スマホやパソコンとケーブルなしで接続できる「ワイヤレスヘッドホン」。

ワイヤレスヘッドホンは、従来の有線ヘッドホンよりもスマートに音楽を聴ける便利なアイテムとして、プライベートやビジネスのさまざまなシーンで活用されている。

最新のワイヤレスヘッドホンは高音質・高機能のモデルが増えており、お洒落なデザインのモデルも多く、商品選びに悩んでしまうだろう。

そこで今回は、ワイヤレスヘッドホンの基礎知識や有線イヤホンとの性能比較、そしてモデル選びの重要ポイントを詳しく紹介していく。

記事をとおして、音楽体験をより充実させるワイヤレスヘッドホンの魅力を知ってもらえるだろう。

ワイヤレスヘッドホンとは

ワイヤレスヘッドホンとは、接続ケーブルなしでスマホやパソコン、オーディオ機器などと接続できるヘッドホンのことだ。

ケーブルを気にすることなくストレスフリーで音楽を楽しむことができ、最近ものはデザインがお洒落なモデルが多いため、ファッションにも自然に取り入れることができる。

スマホの普及に伴い、さまざまなメーカーが多彩なモデルのワイヤレスヘッドホンを続々とリリース。

電車通勤中に音楽を聴いてリラックスしたいとき、自宅のソファーで寛ぎながら好きな音楽に浸りたいときなどに、ケーブルがなく手軽に接続できるワイヤレスヘッドホンが重宝するだろう。

ワイヤレスヘッドホンと有線ヘッドホンを比較

ワイヤレスヘッドホンと比較対象になるのが、従来のケーブル付きの有線ヘッドホンだ。

ワイヤレスヘッドホンの特徴をさらに知ってもらえるように、有線ヘッドホンとの性能の違いを比較していこう。

ケーブルの有無

先に説明したとおり、ワイヤレスヘッドホンにはケーブルがないため、従来の有線ヘッドホンようにケーブルが絡まる心配は一切ない。

有線ヘッドホンのケーブルは、手や物に引っかかり邪魔になる可能性があり、持ち運びをしたときに自然とケーブルが絡まってしまうことも多い。

長く有線ヘッドホンを使ってきた人は、ケーブルがないワイヤレスヘッドホンの快適さにきっと感動するだろう。

充電の有無

ワイヤレスヘッドホンは、USBケーブルや商品に付属するトランスリミッターなどでヘッドホン本体の充電をする必要がある。

最新のモデルは数十分でフル充電が完了し、最大50時間以上連続で稼働させることが可能。

一方で従来の有線ヘッドホンは、スマホやオーディオ機器にケーブルを繋けば充電なしでそのまま使用できる。

旅行先やアウトドアなどのシーンで数日間続けてワイヤレスヘッドホンを使用する場合、充電ケーブルやトランスリミッターを欠かすことはできないのだ。

音質の良さ

ワイヤレスヘッドホンの購入を検討している場合、有線ヘッドホンよりも音が劣化しやすいという点をかならず理解しておかなければならない。

なぜなら、Bluetoothなどで音を伝送する際、有線よりも音を圧縮する工程が増えるため、結果的に音質が下がってしまうからだ。

ただし、ワイヤレスヘッドホンでも音の劣化やタイムラグを抑えたモデルも販売されているため、音質が悪いというわけではなく、あくまで「有線と比べた場合に劣る」と認識しておこう。

通信の安定性

ワイヤレスヘッドホンは、Bluetoothや赤外線によって音を伝送するため、遮蔽物や接続機器との距離によって通信が不安定になることがある。

一方で、有線ヘッドホンはケーブルの接続によって常に安定した音の伝送が実現し、タイムラグとノイズを最小限に抑えて音楽を聴けるのだ。

ワイヤレスヘッドホンも、適切な使い方をすれば問題なく音楽を楽しめるが、通信の安定性ではどうしても有線ヘッドホンに劣ってしまう。

ただし、有線ヘッドホンはケーブルに負担がかかった場合に断線する可能性があり、断線によって泣く泣く買い替えをした人もいるだろう。

対応機種

ワイヤレスヘッドホンは、赤外線・無線・Bluetoothといった、ワイヤレス接続に対応した機器に限り使用可能。

一方で、有線ヘッドホンはほとんどのオーディオ機器に接続可能となっており、接続端子が異なる場合でも変換コネクタで対応できる。

一昔前のCDプレーヤーやレコードプレイヤーでも接続できるヘッドホンを探している場合は、有線ヘッドホンが選択肢となるだろう。

ワイヤレスヘッドホンのモデル選びのポイントを解説

ワイヤレスヘッドホンの購入を決断した人は、どのような機能性にこだわって商品を選べばいいのか悩むだろう。

そこで注目したいのが、ワイヤレスヘッドホンのモデル選びで重要とされる以下のポイントだ。

  1. 接続方法によって特徴が大きく異なる
  2. 活用シーンを想定したモデル選び
  3. Bluetoothのバージョンに注意
  4. Bluetoothの対応コーデックを確認
  5. ドライバーが大きいほど音質が良くなる
  6. ハイレゾ音源はハイレゾ対応モデルのみ再生可能
  7. 長時間使用する場合はバッテリー駆動時間を確認
  8. 雑音・騒音を打ち消すノイズキャンセリング機能
  9. ビジネスシーンで活躍するマイク・リモコン機能

上記のポイントをそれぞれ詳しく解説していくので、今まさにワイヤレスヘッドホン選びに悩んでいる人はぜひ参考にしてほしい。

接続方法によって特徴が大きく異なる

ワイヤレスヘッドホンと音楽プレイヤーの接続方法は、赤外線・無線・Bluetoothの3種類に分けられ、接続方法によって音のタイムラグや受信可能な範囲、通信の安定性に差が出てくるのだ。

赤外線方式の特徴

赤外線で音声を伝送するワイヤレスヘッドホンは、3種類の中で最も値段が安い傾向にあり、安価のモデルの多くが赤外線方式のモデルになっている。

安価で入手できる点に加えて、タイムラグが少ないという点が赤外線方式のワイヤレスヘッドホンのメリットだ。

赤外線で通信可能な距離は数メートル程度のため、室内で利用する分には十分な距離だろう。

しかし、接続機器とワイヤレスヘッドホンの間に遮蔽物があると、音が途切れてしまう大きなデメリットがある。

たとえば、接続機器とワイヤレスヘッドホンの間に人が立った場合、赤外線が遮断されると音が聴こえなくなってしまうのだ。

また、同じ周波数帯のプラズマテレビや電子レンジ、冷蔵庫、無線LANなどが近くにある場合はノイズが発生するため、利用する場合は環境にかなり気を遣う必要があるだろう。

無線方式の特徴

無線方式のワイヤレスヘッドホンは、Wi-Fiや無線LANのように2.4Ghzの無線電波を飛ばして音声を伝える仕組みになっている。

遮蔽物の影響を受けづらく、ノイズも発生しにくいため、音質が安定しているというのがメリットだ。

安定して接続できる距離は30メートル程度で、接続機器に背を向けても通信が可能。

ただし、同じ周波数帯の電子レンジや無線LANの近くでノイズが発生する可能性があるため、これらの遮蔽物と離れた場所で使用すべきだ。

また、赤外線方式よりも音のタイムラグが目立つため、音ズレでクオリティに悪影響が出る音楽制作には向いていない。

多少の音ズレでも気にならないテレビの視聴や音楽鑑賞などであれば、ストレスフリーで満足に使用できるだろう。

無線方式のワイヤレスヘッドホンは、値段は3種類の中で最も高くなる傾向にあるが、その分実用性も高いのだ。

Bluetooth方式の特徴

Bluetooth方式のワイヤレスヘッドホンは、Bluetooth対応のスマホやタブレット、ポータル音楽機器などと接続して利用可能。

スマホなどの接続機器をズボンのポケットやバッグに入れた状態でも快適に音楽を聴くことができ、10m未満であれば接続を保つことができる。

高音質でお洒落なモデルも多く、赤外線方式と無線方式の間くらいの値段で販売されている。

懸念されるのが、音のタイムラグだ。

一般的なBluetooth方式のワイヤレスヘッドホンは、有線と比べて10分の1程度の遅延があるといわれている。

そのため、レスポンスが重要なゲームには向いていないといえるだろう。

移動中にスマホから音楽を流したい場合や、自宅の部屋でパソコンから音楽を流したい場合には、ストレスフリーで快適に利用可能だ。

活用シーンを想定したモデル選び

ワイヤレスヘッドホン選びで失敗しないためには、活用シーンを想定したモデル選びが重要になる。 

具体的に、どのようなシーンでどんな性能のワイヤレスヘッドホンが適しているのかを説明していこう。

テレビや映画鑑賞に適したサラウンド機能

テレビ視聴用としてワイヤレスヘッドホンを購入する場合、サラウンド機能が搭載されたモデルがおすすめだ。

サラウンド機能とは、あらゆる角度から音声が聴こえる機能であり、まるで映画館にいるような臨場感が得られるだろう。

DJに適したハウジング可動タイプ

ワイヤレスヘッドホンの耳の部分にあたるハウジングが可動するタイプなら、片耳だけ音楽を聴くことが可能だ。

ハウジング可動タイプはDJやレコーディングに適しており、ノイズキャンセリング機能が備わっていれば、片耳だけでより鮮明に音を聴き取ることができるだろう。

レコーディングに適したモニターヘッドホン

レコーディングでワイヤレスヘッドホンを使いたい場合は、高解像度のモニターヘッドホンがおすすめだ。

モニターヘッドホンは原音により近い高音質を表現するだけではなく、長時間の装着を想定した付け心地の良いつくりになっている。

耐久性も高いため、長く愛用できるだろう。

ゲーミングに適した低遅延モデル

PS5やSwitch、PCなどのゲーム用としてワイヤレスヘッドホンを購入する場合、最重視したいのがタイムラグの有無だろう。

ゲーミング適したモデルを選びたい場合は、低遅延モデルがおすすめされる。

Bluetooth方式の接続方法の場合、比較的タイムラグが発生しやすいため注意が必要だ。

FPSなどレスポンスが重要になるゲームを快適にプレイしたい場合は、赤外線方式や無線方式のワイヤレスヘッドホンから選ぶことになるだろう。

Bluetoothのバージョンに注意

Bluetooth方式のワイヤレスヘッドホンを購入する場合、Bluetoothのバージョンの違いで接続できない可能性がある。

バージョン3.0以前だった場合、バージョン4.0以降は互換性がないため、接続できないことを理解しておこう。

最新のワイヤレスヘッドホンのモデルはバージョン4以上が多いが、バージョン4.0以降に対応した機器同士であれば問題なく接続ができる。

因みに、Bluetoothがバージョンアップすると通信速度が速くなる他、通信範囲が広くなる、省エネ性能がアップするなどの変化がある。

Bluetooth方式のワイヤレスヘッドホンを選ぶ場合、バージョン4.0以上であればBluetooth対応の最新のスマホやパソコンなど、多くの機器で接続可能だ。

Bluetoothの対応コーデックを確認

Bluetooth方式のワイヤレスヘッドホンでは、対応コーデックにもチェックしよう。

対応コーデックとは、音声データの圧縮方式であり、接続する機器同士のコーデックが一致する場合に使用可能。

ワイヤレスヘッドホンは、基本的にA2DPという音楽データを高品質で伝送できる規格に対応している。

A2DPに対応したワイヤレスヘッドホンはそれぞれコーデックが設定されており、コーデックの種類によって、以下のように音の遅延と音質が異なるのだ。

コーデック特徴
SBCA2DP規格のワイヤレスヘッドホンであればかならず対応。標準的な音質で、製品によって音の遅延を感じる。
AAC主にiPhoneに対応。SBCに比べると低遅延・高音質の傾向にある。
aptX主にAndroidに対応。SBC、AACよりも低遅延・高音質の傾向にある。
aptX LL主にAndroidに対応。aptXを超える低遅延で、快適なゲーミングを実現。
aptX HD主にAndroidに対応。aptXを超える低遅延で、ハイレゾレベルの高音質を実現。

Bluetooth方式のワイヤレスヘッドホンは、基本的にSBCに対応している。

双方の接続機器のコーデックがSBC以外で一致した場合、そのコーデック特徴が反映される仕組みだ。

低遅延・高音質にこだわりたい場合は、購入前に欠かさずにチェックしよう。

ドライバーが大きいほど音質が良くなる

ワイヤレスヘッドホンは、本体のドライバーのサイズ(振動板の大きさ)と音質が比例関係にある。

たとえば、ドライバーのサイズが30mm径のモデルと、40mm径のモデル比較した場合、40mm径のモデルの方がより高音質で音楽を楽しめるということだ。

また、音質はドライバーのサイズだけではなく、モデルによっても異なる。

たとえば、重低音を強調したモデルもあれば、高音域を広くカバーしたモデルもあるため、好みの音楽のジャンルに合わせて選ぶのがいいだろう。

ハイレゾ音源はハイレゾ対応モデルのみ再生可能

高音質なハイレゾ音源をワイヤレスヘッドホンで聴きたい場合、ハイレゾ対応モデルを選ぶ必要がある。

再生周波数帯域が40kHzまでに対応したワイヤレスヘッドホンであれば、ハイレゾ音源の再生が可能だ。

つまり、再生周波数帯域が40kHzに近いほど、音質が良くなると理解しておこう。

長時間使用する場合はバッテリー駆動時間を確認

出先で長時間ワイヤレスヘッドホンを使用したい場合、本体のバッテリー駆動時間が想定される使用時間を超えているかどうかを確認しよう。

旅行やアウトドアなどで長時間使用する場合は、フル充電で丸1日以上使用できるワイヤレスヘッドホンがおすすめだ。

雑音・騒音を打ち消すノイズキャンセリング機能

最新のワイヤレスヘッドホンには、外部マイクを使って周囲の雑音や騒音を打ち消すノイズキャンセリング機能が搭載されている。

ノイズキャンセリング機能をオンにすれば、電車や車の走行音、空調の音など、気になる音をカットしてくれるのだ。

自宅で音楽を聴きながら集中して作業をしたい場合などに重宝する機能であり、リモートワークでも活躍するだろう。

ビジネスシーンで活躍するマイク・リモコン機能

ワイヤレスヘッドホンの一部には、マイクとリモコンが搭載されたモデルがあり、着信がきた場合にリモコン操作で簡単にハンズフリーの通話を開始できる。

スマートフォンの操作なしでスムーズに電話に出られるため、リモートワークや出先での利用に大いに役立つ機能だろう。

ワイヤレスヘッドホンは、より充実した音楽体験を得られるだけではなく、このようにビジネスでも活用できるシーンがたくさんあるのだ。

まとめ

ワイヤレスヘッドホンは、ケーブルが絡まる心配がなく、移動中でも快適に音楽を楽しめる便利アイテムだ。

モデルによって音の遅延や音質、機能が異なるため、どのモデルを購入していいか悩んでしまうだろう。そんなときには、活用シーンを想定してみよう。

たとえば、スマホと繋いで通勤・退勤中に音楽を聴きたい場合は、利便性が高いBluetooth(Ver.4.0以上)に対応したモデルが選択肢となる。

最新モデルの一部には、雑音や騒音を打ち消すノイズキャンセリング機能も搭載されているため、どっぷり音楽に浸りたい人や雑音や騒音を打ち消して作業に集中したい人におすすめだ。

プライベートでもビジネスでも大活躍するワイヤレスヘッドホンに興味を持った人は、ぜひ、この記事を参考にしてお気に入りのモデルを見つけてほしい。