仕事で忙しい日々を過ごしながら、唯一の楽しみとしているのが愛車のレストア。さまざまなパーツを調達しながら、少しずつ仕上げていく過程が楽しくてしようがない。
自ら再生レストアした真っ赤なオープンカー

1987年に渡米した沖縄県出身の高原さん。現在はロサンゼルス郊外のサイプレス市在住だ。元々知人の勧めで語学を学ぶために渡米したが、既に滞在30年を超えて人生の半分以上をアメリカで過ごしている。
渡米して最初に手に入れたクルマは70年式ポンティアックV8、その後VWビートル、マツダ323(ファミリア)と乗り継ぎ、現在はスバルバハと、このダットサン SPL310。このクルマは現地で毎週発行される中古車雑誌「トレーダーニュース」で探し、不動コンディションのクルマを1800ドル(約20万円)で購入した。その後は、近所にあった日系の自動車修理屋さんに助けてもらいながら「仕事の合間や週末ごとに少しずつ仕上げたんですよ。
例えば錆だらけのトランクキャリアは再メッキしたり、オリジナルの1500㏄のエンジンはアメリカでは非力だったので後から販売された2000㏄のものに換装したんです」と高原さん。現在は日系の商社に勤めているそうで、仕事で昼夜を問わず忙しい日々を送っているという。
その合間の唯一の楽しみが週末の旧車レストアだと話してくれた。気になるパーツ供給だが、アメリカでは中古品や再製品が手に入るので苦労はないという。

に換装。





【ダットサン SPL310】
製造開始年/1962年
排気量/1500cc
エンジン/直列4気筒OHC
オーナー:高原さん(会社員・54歳)
1961年の東京モーターショーで発表。翌年、輸出向けはダットサン1500、国内向けはフェアレディ1500として発売。このクルマは2000ccエンジンに換装。
写真/本林昭吾