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お酒のアルコール度数と「酔い」の関係性

アルコール度数とは

アルコール度数とは、酒税法において、「温度15度のとき、原容量百分中に含有するエチルアルコールの容量のこと」だと定められている。アルコール分、アルコール濃度とも表記され、海外でも標準的に使われている基準だ。

たとえば、アルコール度数が5パーセントのビールは、総容量が100mlだった場合、5mlのアルコールを含んでいることになる。ビールが350mlでも500mlでも、アルコールの度数は総容量に対する割合で表記されるため、同じ5%であれば濃度は変わらない。

「%」「度」「分」…アルコール度数の表記の違い

お酒のラベルを見ると、アルコール度数の表記は「%」や「度」「分」で示されていることがある。表記によって含まれるアルコール濃度は差がある?と思いがちだが、答えはNO。14パーセントも14度も同じアルコール度数・濃度を表している。

なぜお酒を飲むと酔うのか

お酒を飲むと酔いが回る理由は、血液に溶け込んだアルコールが脳に運ばれ、麻酔作用によって脳の感覚を麻痺させるため。お酒が進めばどんどんその作用が高まり、頭がボーッとしたり陽気になったりと、いわゆる「酔った」状態を作るのが、酔いのメカニズムだ。

酔いの状態は、アルコール血中濃度の数値により、爽快期から昏睡期までの6段階に分かれ、楽しく飲めるのは「ほろ酔い期」まで。アルコール血中濃度は以下の計算式で算出することができる。

【アルコール度数の計算方法】
最高血中アルコール濃度(%)=アルコールの摂取量÷体重の2/3×100  
[アルコールの摂取量(g)=飲んだ分量(ml)×アルコール度数/100×0.8(アルコールの比重)]

お酒を飲んでアルコールを摂取すると、開放的な気分になったり、動きが活発になることもあるが、過度に摂取すると知覚や運動能力が鈍り、最悪の場合、呼吸困難や死に至る場合もある。酔いの進み方は体調や体質によって異なるため、自分の酔いの状態を把握しておくことが重要だ。

お酒の種類とアルコール度数

醸造酒と蒸留酒の違い

お酒は製造方法により、大きくは「醸造酒」と「蒸留酒」の2つに分類される。醸造酒は蒸留酒に比べてアルコール度数は低く、蒸留酒は高いものだと80度、90度を超えるものもある。違いの理由はそれぞれの製造方法にある。

醸造酒はどんなお酒?

醸造酒は日本酒、ビール、ワイン、マッコリ、シャンパンなど

醸造酒は、ブドウや米、麦などを原料とし、酵母を加えアルコール発酵させて生成する酒のこと。ワインなどの果実酒は、果実に糖分が含まれているため酵母を加えるだけの「単発酵」で生成されるが、糖分を含まない米や麦の場合、一度デンプンを糖へ分解する工程が追加される。これを「複発酵」というが、ビールと日本酒によって手順が異なり、ビールは、デンプンを糖へ分解する工程と糖を発酵させる工程を別々に進行する「単行複発酵」、日本酒は、2つの工程を同時に進行する「並行複発酵」が取られる。

蒸留酒の製造方法

蒸留酒はウォッカやラムなどのスピリッツ、焼酎、泡盛など

対して、蒸留酒は、原料を発酵させた後に蒸留という工程を経て生成する。蒸留とは、液体を熱することで蒸発した気体を冷やし、再び液体に戻すこと。この工程によりアルコール分がぐっと凝縮されるのだが、それは、水とアルコールで沸点が違う点にある。水の沸点が100℃なのに対し、アルコールの沸点は78℃ほど。この差を利用し、アルコールだけを蒸発させることでよりアルコール分の高い液体を作ることができる。醸造酒に比べて蒸留酒の方がアルコール度数が高くなるのはこのためだ。

混成酒の種類は?

お酒は醸造酒と蒸留酒のほか、混成酒も入れて3つに分類する考え方もある。混成酒は、醸造酒や蒸留酒をベースにハーブや甘味料、香料などを追加して造られる。醸造酒では味醂(みりん)、蒸留酒ではリキュールが主なお酒の種類で、梅酒も混成酒に分類されるが、ベースにするお酒は焼酎や日本酒などさまざまだ。

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主な醸造酒の種類とアルコール度数一覧

ビールやワイン、日本酒など、比較的アルコール度数が低く、飲みやすいものが挙げられる。蒸留酒に比べてカロリーは低いものの、糖質を多く含むため、糖質制限中には飲み方に気を付ける必要がある。

ビール 4.5〜5.5%前後
マッコリ 6〜7%前後
シャンパン 12%前後
ワイン 13.5〜14%前後
日本酒 15〜17%前後
紹興酒 16〜17%

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主な蒸留酒の種類とアルコール度数一覧

日本酒を蒸留して造る米焼酎をはじめ、泡盛やブランデー、テキーラなどアルコール度数が高いスピリッツのお酒が並ぶ。アルコール度数が高いほどカロリーも高くなるため、醸造酒よりもカロリーが高いものが多い。その反面、蒸留の過程で糖分がなくなるため糖質を取る心配がなく、糖質制限中にも安心して飲みやすい。

焼酎 20〜25% (甲類〜36%未満、乙類〜45%以下)
泡盛 25%〜30% (古酒 43%前後) (〜45%以下)
ブランデー 40%
バーボン 40〜45
テキーラ 40%
ウイスキー 40%~
ジン 40%~
ラム 40%~
ウォッカ 40%~
など

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10位 ロンリコ 151(75度)

ロンリコ:75%(公式サイトより)

第10位は、プエルトリコが生んだカリビアン・ラム「Ronrico 151(ロンリコ 151)」。アルコール度数は75%で強烈な刺激を感じる味わいが特徴。個性を楽しむためにレモンやライムをしぼって飲むのもいいが、ソーダやジュースで割っても十分インパクトを楽しめる。

9位 ストロー(80度)

ストロー:80%(公式サイトより)

第9位は、オーストリアのラム酒「Stroh(ストロー)」。本国でも代表的な有名なラム酒で世界にもファンが多く、オーストリア土産に選ばれることも。アルコール度数は80%まで高めたものは持ち出しできないが、60%、40%の製品も展開。カクテルで楽しむほかお菓子や料理の隠し味としても人気だ。

8位 アナーキー82 ノット・サティスファイド(82度)

アナーキー82 ノット・サティスファイド:82%(公式サイトより)

2020年3月に発売されたばかりの新酒ながら、日本のウォッカ「アナーキー82 ノット・サティスファイド」がランクイン。1978年結成のパンクバンドの名称と代表曲を冠した銘柄で、アルコール度数は82度。日本一の高濃度アルコールといいたいところだが、ウォッカの原産はポーランド。これでカクテルを作ればパンチの効いた反抗的な味になるとか?

7位 サンセット・ベリー・ストロング・ラム(84.5度)

サンセット・ベリー・ストロング・ラム:84.5%(公式サイトより)

第7位は、セントビンセント・グレナディーンのSt. Vincent Distillersが製造する「Sunset Very Strong Rum(サンセット・ベリー・ストロング・ラム)」。力強い名称のとおりアルコール度数84.5%のホワイトラムだが、その味にも定評があり、地元カリブやフロリダ、カナダやロンドンなど各地のラム酒フェスティバルでアワード受賞歴を誇る。

6位 バルカン176(88度)

バルカン176:88度(公式サイトより)

第6位は、ポーランド産のウォッカ「Balkan 176(バルカン176)」。セルビアの山が育んだ高品質のグレーンを原材料に3回蒸留を繰り返して造られる。アルコール度数88度。同率6位に国産のドーバー酒造が製造する「ドーバー スピリッツ 88」がある。

5位 ハプスブルグ アブサン X.C(89.9度)

ハプスブルグのアブサン X.Cシリーズ(公式サイトより)

第5位は、ロンドンのWine & Spirit Internationalが販売するアブサンシリーズ「HAPSBURG ABSINTHE X.C(ハプスブルグ アブサン X.C)」。「オリジナル」「カシス」「レッド・サマー・フルーツ」「ブラック・フルーツ・オブ・ザ・フォレスト」の4種のフレーバーを展開し、いずれもアルコール度数は89.9度。好みのフレーバーをベースに個性豊かなアブサンカクテルが楽しめる。

4位 ポチーン(ノッキーン・ヒルズ・スピリッツ)(90度)

ノッキーン・ヒルズ・スピリッツ製のポチーン(公式サイトより)

第4位は、アイルランドの「Poteen/Poitin(ポチーン)」。ポチーンとはアイルランドの伝統的な蒸留酒で、さまざまなメーカーが製造しているが、イギリスのKnockeen Hills Spiritsが造る3種のポチーンの中でも4重の蒸留を重ねて造るものは90%のアルコール度数になる。

3位 ゴッチェ・インペリアル(92度)

ゴッチェ・インペリアル:92度(公式サイトより)

第3位は、「皇帝の滴」という名を持つイタリアの「Gocce Imperiali(ゴッチェ・インペリアル)」。カサマリ修道院の修道士たちが造るお酒で、製造工程でサフランを使用しており、黄色く色づいているのが特徴。天然素材のハーブがメインのリキュールだ。

2位 エバークリア(95度)

エバークリア:95%(公式サイトより)

第2位は、アルコール度数95度の「Everclear(エバークリア)」。アメリカのLuxcoが生産・流通しているが、若い世代がパーティーなどで高濃度を悪用するトラブルの報告を受け、一部の州では販売を禁止している。ゴムのような独特な風味が特徴。

1位 スピリタス(96度)

ポルモス ワルシャワ製スピリタス:96%(公式サイトより)

世界一のアルコール度数を誇る第1位は、世界最強の酒として名高いポーランドのウォッカ「spirytus(スピリタス)」。蒸留過程を70回以上繰り返すことでアルコール度数を96度に高めている。火に近づけるとすぐに引火してしまうため、取り扱いには注意が必要。ポーランドではスピリタスをはじめとするウォッカを飲むだけでなく、消毒、体臭対策、感染症の予防・治療にも使う習慣がある。

本国では複数のブランドが生産しているが、日本で買えるのはミリオン商事が輸入するポルモス ワルシャワのスピリタスが有名。

スピリタスの飲み方は、飲みやすさにこだわるならオレンジジュースと割るスクリュードライバーがおすすめ。ウォッカとジンジャーエールを混ぜ合わせ、ライムを搾るモスコミュールも爽やかに飲めるカクテルだが、スピリタスを使う際はジンジャーエールの量を多めにすると良い。基本はウォッカなので、ウォッカの飲み方やカクテルを参考にしてほしい。雑味がないため割って飲むほかにも、果実酒を作るベースのお酒としてもおすすめだ。

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