カクテルの王様と言われる「マティーニ」というカクテルを知っているだろうか? マティーニは、主にジンとベルモットで作るショートカクテルだ。
作り方はシンプルではあるものの、作り手の腕前が味わいにそのまま反映されてしまい、小細工や誤魔化しが一切効かない。そのため、マティーニを作る際はそれなりのスキルが求められる。
そこで今回は、カクテル初心者でも実践できるように、マティーニの作り方やおすすめのジンやベルモットを解説する。カクテルに興味がある人は、ぜひ最後まで読んでみてほしい。
カクテルの王様「マティーニ」とは?
マティーニは、ジンとベルモットを使用したシンプルなショートカクテルだ。「カクテルの王様」と言われるほど、多くの人々を魅了している。材料がシンプルであるがゆえ、バーテンダーの実力が試されるお酒でもある。
なお、マティーニという名称の由来には諸説ある。1つ目の説は、イタリアの「マティーニ・エ・ロッシ社」が、自社のジンとベルモットを使用して作ったカクテルをそう呼んでいたから。
もう1つの説は、マティーニという名前のバーテンダーがこのレシピを考案したため、という2つの説が有名だ。
マティーニはショートカクテル
マティーニはショートカクテルであり、脚の長い三角形のカクテルグラスが用いられることが多い。そもそもショートカクテルとは、グラスに氷が入っておらず、短い時間(ショートタイム)で飲むカクテルのことだ。
よく「ショートカクテル=小さいグラスを使ったカクテル」と勘違いされるが、それは間違いであり、必ずしも小さいグラスを用いるわけではない。また、アルコール度数が高いとも思われがちだが、ショートカクテルの種類によってアルコール度数はさまざまだ。
「ショートカクテルはグラスに氷を入れない、かつ短時間で飲むように作られたカクテル」ということを覚えておこう。なお、対称的であるロングカクテルは、グラスに氷を入れて長時間楽しむカクテルを指している。
マティーニの特徴|味わい・香り
ジンとベルモットで作るシンプルなマティーニは、爽快感のあるキリッとした味わいが特徴的だ。オリーブやレモンピールなどを加える場合もあるが、それでも比較的シンプルな構成で作られる。
そもそもベルモットは白ワインを主体として、香草やスパイスを配合して作られるフレーバーワインである。そこに辛口のジンを加えるため、より爽やかな味わいが実現する。
後味もスッキリとしており、苦味は比較的に強め。香りはベルモットの風味が強く、ハーブのような華やかな香りが楽しめる。大人の味わいで甘さは控えめなので、「甘いお酒が好き」という方にはあまりおすすめできない。
ちなみに、マティーニのアルコール度数は35度前後である。アルコール度数はマティーニの種類によって変わるものの、ほかのカクテルに比べて度数が高いということを覚えておこう。
マティーニの作り方|必要な材料
マティーニの作り方は非常にシンプルだが、シンプルであるがゆえ作り手の腕前によって味わいが大きく異なる。また、誤魔化しが効かないレシピであるため、家庭でも作れるカクテルではあるものの、それなりのスキルが求められるのも特徴だ。
上記のことから、「マティーニを飲めばその店(バーテンダー)のレベルがわかる」とまで言われている。アレンジの仕方によって材料は異なるが、マティーニを作る際は基本的に以下の材料を使用する。
【材料】
- ジン:50cc
- ベルモット:10cc
- グリーンオリーブ:1粒
マティーニの基本レシピは以下の手順を参考にしてほしい。
【作り方】
- グラスに氷を入れて20回ほど回して冷やす
- グラスが冷えたら氷をおさえながらグラスを傾けて水を切る
- よく冷やしたジンとベルモットをステアしてグラスに注ぐ
- グリーンオリーブを添えて完成
マティーニのアレンジレシピ
マティーニの基本レシピは先ほど解説したが、アレンジを加えて自分好みにすることも可能だ。主なアレンジレシピとしては、以下のようなものが挙げられる。
- ベルモットを日本酒に変える「和洋マティーニ」
- ベルモットをりんごジュースに変える「スウィート・マティーニ」
- ハーブ感をさらに加える「香草マティーニ」
- ベースをジンではなくウォッカにする「ウォッカ・マティーニ」
- レモンの皮や果肉を追加する「レモン・マティーニ」
このように、マティーニにはさまざまなアレンジレシピが存在する。アレンジ数はなんと200種類以上あるとも言われている。
アレンジレシピによっては、女性でも飲みやすい甘めのマティーニを作ることもできるため、状況や好みに合わせてマティーニの作り方を模索しよう。
マティーニにおすすめのジンとベルモット8選
最後に、マティーニを作る際に必要なジンとベルモットのおすすめ商品を合計8つ紹介する。
- ジン|ゴードン ロンドン ドライジン
- ジン|タンカレー ロンドン ドライジン
- ジン|ジーヴァイン ジン フロレゾン
- ジン|セイクレッド オーガニックジン
- ベルモット|ヴェルモット ノイリー・プラット ドライ
- ベルモット|チンザノ ベルモット エクストラドライ
- ベルモット|ヴェルモット ノイリー・プラット スイート
- ベルモット|カルパノ アンティカ フォーミュラ
材料にする銘柄によって、出来上がるマティーニの味わいが変化する。それぞれの特徴を見比べた上で、自分好みの商品を見つけよう。
1.ジン|ゴードン ロンドン ドライジン
1つ目に紹介する「ゴードン ロンドン ドライジン」は、力強い味わいとクセのある風味が特徴的なジンだ。世界で初めてジントニックを生んだとされるブランドで、世界180ヶ国で愛用されている。
43度という高いアルコール度数を誇っているため、アルコール感の強いマティーニを作ることが可能だ。
液体容量:750ml
アルコール度数:43度
参考価格:1,482円
2.ジン|タンカレー ロンドン ドライジン
ドライジンの定番商品「タンカレー ロンドン ドライジン」を紹介する。ジンといえばこの商品であり、ほかの銘柄にはないキレの良さが魅力的だ。
多くのバーや飲食店で用いられているため、おなじみの味を楽しむことができる。マティーニ以外のカクテル、ストレートやロックで飲んでも美味しいため、お酒好きの方は1本常備しておくことをおすすめする。
液体容量:750ml
アルコール度数:48度
参考価格:1,679円
3.ジン|ジーヴァイン ジン フロレゾン
3つ目に紹介する銘柄は、「ジーヴァイン ジン フロレゾン」だ。高級感のあるボトルが特徴的で、白い花に囲まれたようなフローラルな香りを堪能できる。
雑味がなくスッキリとした味わい、かつ全体的にやわらかく口当たりも優しいため「初めてマティーニを飲む」という方におすすめ。
液体容量:700ml
アルコール度数:40度
参考価格:4,679円
4.ジン|セイクレッド オーガニックジン
続いて紹介する「セイクレッド オーガニックジン」は、フレッシュフレーバーが持ち味のジンだ。すべてオーガニックの12種類のボタニカルが使用されており、ほかのジンとは別次元の美味しさがある。
クリアな口当たり、透き通るような香りも魅力的。「いつも飲んでいるジンに飽きてしまった」という方は、ぜひ本商品の購入を検討してみてほしい。
液体容量:700ml
アルコール度数:48度
参考価格:5,998円
5.ベルモット|ヴェルモット ノイリー・プラット ドライ
バーテンダーからフレンチのシェフまで愛用する「ヴェルモット ノイリー・プラット ドライ」。長年培われてきた醸造方法が存分に生かされているベルモットであり、パンチの効いたスパイス類とビター感の香りを楽しめる。
この商品をマティーニに使用すれば、芳醇な香りとキリッとした味わいになる。さまざまな料理にも使えるため、お酒好きなら1本購入しておいても損はないはずだ。
液体容量:1,000ml
アルコール度数:18度
参考価格:1,501円
6.ベルモット|チンザノ ベルモット エクストラドライ
6つ目に紹介するおすすめの銘柄は、イタリア産のベルモット「チンザノ ベルモット エクストラドライ」だ。ワインの風味が生かされているベルモットであり、マティーニなどのカクテルに最適。
味わいとしては、ピリッとした辛味のなかにほんのりと甘みを感じる。比較的飲みやすいベルモットであるため、カクテルとして使用せずにストレートとして飲んでも美味しい。
液体容量:1,000ml
アルコール度数:18度
参考価格:1,516円
7.ベルモット|ヴェルモット ノイリー・プラット スイート
マティーニに甘みやバニラ香を追加したい方におすすめなのが「ヴェルモット ノイリー・プラット スイート」だ。厳選された20種類以上のハーブによる深い味わいが特徴で、ほんのりと甘い香りとバニラ香を感じられる。
カクテルとして使用する以外にも、食前酒やデザートワインとしても楽しめる。さらなるアレンジを効かせることも可能だ。
液体容量:1,000ml
アルコール度数:16度
参考価格:1,525円
8.ベルモット|カルパノ アンティカ フォーミュラ
最後に紹介する「カルパノ アンティカ フォーミュラ」は、キング・オブ・ベルモットと言われる銘柄だ。伝統的な製法によって造られるボトルであり、マティーニなどのカクテルに使用すれば、より奥行きのある味わいと輝きを与えることができる。
もちろん、ストレートやロックで飲んでも十分に美味しい。本商品の楽しみ方は多種多様である。「特別なベルモットを使用したい」という方におすすめ。
液体容量:1,000ml
アルコール度数:16.5度
参考価格:3,687円
まとめ
本記事では、マティーニの特徴や作り方、おすすめのジンとベルモットを解説した。
マティーニはカクテルの王様と言われる飲み物で、爽快感のあるキリッとした味わいが楽しめる。作り方はシンプルではあるものの、使用する材料が少ないため、作り手の腕前が完成度に大きく影響する。
マティーニのアレンジレシピは複数存在するが、基本的にジンとベルモットさえあれば作れるので、興味がある方はぜひマティーニを作ってみてほしい。