秋冬の寒い時期に快適な車中泊を実現するには、窓ガラスの結露対策は欠かせない。結露の原因を知って適切な対策を講じることで、車内の環境は良好に保てる。結露の原因と対策を見ていこう。
車中泊で結露が発生する原因
結露とは、空気中に含みきれなくなった水分が水滴として生じる現象だ。空気が含むことのできる水分は気温によって変わる。温かい空気は多くの水分を蓄えられるが、冷たい空気は少量の水分しか蓄えられない。そのため、車内外で気温の差が大きいと、冷たい窓ガラスに触れた車内の空気が冷やされ、含みきれなくなった水分が凝縮して結露するというわけだ。
実は狭い車内は空気の量が少なく、蓄えておける水分は少ない。その上、ドアと窓を閉じていれば空気が入れ換わらないので、外へ水分が逃げる余地もない。さらに人体には体重の約60%ともいわれる多くの水分が含まれており、その一部は呼吸や汗などによって空気中へ放出される。
これらの条件を考えると、ほぼ密閉された狭く温かい空間で人が一晩を過ごすと、窓ガラス付近で冷やされた車内の空気が水分を蓄えきれなくなることは想像に難くない。これが車中泊で結露の発生する原因である。
結露の対策方法〜快適な車中泊を目指す
結露が発生した窓に触れて手が濡れたという経験がある方も多いだろう。結露は車中泊の敵である。そこで、快適な車中泊を実現するために結露対策の方法を4つ伝授しよう。
第1の対策は「換気」だ。定期的に空気を入れ換えることで車内の水分を逃し、水分を蓄えられる空気を外から取り入れる。外の空気を吸うことで気分転換にもなるし、水滴の発生を防ぐことができる。
第2に「こまめに車内の窓を拭く」という方法だ。換気と違って車内の気温を下げてしまうことはないが、少々手間がかかってしまうのがネックだろう。
そこで第3の方法、「除湿剤」が効果を発揮する。除湿剤は空気中の水分を吸収してくれるため、結露防止効果が期待できるのだ。物によっては消臭・除菌効果も併せ持つので、車内のカビ防止にもなる。
それでも結露してしまうというのであれば、第4の方法として、ホームセンターなどで売っている「結露防止スプレー」や「結露防止テープ」を活用しよう。除湿剤と同じくらい手軽だし、結露対策を徹底するならば除湿剤とをセットで使うのもいいだろう。
晩秋から冬にかけて空気が冷えれば、車内の結露も目立つようになる。それに睡眠の質はパフォーマンスにも影響する。ぜひ結露の原因と対策を知り、快適な車中泊にしてほしい。