54994サウナの西の聖地といわれる湯らっくすの水風呂が、深さ171センチである理由とは?

サウナの西の聖地といわれる湯らっくすの水風呂が、深さ171センチである理由とは?

男の隠れ家編集部
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皆さん、こんにちは! 年間延べ500施設以上、全国津々浦々のサウナに通っている温浴施設の経営コンサルタントのサウナ王、太田です。サウナ入ってますか!

ところで、皆さんは“サ旅”という言葉を知っているかな? “サ旅”は「サウナ旅」の略語で、全国にある有名サウナ施設を巡る旅のこと。

先日、サウナ仲間と年末年始の“サ旅”の話になって、「一泊二日でA施設に行こうと思う」「北海度のBとCとDに行くよ」「僕は九州を周りたい」と、有名サウナ施設の名前がたくさん出てきた。

その中で一番多かったのが、九州は熊本の「湯らっくす」だったんだよね。だから、今回は熊本の「湯らっくす」について紹介しようと思う。「湯らっくす」は、サウナーの人たちから“西の聖地”と呼ばれるほどの人気施設なんだ。なぜ、聖地と呼ばれるのか? その魅力を一つずつ紹介していこう。

■男性が頭のてっぺんまで潜れる、日本イチ深い水風呂!

頭のてっぺんまで冷水に浸かることで、言い表せない快感を得られる

まずは水風呂から。“日本イチ深い水風呂”って言ったら、行きたいと思う? 行きたいよね! そう、「湯らっくす」には日本イチ深い水風呂があるんだ。その深さはなんと171cm! 溺れちゃう? だいじょうぶ、手すりがついているから。でも、注意はしてね。もともとは140cmくらいだったんだけど、リニューアルして日本イチ深い水風呂にしたんだよね。

浴場のド真ん中に鎮座する、日本イチの水深を誇る水風呂

ところで、何か違和感ない? なんで、171cm? 「170cm」の方が、キリがいいのに。

これには、理由があるんだ。171cmにしたのは、リニューアルした当時の日本人男性の平均身長が、約171cmだったから。つまり、頭のてっぺんまで水で隠れるような水風呂にしたってこと。

それに170cmよりも171cmの方が、みんな「その1cmって何?」って思ってくれるしね。ちなみに女性の水風呂も、女性水風呂としては日本イチ深い153cm。

ところで、水風呂に行くと最深部の天井から綱が垂れていて、柱の絶対に手が届かない高さ2m50cmの場所にボタンがあるのが見えると思う。そのボタンは蜘蛛の糸(芥川龍之介)のカンダタのように綱を使って登らないと押せない場所にある。

綱につかまり、やっとの思いでボタンを押すと、キンキンに冷えた伏流水が脳天を直撃!

そしてボタンを押した瞬間、真上から毎分100ℓ以上という大阿蘇の伏流水が強烈な勢いで落ちてきて、深さ171cmの水風呂に沈められてしまうんだ。

さて、行き着く先は極楽か地獄か? もちろん俺は極楽!

なぜなら、浮上した時に虹を見ることができたから。「湯らっくす」の水風呂は、角度や時間帯によっては虹を見ることができるんだ。タイミング次第だけど、虹が見える水風呂はなかなかないよね。見えた人は超ラッキー!

飲めるほど綺麗な伏流水を浴びられるのは、阿蘇山の恩恵を受ける熊本ならでは

ちなみに上から落ちてくる大阿蘇の伏流水はミネラルウォーターだから、なんと飲むこともできる! 全国的にも超レアな、飲める水風呂なんだ。

■サウナーの欲望を満たす3つのサウナ室を完備

さぁ、次はサウナ。

水風呂にそこまでこだわっている施設だから、もちろん、サウナ室にもこだわっているよ。

メディテーションサウナ室のストーブは、フィンランドから直接取り寄せたHarvia社製

Harvia社のサウナストーブを直輸入して、照明デザイナーによるライティングや音環境にもこだわった「メディテーションサウナ室」では、ヴィヒタ(白樺の枝を束ねたもの)を漬けた水を掛けることができる本格的なセルフロウリュを堪能することができる。

アウフグースを体験できる広々としたメインサウナ室

「メインサウナ室」はもともとガス遠赤外線ストーブだけだったけど、アウフグース用にHarvia社のサウナストーブを設置。

スタッフによるアウフグースが12時から夜の25時まで、1時間おきに開催されているんだ。ちなみに一番のおススメ熱波師は、福永君だ。彼のタオルパフォーマンスは日本トップレベル!

華麗なタオルさばきで全国のサウナーから人気を集める、熱波師のケビン福永君

ほかにも、岩本君が繰り出すイワモトスピンは必見。サウナ室をクルクル回り、まるでアイスダンスのようなアウフグースを魅せてくれる。テレビ番組でも紹介された井上君も面白い。ゴリラのような動きで、サウナ室をジャングル化させる“ゴリラグース”が人気だ。

そして最近、人気急上昇中なのがときめき君。クラブのように盛り上がってサウナ室が一体化する、彼のアウフグースも是非体験してもらいたいな。

たっぷりの蒸気が心地よい「大噴火瞑想サウナ 大阿蘇」

3つ目のサウナは、床下に温泉が流れ、床下や座面から蒸気が噴出する「大噴火瞑想サウナ 大阿蘇」。あの蒸気を受けていると、まるで自分が別府の地獄蒸し料理の食材になった感覚を体験できるかも! 

「大噴火瞑想サウナ 大阿蘇」には体に塗るための塩が置いてあるし、浴室内には、泥パック用の泥も置いてあるんだよね。特に女性には嬉しいサービスだと思う。泥パックの泥は山形県産のモンモリロナイトで、使い放題だぞ。

あとは一人用サウナマットも使い放題!

■「湯らっくす」を知り尽くす、サウナ王のお気に入りスポット3

さぁ、今度は湯らっくすでの俺の楽しみ方を紹介しようかな。

一つ目のお気に入りは、露天風呂に近いイスで外気浴すること。

アウフグースを受けた後、水風呂の最深部で伏流水の滝に打たれ、休憩用のイスに座って外気浴をする。この時、浴室には休憩用のイスがたくさん置いてあるから、どこのイスに座るかが重要になるんだ。

もちろん空いていないと座れないけど、俺のお気に入りは露天風呂に一番近い場所にあるイス。しかも2脚あるうちの、「湯らっくすコース」で入館したお客様用の更衣室側にあるイスがお気に入りのイスなんだ。

このイスの向きを露天風呂側に変えて休憩をするんだけど、露天風呂の岩がオットマン代わりに大きさと角度がちょうど良いんだよね。そのイスだと、リクライニングチェア的に使えて、楽な姿勢でクールダウンが可能なんだよ。このイス、いいよ!

水風呂でととのった後、寝そべりながら快感を味わえる

二つ目のお気に入りは、大浴槽の一番奥にある水中リクライニングチェアで休憩すること。大浴槽は40℃程度の若干熱めのお湯だけど、バイブラもあって気持ち良いんだよね。

この場所で休憩する時は、水風呂で長めに体を冷やしてから行くようにしているんだ。その方がクールダウン中に快感が得られるんだよね。

そして三つ目のお気に入りが、「大噴火瞑想サウナ大阿蘇」でのクールダウン。

ここも、長めに水風呂に入った後に行く休憩場所。俺の場合、大阿蘇に入ってすぐ右側がベストポジション。この場所だと、扉の開閉で新鮮な空気が入って不定期にヒンヤリするんだ。これはけっこう気持ちいいよ。

それと大阿蘇は蒸気が発生するから、蒸気が発生する前の少し熱くない時と、蒸気が発生して室内が熱くなった時との温度差がある。その蒸気が発生する前の熱くない時が、クールダウンに最適なんだ。

そして蒸気で熱くなった時が出るタイミングなんだけど、入ってすぐ蒸気が出て熱くなることもあるから、その時は二回目に熱くなった時に退室しているよ。

■ととのい後のリラックススペースも超充実!

何時間でも滞在できるくらい快適な「リクライニングスペース」

ところで、「湯らっくす」には温泉やサウナにだけ入れるコースと、2階を利用できる「湯らっくすコース」があるんだけど、俺は必ず「湯らっくすコース」! なぜなら2階にはアフターサウナを満喫する魅力的な館内設備があるから。

漫画喫茶にまったく引けをとらない充実ぶり

例えば1万冊を超える漫画や雑誌コーナー。新刊がいつもすぐに入荷されて棚に並ぶから、サウナの後に最新刊を読むことができる。最新刊がすぐに読めると、満足度ポイントが超高いんだよね。

ほかにTV付リクライニングチェアもあるし、日本で唯一の「ローラアシュレイ」で統一された女性専用休憩室もあるぞ! それと、ヨガ専用スタジオがある。

じつは、「湯らっくす」は博多で本格的なヨガスタジオ『UNIVA』を経営しているんだ。だから温浴施設によくある“なんちゃってヨガスタジオ”ではないんだよ。ホットヨガやエアリアルヨガもできて、本格的なレッスンも受けられるから、興味がある人は是非体験してみて!

■西の聖地は「サ飯」のクオリティも半端じゃない

何を食べても美味しいと評判のレストラン

そして、俺のおススメがレストラン。とにかくサウナ飯が超うまい! ドラマ『サ道』で紹介された麻婆豆腐のほかにも、定番の唐揚げやとんかつ、生姜焼き、サンラータン、アジフライ、ちゃんぽんなどメニューが多彩で、すべて美味しい!

最近の人気はアジフライで、らっきょ入りの自家製タルタルソースがまた超うまいんだよ。どの料理も本当にうまいけど、俺の一番のお気に入りはサンラータンかな。とにかくうまいから食べてみて!

2階には、宿泊できるドミトリーもエリアも完備

俺の楽しみ方が参考になったかどうかわからないけど、みんなにも早く自分にあったオリジナルの楽しみ方をみつけてサウナライフを楽しんでほしいよ。

そして、宇宙への扉を開いて早くこっちの世界に来てほしい!

じゃあ、またね!

「湯らっくす」
住所/熊本県熊本市中央区本荘町722
電話/096-362-1126
年中無休
営業時間/24時間営業(温泉・サウナは10:00〜翌8:00、お食事は6:00〜翌1:00)
定休/年中無休
アクセス/JR平成駅から徒歩3分 、JR熊本駅からタクシーで約5分
料金/「温泉・サウナ利用」大人690円(土日祝は740円)、「湯らっくすコース」(2階利用含む)3時間1000円(土日祝1100円)
設備/メインサウナ室95℃、水風呂16℃前後

【プロフィール】
太田広(おおた ひろし)
温浴事業・温浴施設経営コンサルタント。株式会社楽楽ホールディングス代表取締役。サウナ王の愛称で親しまれている。「かるまる池袋」のほか、有名サウナ施設を数多くプロデュース。これまでのコンサルティング施設数は400以上(経営相談含む)。サウナ店には週6日~7日、1日に2軒、3軒行くことも当たり前で、かれこれ30年以上に入り続けている。マスコミ出演、各種講演など、活動の幅を広げ、日々、東奔西走中。

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