57396賛否両論あるアニメオリジナルエピソード。原作にない話はアリかナシか

賛否両論あるアニメオリジナルエピソード。原作にない話はアリかナシか

男の隠れ家編集部
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原作である漫画や小説にはないシーンをアニメで放送することはよくあることだ。追加シーンがあるくらいなら原作ファンも文句はないだろう。しかし、中には放送回まるまる新規エピソードであったり、原作とは違う方向に向かって突っ走り始めたりするアニメもある。そうなるとやはり原作ファンは黙ってはいられない。

ここでは、アニメオリジナルエピソードはアリなのか、どう楽しむのがベストなのかについて解説していく。

■アニメオリジナルエピソードあるある

アニメオリジナルエピソードには共通点がいくつか存在する。

・原作キャラだけでなくオリジナルキャラが登場する
・ほのぼの回、ギャグ回になりがち
・無理あるだろ!という設定がねじ込まれる
・そのままなぜかオリジナルエンディングを迎える

しかし、別にこのような点があるからと言って失敗するとは限らない。例えば、キャラ1人1人にスポットライトを当てたアニメオリジナルエピソードは、自分の推しが活躍したことに歓喜するファンが多い。特に、原作やアニメ本編では語られることのなかった裏設定が生かされていればなお良い。

一方で、原作とは違うシナリオが進行するエピソードは否定的な意見を持たれる傾向にある。原作から入るファンは「このアニメはこうあるべき」という先入観を持っていることが影響しているのだろう。

■過去にあったテコ入れアニメとは?

原作にはないのにアニメオリジナルエピソードとして新規エピソードを製作するのには、さまざまな理由があるとされている。原作に追いつきそうになった時に時間を稼ぐ、アニメのストーリーが原作から離れてしまったために修正する。このような調整を行う場合、アニメオリジナルエピソードを製作してテコ入れが実施されるのだ。

過去には、ワンピースやナルト、鋼の錬金術師、BLEACHなど、数々の作品でアニメオリジナルエピソードが盛り込まれてきた。それがよかったというアニメもあれば、大失敗になって終わったアニメもある。

長期アニメの場合

長期的に放送されているアニメの場合、ワンピースやナルトは長期的に放送されているアニメであり、アニメが原作に追いつきそうになる現象が起こりやすい。そのため、この2作品では時間稼ぎのためのアニメオリジナルエピソードが製作されているように感じられる。

ファンの反応はその回によってバラつきがある。「このキャラのエピソードが深掘りされててよかった」「箸休め程度に流し見してる」などポジティブな意見もあれば、「アニオリ(アニメオリジナルエピソード)だから全然覚えてない」「観ようと思わなかった」などネガティブな意見も見られる。

最近の人気アニメの場合

最近では鬼滅の刃のアニメオリジナルエピソードが、これまでとは違った見方をされた。鬼滅の刃は「竈門炭治郎立志編」がアニメで放送され、その後の劇場作品で「無限列車編」が公開されている。アニメと映画を時系列で観ると話がつながる、というアニメ作品は多いが、鬼滅の刃に関してはその形式を打ち壊した。

劇場版をアニメ本編として放送したのだ。その際に新たに1話分のアニメオリジナルエピソードの製作も発表。実際に放送されたのは、煉獄杏寿郎が無限列車に乗ることになった経緯だった。これには原作ファンもアニメファンも大絶賛している。「どうしてこのキャラはこうなったんだろう?」という「なぜ?」に応えらえるアニメオリジナルエピソードは好かれるといっても過言ではない。

■そもそもアニメオリジナルは製作が難しい

アニメオリジナルは一歩間違えると大炎上につながる恐ろしいものだ。そもそも、シナリオの出来だけでなく、ファンの意見も考慮して作るのは難しい作業である。アニメオリジナルの難しさについて紹介しよう。

・原作ファンがいる限り、アニメオリジナルで正解を出すのが難しい
・オリジナルキャラの設定を間違えるとアニメそのものの設定が狂う
・オリジナルキャラはメインストーリーを邪魔しない程度に退出させなくてはいけないため、話をうまく終わらせる必要がある

アニメのシナリオをガタガタにしてしまわないように、本編とのつじつま合わせは欠かせない。本編から切り離された日常エピソードやギャグ回などであれば比較的簡単にシナリオ製作ができるかもしれないが、やはりファンの反応を考慮することに違いはないのだ。

ただし、クレヨンしんちゃんやドラえもんのように放送期間がとてつもなく長く、放送されているのが当たり前になっているようなアニメ、原作を知らない人も多く観るアニメでは、オリジナルエピソードも違和感なく楽しめる。

■オリジナルエピソードを飛ばして観るのも1つの手

テコ入れのあった作品は、後に原作通りに製作し直すこともあるため、それに期待しても良いだろう。具体的な例を挙げるとすれば、鋼の錬金術師やフルーツバスケットなどの有名作品がそうだ。この2作品は一度原作とは異なる結末を迎えているが、ある程度の期間を設けて原作に沿った形で製作し直されている。

「OP、EDがいいのが前作」「原作に忠実で完成度が高いのが次作」というように、どちらにもメリット、デメリットがある。飛ばしてみても本編の内容についていける作品は飛ばし観し、結末まで影響を与える場合は「あの原作とはまた違う作品なのだ」と割り切って観続けるのも1つの手だ。

■アニメオリジナルエピソードは視聴者の受け取り方次第

オリジナルエピソードは賛否両論あり、非難する声もよく耳にするが、製作者側の事情や苦労も汲み取っていきたいところだ。もちろんコアなファンが批判することはあるだろうけれど、視聴者全員が喜ぶことはまずない。

すべては視聴者の受け取り方次第である。視聴者は周囲の評価よりも自分の感想を大切にしてほしい。

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