「了解です」「なるほどですね」など、実は間違っている上司への言葉遣いが存在する。もしかしたら、気付かぬうちに上司を不快な思いにさせているかもしれない。
また、普段から気をつけている人に限って、言葉遣いのチョイスが間違っている傾向にある。「自分は大丈夫だ」と思っている人も、今回紹介する上司への間違った言葉遣いを確認してみてほしい。
■NG1.了解です
ついつい「了解です」と、返事をしてしまうことはないだろうか? 同僚や仲の良い先輩であれば問題ないのだが、目上の人には避けたほうが良い言葉遣いだ。
「了解」という単語自体が尊敬を表す言葉ではないため、上司に使ってしまうと悪い印象を与えかねない。そもそも「了解です」は単なる丁寧語であり、尊敬語ではないのだ。
とはいえ、「マナー講師がNGって決めているだけで使っても問題ない!」と思う人もいるだろう。確かに、ビジネスシーンで「了解です」という言葉を使ったとしても、厳しく咎められることはない。
しかし、フランクな印象を与える言葉であるため、人によっては「言葉遣いがなっていない」と思われるリスクがあるのだ。思わぬトラブルを避けるためにも、「了解です」ではなく、「承知しました」という表現をおすすめする。
■NG2.なるほどですね
NGな言葉遣い2つ目は、「なるほどですね」だ。会話を盛り上げるためによく使われる相槌だが、目上の人にはあまり使うべきではない。
そもそも「なるほど」という言葉は、目下の人に向けて使う表現なので、「ですね」を語尾に付け加えても丁寧な言葉遣いになるわけではない。
とはいえ、この言葉に対して厳しく指摘する人はあまり多くないため、そこまで神経質に考える必要はないだろう。正しく相槌を打ちたい場合は、「おっしゃる通りです」などの言葉を選択しよう。
■NG3.ご苦労さまです
仕事が一段落したシーンで使いがちな「ご苦労さまです」という言葉。丁寧なつもりで使っていても、失礼だと思われてしまう可能性がある。
また、この言葉を社内の上司だけでなく、社内に出入りしている業者にも使っているケースがある。
「お疲れ様です」であれば問題ないのだが、「ご苦労さまです」は目上の人から目下の人に使う言葉であるため、できるだけ使わないほうが無難だ。
■NG4.〇〇でございます
敬語に慣れていない人がよく使ってしまう「〇〇でございます」といった表現。この言葉は「です」「ます」という表現を丁寧にしたものだが、乱用すると非常に冗長に感じてしまう。
例えば、「〇〇様ですか?」という言葉を「〇〇様でございますか?」に、「なんの用ですか?」を「どのようなご用でございますでしょうか?」といったように使いがちだ。
セルフが少し長ったらしくなり、モヤモヤとした感じになってしまう。正しくは、「〇〇様でいらっしゃいますか?」、「どのようなご用でしょうか?」という表現に変換しよう。
■NG5.私には役不足です
言葉遣いとは少し違うのだが、「役不足」という言葉の意味を履き違えている人は意外と多い。
「そんなすごいこと、私にはできません!」という意味のように思えるこの言葉は、「私にその役は不相応だ!」「自分にはもっと力がある」といった意味を持つ。
もし、「自分にその役は務まらない」ことを伝えたい場合は、「自分には力不足です」という言葉遣いが正しい。
たった1文字間違えるだけでまったく別の意味合いになるため、細心の注意を払って使用することをおすすめする。
■まとめ
今回は、実は間違っている上司への言葉遣いを5つ紹介した。
もしかしたら、気付かないうちに以下の表現を使っているかもしれない。相手に不快感を与えないためにも、細心の注意が必要である。
・了解です
・なるほどですね
・ご苦労さまです
・〇〇でございます
・私には役不足です
これら言葉遣いに気をつけて、正しいビジネスマナーを展開しよう。正しい言葉を使用することで、より円滑にコミュニケーションを取れるはずだ。