5935俺の流儀 アメリカで楽しむオープンカーライフ|ダットサン SPL310 [ 1967/日本]

俺の流儀 アメリカで楽しむオープンカーライフ|ダットサン SPL310 [ 1967/日本]

男の隠れ家編集部
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新しくて「キレイなもの」が良いとされがちな時代。それに逆行するように、大きなエンジン音を響かせながら、「あの頃」の姿で町を走るクラシックカーを見かけると、胸がポッと熱くなる。何もかも便利になっていく世の中でも、ますます輝きを増していく往年の名車たち。オーナーたちが手をかけ、時をかけ乗り継いできた愛車と、その物語を紹介する。
目次

仕事で忙しい日々を過ごしながら、唯一の楽しみとしているのが愛車のレストア。さまざまなパーツを調達しながら、少しずつ仕上げていく過程が楽しくてしようがない。

自ら再生レストアした真っ赤なオープンカー

1987年に渡米した沖縄県出身の高原さん。現在はロサンゼルス郊外のサイプレス市在住だ。元々知人の勧めで語学を学ぶために渡米したが、既に滞在30年を超えて人生の半分以上をアメリカで過ごしている。

渡米して最初に手に入れたクルマは70年式ポンティアックV8、その後VWビートル、マツダ323(ファミリア)と乗り継ぎ、現在はスバルバハと、このダットサン SPL310。このクルマは現地で毎週発行される中古車雑誌「トレーダーニュース」で探し、不動コンディションのクルマを1800ドル(約20万円)で購入した。その後は、近所にあった日系の自動車修理屋さんに助けてもらいながら「仕事の合間や週末ごとに少しずつ仕上げたんですよ。

例えば錆だらけのトランクキャリアは再メッキしたり、オリジナルの1500㏄のエンジンはアメリカでは非力だったので後から販売された2000㏄のものに換装したんです」と高原さん。現在は日系の商社に勤めているそうで、仕事で昼夜を問わず忙しい日々を送っているという。

その合間の唯一の楽しみが週末の旧車レストアだと話してくれた。気になるパーツ供給だが、アメリカでは中古品や再製品が手に入るので苦労はないという。

カリフォルニアのフリーウェイを走らせるには非力なオリジナル1500ccエンジンを2000cc
に換装。
もちろんアメリカ輸出仕様なので ハンドルは左。
近所にある日系のショップでセッティングしてもらったエンジンは快調だ。
フェアレディのエンブレムの下には日本車であることを示すJマークステッカーが。
カリフォルニアの青い空の 下では、真っ赤なスポーツカーが似合う。日差しが強い場所柄だけに、ガレージ前にテントを建ててメンテナンスなどの作業をする場所にしていると話す。


【ダットサン SPL310】
製造開始年/1962年
排気量/1500cc
エンジン/直列4気筒OHC
オーナー:高原さん(会社員・54歳)
1961年の東京モーターショーで発表。翌年、輸出向けはダットサン1500、国内向けはフェアレディ1500として発売。このクルマは2000ccエンジンに換装。

写真/本林昭吾

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