スマートフォンで撮影したものが簡単に加工できる時代。それに逆行するかのように、最近では若者を中心にフィルムカメラが再注目されている。フィルムカメラの撮影にはさまざまな技術が必要となってくるが、ここでは基本的なフィルムの種類について解説する。

フィルムの種類〜昭和ノスタルジーを再現〜

若者の間でフィルムカメラの「味のある写り」に注目が集まっている。たとえばフィルムカメラをわざわざ使い、風景や人物写真をInstagramにアップすることも人気だ。昭和レトロを感じさせる仕上がり、フィルムカメラのアナログな操作は新鮮に感じるのだろう。

フィルムカメラを撮影するにあたり、まずはフィルムの種類を知ることが肝要である。ここでは、基本的な3種類のフィルムを紹介しよう。

カラーネガフィルム

写真を撮るときによく使うのはカラーネガフィルムだ。撮影してショップで現像に出すと写真と一緒に渡される長細くて茶色いフィルムで、これを光にかざしてみると撮影した画像は色が反転している。値段も安く初心者でも使いやすいフィルムだ。

モノクロネガフィルム

モノクロネガフィルムは白黒写真を撮影するときに使う。フィルムは白と黒で表現されているが、こちらも明暗が反転している。現像やプリントが比較的簡単なため、手軽に利用できる。

カラーポジフィルム

リバーサルフィルムやスライドフィルムとも呼ばれるのがカラーポジフィルムだ。ネガフィルムと違い色が反転していないため、スクリーンなどにそのまま映し出すことができる。色の再現性に優れているのでプロやハイアマチュアに好んで使われている。

ISO感度に注意

フィルムのパッケージには「ISO400」のようにISO感度が記されている。これはフィルムが光を感じる能力のことだ。たとえば同じ場所で撮影したときISOが低いフィルムで暗く写ったとしても、ISOが高いと明るく写すことができる。しかし、ISOが高いとその分粒子が粗く、画質が落ちたような仕上がりになってしまう。

時と場合に合わせてISOを選ぶといいだろう。屋内外問わず使いやすいのはネガフィルムの場合ISO400、ISO800だ。植物や風景、大きく引き伸ばしたいときはISO100やISO200を使うときめ細かく美しい写真が撮れる。ポジフィルムはISO100あたりがおすすめだ。

表現の幅を広げるフィルムサイズの種類

一般的にフィルムというと35mmフィルムを指すことが多いが、120フィルム、大判フィルムもある。

手のひらサイズの35mmフィルムは135サイズとも呼ばれることがある。24枚撮り、36枚撮りがあり、1コマのサイズは24mm×36mmである。

120フィルムは35mmより少し大きめ。中判、ミディアムフォーマット、ブローニーサイズとも呼ばれている。1コマのサイズはカメラによって変わるが、一般的には6cm×4.5cm(16枚)、6cm×6cm(12枚)、6cm×9cm(8枚)である。

シートフィルムとも呼ばれているのが大判フィルム。35mmフィルムや120フィルムと異なるのは1枚ずつ撮影する点だ。サイズは4×5インチ、8×10インチなどがあり、事前に暗室でフィルムホルダーに入れ、カメラで撮影するたびにホルダーを入れ替える仕組みだ。

フィルムサイズにはいろいろな種類があり、画質だけでなく準備するカメラも大きく変わる。道具が変われば表現の幅も広がるといえるだろう。

自分がどんな被写体をどのように撮影し、作品を完成させるのかを考えながらフィルムを選ぶことができるのは、デジカメやスマホにはない楽しみの1つだ。