせやすいクリアやホワイトは、その使いやすさからも定番人気のカラー。迷ったらまずはクリア、ホワイトを選ぶのがおすすめ。同じアイテムでもカラーによって雰囲気がガラッと変わるため、気に入ったカラーを複数コレクションしたくなるのも頷ける。
特別なカラーや廃盤になったカラーも
アアルトベースのカラーはデザインや生産時期によっても展開が異なるため、新たに加わるカラーや記念カラー、限定カラーも販売される。過去には廃盤になったカラーもあるので、気に入った色は早めに購入しておくのが良いだろう。
アアルトベース 商品詳細
生産国 | フィンランド |
サイズ | 95mm:約W105(最大)×H95mm 120mm:約W145(最大)×H120mm 160mm:約W195(最大)×H160mm 180mm:約W85(最大)×H180mm 220mm:約W140(最大)×H220mm |
材質 | 無鉛ガラス |
ブランド | iittala(イッタラ) |
参考価格 | 16,500円〜 |