1970年代に流行した切手収集ブーム。自宅に残る昔の切手を見返してみれば、コレクターの意欲が再び湧き起こることだろう。本記事では価値の高い切手の種類や収集の魅力、また集めたコレクションの保管方法について説明する。

昭和の趣味人が没頭。切手収集の魅力を振り返る

切手収集は1970年代に流行した趣味で、大人から子どもまで多くの人が夢中になった。その魅力は子どもでも始められる手軽さにある。当時の子どもたちは使用済み切手をぬるま湯に浸して、一枚一枚を地道に剥がしていったものだ。

また、切手の図案は動植物や建物、キャラクターなど多種にのぼり、なかには芸術性の高いもの、地域限定のものなどもある。テーマ別に切手を収集すれば、自分だけのコレクションが出来上がる。特にシリーズものなどを全て集めた時の達成感はひとしおだっただろう。

コレクターを唸らせる幻の切手たち

価値・人気がある切手を挙げるなら、「見返り美人」は外せない。江戸時代の浮世絵師、菱川師宣が描いた代表作が切手になったもので、1984年に発行された。

1991年にはフルカラーのバージョンも発行されたほか、平成に入っても刷り直されるほどの人気を誇っている。明仁親王(現・明仁上皇)の「立太子の礼」を記念して1952年に発行された「立太 子礼」もプレミアが付いている切手として名高い。

中国切手の中にも高値で取引されるものが多くある。状態がよければ、文化大革命で発行された「赤猿」は十数万円で、毛沢東主席の顔が印刷された「毛主席シリーズ」にいたっては5種連刷なら40万円にものぼる。

また、ブーム以前の記念切手などは希少価値が高く、プレミアが付くことが多い。使用済みの切手であっても、珍しい消印が付いているものに関しては未使用切手より高値で取引されることもある。そのためには消印がしっかり読めることが必要条件だ。

ブーム時期はいたる場所で切手屋が存在していたが、現在では切手専門の買い取り販売店や郵便局などで購入するのが一般的だ。昔を思い出して、送られてきた郵便物に貼られた切手を剥がすのも楽しいだろう。

懐かしの趣味。切手コレクションを保管するには

切手をコレクションする際に必要なのが、ピンセットとストックブックだ。指で直接切手に触れてしまうと皮脂が付いてしまい、切手の価値が下がってしまう。切手用ピンセットには先の細く平たいタイプ、先が丸いタイプ、先が曲がったタイプなど様々あるため、好みに合わせて選ぶとよい。

ストックブックは厚紙に透明なフィルムやグラシン紙が貼ったもので、切手を挟んで保管するのに用いる。保管だけでなく鑑賞にも有用で、国産の安価で入手しやすいものからドイツ製の高級感あふれるものまで、こちらも様々な種類がある。

切手の収集グッズと同じくらい大切なのが保管場所である。保管する環境が整っていなければ、切手は劣化していくばかりだ。切手は湿気、温度、光に弱い。高温多湿、温度差、日光にも気を配り、大切な切手を守ることも必要である。ストックブックは、横に積み重ねず、縦にして本棚に保管するとよい。その際は詰め込み過ぎには注意が必要だ。

切手収集は歴史の情趣を感じることができる趣味でもある。この機会に、長年しまい込んでいたコレクションを再び掘り出してみてもよいだろう。